少女に明日を
ガサガサと何かを動かしたり探すような音が鳴り響く。それもそのはず、今、私はちょっとした荷物の整理をしていた。服とお金だけを鞄に入れて、髪を整えて、お風呂に入って。ベッドで眠りにつく。その間に永遠姉さんとは一度も顔を合わせなかった。多分、気を遣ってくれたんだと思う。
だからこそ、辛い。
雨が降り注ぐ。雨の音がほんの少しだけ玄関から響く。そして、扉を閉じる音が雨音に掻き消されていく。
早朝。外はまだまだ寒くて、突き刺すような空気が私を襲った。
明日華(ごめん、永遠姉さん…ごめんなさい…)
心でそんな呟きが漏れる。でも、歩みを止める事なく、傘を差して歩いて行く。工事現場は布みたいなのが被されてたりして、時折街を歩く人がいない事は無いものの、多くはなかった。
行き先は、迷っていた。どこなら、どこなら彼女を追いかけられるだろうか。思えば彼女の行き先を、私はあまり知らなかった。でも、まだまだ荒れ果てた地上を見ていると、簡単に目につく場所では無い事を悟った。
明日華(どこ?もし、私が零姉さんなら…私達の家から近い場所以外。でも、私や永遠姉さん関連で世界に影響を与えたいから、遠すぎない場所…せめて、国内かな?)
そこまで考えると話は早かった。別地域との境目辺りまで電車に揺られて向かう。電車内の水たまりに興味もない広告が映ってはぼやけ、誰かに踏まれては水飛沫をあげた。空模様は変わっていないが、時間は11時くらいだった。ぼんやりと電車内に視線を漂わせながら揺られる。
窓の外に広がる景色は人が少ないからか、建物が少ないからか、寂しさを覚えた。
明日華(…いつも通りの景色も、寂しく感じてしまう…外国を巡って、発展した場所を見たから?それとも…懐かしい…あれ?懐かしいって、何がだろう?…やっぱり、あの子のせい?)
そんな事を考えていると目的地である駅名が電車内に響く。急いで降りると外を見渡す。そこには高い建物なんて1つもない低い建物と空き地が広がる場所だった。誰もいない駅は見通しが広く感じられた。先が簡単に見据えられた。
地図を見ながら目的地を探す。瞳を漂わせる。目的地はもう決まっていた。
決意したから。
どんな事実だって受け入れてみせるから。
だから、もう1度、面と向かって話をさせて。
そう考えるのは私のはずなのに、私じゃないような気がした。
[水平線]
視線が地図の中で目的地を捉える。
明日華「意外と歩かないと…だけど、多分ここだよね?」
そんな独り言は雨の音に掻き消されて消えていった。
[水平線]
シロツメクサが一面に広がる。雨はそこだけ降っていなかった。一本の木が立っていて、その下にはシロツメクサのかんむりが置かれていた。それは不格好で、ぐちゃぐちゃで、でも、ずっと形を保っていた。
それは魔法のお陰でもあった。知名度のない、山々の中に紛れ込んだ不思議な丘。私達だけの場所。
今は1人だけど…いや、違うかも。多分今は“2人”。1人足りないけど、そこに私は…私達はいた。
[明朝体]???「約束、果たしに来たよ。」[/明朝体]
だからこそ、辛い。
雨が降り注ぐ。雨の音がほんの少しだけ玄関から響く。そして、扉を閉じる音が雨音に掻き消されていく。
早朝。外はまだまだ寒くて、突き刺すような空気が私を襲った。
明日華(ごめん、永遠姉さん…ごめんなさい…)
心でそんな呟きが漏れる。でも、歩みを止める事なく、傘を差して歩いて行く。工事現場は布みたいなのが被されてたりして、時折街を歩く人がいない事は無いものの、多くはなかった。
行き先は、迷っていた。どこなら、どこなら彼女を追いかけられるだろうか。思えば彼女の行き先を、私はあまり知らなかった。でも、まだまだ荒れ果てた地上を見ていると、簡単に目につく場所では無い事を悟った。
明日華(どこ?もし、私が零姉さんなら…私達の家から近い場所以外。でも、私や永遠姉さん関連で世界に影響を与えたいから、遠すぎない場所…せめて、国内かな?)
そこまで考えると話は早かった。別地域との境目辺りまで電車に揺られて向かう。電車内の水たまりに興味もない広告が映ってはぼやけ、誰かに踏まれては水飛沫をあげた。空模様は変わっていないが、時間は11時くらいだった。ぼんやりと電車内に視線を漂わせながら揺られる。
窓の外に広がる景色は人が少ないからか、建物が少ないからか、寂しさを覚えた。
明日華(…いつも通りの景色も、寂しく感じてしまう…外国を巡って、発展した場所を見たから?それとも…懐かしい…あれ?懐かしいって、何がだろう?…やっぱり、あの子のせい?)
そんな事を考えていると目的地である駅名が電車内に響く。急いで降りると外を見渡す。そこには高い建物なんて1つもない低い建物と空き地が広がる場所だった。誰もいない駅は見通しが広く感じられた。先が簡単に見据えられた。
地図を見ながら目的地を探す。瞳を漂わせる。目的地はもう決まっていた。
決意したから。
どんな事実だって受け入れてみせるから。
だから、もう1度、面と向かって話をさせて。
そう考えるのは私のはずなのに、私じゃないような気がした。
[水平線]
視線が地図の中で目的地を捉える。
明日華「意外と歩かないと…だけど、多分ここだよね?」
そんな独り言は雨の音に掻き消されて消えていった。
[水平線]
シロツメクサが一面に広がる。雨はそこだけ降っていなかった。一本の木が立っていて、その下にはシロツメクサのかんむりが置かれていた。それは不格好で、ぐちゃぐちゃで、でも、ずっと形を保っていた。
それは魔法のお陰でもあった。知名度のない、山々の中に紛れ込んだ不思議な丘。私達だけの場所。
今は1人だけど…いや、違うかも。多分今は“2人”。1人足りないけど、そこに私は…私達はいた。
[明朝体]???「約束、果たしに来たよ。」[/明朝体]