二次創作
光の子守り人
「●●ちゃんがここまで言ってるのに、なんで笑うんだよ!」
高笑いする魔王に対し、真っ先に声を上げたのはぼんだった。
「ハハハハハ……そこまで愚かな人間がまだいたのかと思ってな……」魔王は喉から笑った。「かつてそのようなことを言う人間がどれだけいたと思う? そしてその人間共が最後我らにした仕打ちななんだったと思う?」
魔王は人間より遥かに長生きだという。
……やはり、魔王を救うことは無理なのだろうか?
私は、拳を握った。
「お前たち、いつまで手をこまねいている! 奴らを倒せ! 仲間に引き入れるのは辞めだ!!」
と魔王が言ったかと思いきや、素早く腕を振り上げた。その指先から黒い魔法の刃が飛び、ぼんの魔法で捕まっていた魔王幹部たちが一気に解放されてしまったのだ!
「危ないっ」
MENに手を引かれ、私の体は傾いだ。目前で元勇者の剣が横切ったからだ。
「お前のトドメは俺が直々にやってやる……」あの時見た優しい勇者くんの面影は、もうそこにはない。「仲間の始末は、勇者の俺がやらないとな……? まぁ、もう勇者じゃないがな!」
私が剣を振り上げると、元勇者の剣とぶつかった。私は、黒く歪んだ彼の目を見つめた。
「どうして……? 貴方はそんな人じゃなかったじゃない!」
「そんな人って誰のことだよ!」
元勇者の力に押され、私は後ろへ飛び跳ねた。
ずっと勇者をやっていた彼に、たった二年で光騎士になった私とは到底力も経験の差も大きかった。……私、貴方と戦いたくないよ。
「昔っから、俺は勇者だのなんだと決めつけやがって!」元勇者は騒いだ。「俺の道は俺が決める! 魔王様は俺に、選択肢を与えて下さったのだ!」
元勇者くんは剣を構えた。あの構えは見たことがある。彼が勇者時代から使っていた強敵に使うトドメの技の構えだ。
あれをマトモに受けたらひとたまりもないだろう。私は、全速力でかわせるように足に力を込めた。
「●●さん!」
そこに、先程まで幹部たちと交戦していたはずのおらふくんの声が飛び込んできた。私は目を上げ、咄嗟に叫んだ。
「こっちに来ちゃダメ、おらふくん!」
高笑いする魔王に対し、真っ先に声を上げたのはぼんだった。
「ハハハハハ……そこまで愚かな人間がまだいたのかと思ってな……」魔王は喉から笑った。「かつてそのようなことを言う人間がどれだけいたと思う? そしてその人間共が最後我らにした仕打ちななんだったと思う?」
魔王は人間より遥かに長生きだという。
……やはり、魔王を救うことは無理なのだろうか?
私は、拳を握った。
「お前たち、いつまで手をこまねいている! 奴らを倒せ! 仲間に引き入れるのは辞めだ!!」
と魔王が言ったかと思いきや、素早く腕を振り上げた。その指先から黒い魔法の刃が飛び、ぼんの魔法で捕まっていた魔王幹部たちが一気に解放されてしまったのだ!
「危ないっ」
MENに手を引かれ、私の体は傾いだ。目前で元勇者の剣が横切ったからだ。
「お前のトドメは俺が直々にやってやる……」あの時見た優しい勇者くんの面影は、もうそこにはない。「仲間の始末は、勇者の俺がやらないとな……? まぁ、もう勇者じゃないがな!」
私が剣を振り上げると、元勇者の剣とぶつかった。私は、黒く歪んだ彼の目を見つめた。
「どうして……? 貴方はそんな人じゃなかったじゃない!」
「そんな人って誰のことだよ!」
元勇者の力に押され、私は後ろへ飛び跳ねた。
ずっと勇者をやっていた彼に、たった二年で光騎士になった私とは到底力も経験の差も大きかった。……私、貴方と戦いたくないよ。
「昔っから、俺は勇者だのなんだと決めつけやがって!」元勇者は騒いだ。「俺の道は俺が決める! 魔王様は俺に、選択肢を与えて下さったのだ!」
元勇者くんは剣を構えた。あの構えは見たことがある。彼が勇者時代から使っていた強敵に使うトドメの技の構えだ。
あれをマトモに受けたらひとたまりもないだろう。私は、全速力でかわせるように足に力を込めた。
「●●さん!」
そこに、先程まで幹部たちと交戦していたはずのおらふくんの声が飛び込んできた。私は目を上げ、咄嗟に叫んだ。
「こっちに来ちゃダメ、おらふくん!」