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原作ガン無視します

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二次創作
邪悪な兄弟に捧げるパラレルワールド

#6

襲撃、そして救出

「お前ら、まさか……。シュゴッドと聖剣無しで意思疎通できるとか言うんじゃねぇよな?」
ヤンマはまるでそれが普通の人ではできないかのように言った。
ヤンマも驚いているが、こちらも驚きだ。
嘘だろう。意思疎通、できないのか?普通は。
「え、僕らしかできないの?!」
「呑気だな!?」
ギラは喜んでいるが、私は少し不安になった。
どうして、他の人にできない?どうして私たちだけ?
「……君、ヤンマって言ったっけ?
ほんとに、私たち以外はトンボックリたちと話せないのか?」
「あたりめぇだろ。逆になんで話せんだ。ただの機械だぞ、あいつらは。」
冗談ではなさそうだ。なんで。どうして。
機械であるはずのクワゴンとトンボックリにはちゃんと【意思】がある。
頭の中をあるだけの情報が駆け巡る。
「お兄ちゃん??」
「ん?大丈夫だよ。」
ぐるるる……。
ギラと私の腹の音。
あぁ、そういえば昼ご飯を押し合いへし合いしていたんだった。
朝から何も食べていない。
「お前ら、腹減ってんのか?」
「……まぁ、これぐらいなら大丈夫だよ。」
「馬鹿か。腹減ってんなら先言え。
シオカラぁ!飯にするぞー!」
はいっすー!という声に合わせ、ドタドタという足音。
少し経って駆け込んできた彼の手には、何やら袋があった。
「総長、いつものっすよ。二人のは定番で良かったっすか?」
「あぁ。好みもわかんねぇし。」
袋から出されたのは茶色い紙袋一つ。
何やらいい香りが漂う。
「ほら、食うんだろ?」
「えっ?なになに?」
ギラがさしだれた袋を覗き込んで、わぁっと歓声を上げる。
私も空腹に耐えきれず、ギラの方へよってみる。
中には、私たちの見たことのない紙で包まれたなにかがあった。
「なにこれっ!?食べれるの?」
「そうじゃねぇ。ちゃんと紙とれよ。
……あぁ、シュゴッダムじゃぁこんなジャンクフードはねぇのか。」
ヤンマは世話を焼きたくなったのか、ギラに丁寧に食べ方を教えている。
私もそれを見様見真似でやってみる。
「あとはかぶりつきゃいいんだよ。」
「え、あ。いただきます!」
ギラはどぎまぎしていたが、意を決したようにそれにかぶりつく。
もぐもぐ、と何度か咀嚼した後、目を見開いた。
「ふぉいふぃ!ふぁふぃ、ふぉふぇ!」
「ギラ、飲み込んでから喋りなさい。」
私も紙を破いて口を開け、かぶりついてみる。
パンとお肉、野菜とかも入っているのか?
なんだコレ。食べたことない。
「おい、しい。」
「だろ?」
食べづらいけど、めちゃくちゃ美味しい。
「みんなに、食べさせてあげたいなぁ。」
「ブーンとか、気に入りそう。」
こういうのもいいな。そしてこういう食べ物に困らない世界……。
私だったらそういう世界がいい。
みんなお腹いっぱい食べられて、みんな笑顔で暮らしていける国。
そういう世界。
「気に入ったみてぇでよかった。」
「ありがとう。ヤンマ。」
「ありがとう!」
ヤンマは私達より先に食べ終わっていたようで、すぐになにかの機械に向き始める。
何やら紐が出てる二つ折りの機械。
「それ、何だ??」
「あぁ?こいつか。【ボロ】っつーの。俺の相棒だな。」
パチパチと何かを叩くヤンマ。
動く前の文字列。私には理解不能だ。

ビーッ ビーッ

なにかの警報音。何だ、何だ、と思っているうちに、ヤンマは走り出す。
ギラがそれに続き、私もすぐに走り出す。

街にはバグナラクらしきの兵隊共。
誰かが怪人共を足止めしてくれている。
「よくやった。あとは任せろ。」
ヤンマはその人たちを労って、周りにいた奴らを薙ぎ払う。
私はシュゴッダムの城から奪ってきた黄金の剣を使って道を作る。
ギラも一緒に。
「おーおー。邪悪の王共が人助けか?」
「違う!!雑魚どもが目障りなだけだ!!」
あー。ギラが邪悪の王に戻ってしまった。
せっかく可愛かったのに。バグナラク許すまじ。
「ってか、お前、その剣「ギラ、ヤンマと一緒にそっち頼む。私は避難民の誘導をしておく。」
「ナーッハッハ!!好きにしろ!!」
私は走り出す。一人も死なせない。死なせたくない。
力は、助けるために使う。そうじゃなきゃ。
「大丈夫?」
「う、うん。」
近くにいた逃げ遅れている小さな子を背負って、逃げる。
バグナラクどもは切り捨て、蹴り、生身のまま。
子どもは何か言いたげにしていて、勇気を出したかのように私の耳に口を近づけた。
「お、お兄さん、友達がまだいるの。」
「え?」
「向こうの、小学校なの。」
少年が指さした先は、周りと比べるとちょっと小さな建物。
少年によると十人位が逃げ遅れているらしい。
しかも出入り口が崩れてしまって出れないとか。
「わかった、行こう……クワゴン!トンボックリ!!力を貸してくれ!!」
クワゴンとトンボックリを呼び出し、子どもと一緒に乗る。
「わぁっ……すごい!!これ、王様の!?」
「今日だけね。行くよ。」
小学校までひとっ飛び、とりあえず上空にクワゴンと子どもを待機させる。
降り立ったそこには、崩れてしまった校舎の一部分とうずくまる少年少女。
「大丈夫!?」
「わぁっ!?」
「きゃぁっ?!」
いやだめだ、パニクってる。
全員土だらけ、傷だらけだ。早く消毒しないと。
私が慌てるごとに、みんなの正気度も失われていく。
「わぁぁぁん……。」
泣き出す子まで出てきた。
まずい。どうしよう。
……落ち着け、落ち着け。思い出せ。
幼いギラにどう接した?幼いみんなにどう接している?
「みんな、聞いてくれるかな。」
大丈夫、全員傷は浅い。動じることはない。
ギラとヤンマを信じろ、私は私のやるべきことをするだけ。
「私はラクレス。みんなを助けに来たんだ。」
そうだ。ゆっくり、優しく。
自分が正気にならなくてどうする。
自分が落ち着かなければ、子どもたちを混乱させるだけだろう?
「他に逃げ遅れている子や先生はいないかな?」
「い、い、いないです。」
「僕らだけです。」
絶対に守ろう。大丈夫。大丈夫。
私ならできる。信じろ。いや……信じるしかないだろう?
「クワゴン!トンボックリ!降りてきていいぞ!」
クワゴンとトンボックリを呼び寄せて、着陸させる。
子どもたちを全員のせ、私はクワゴンを出発させた。
「お兄さん、ありがとう!」
最初に助けた子が、私に抱きついて笑った。
戦いは収束している。二人とも、大丈夫かな。
私は帰路を急いだ。

作者メッセージ

ブラコンラクレスさんって良くない……?
はっ!?失礼いたしました。
性癖さんに乗っ取られていました。
こんにちは!ミコトです!
ハンバーガー食べてるだけなのにヤンマがお兄ちゃんに見えて仕方無い……。
ラクレスをブラコンにするのが今の私のブームです。
いや、本編がそうなのかもしれない。
またぼちぼち更新していきます!
では!!See you again!

2025/01/18 14:42

ミコト 登録版でも活動中 ID:≫ttcqp9dfJbatQ
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