少女に明日を
音と言われると何を思い浮かべるだろうか。
私は2つの種類の音が思い浮かぶ。
自然の音、生活音等、意識しなくても鳴る音。
そして音楽、声等、なんらかの意図を持って鳴る音。
音は時に見た目よりも強い印象を与える。
だが、聴く者が居なくては意味をなさない。
私の声を聴く者は…現れるだろうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
空白。音が消える。その瞬間、全員の視線が彼に集まる。注目させる為の意図的な空白。そして彼はゆったりと息を吸って吐く。そして口を開いた。
ワァイス[えぇ、そういう捉え方をされる方もいらっしゃるかも知れません。ですがそれになんの根拠がありますか?]
皇琳[何が言いたい?]
見定める様に彼女の視線が彼を捉える。だが、彼は焦りも含まずに言葉を返す。
ワァイス[成功する根拠はない。ですが失敗する根拠もない。そして、かつてここまで大きな革命をしようとした者はおらず、その為データとしても不十分。[漢字]夢物語[/漢字][ふりがな]妄想[/ふりがな]と呼ぶならば、あなたのその考えもまた[漢字]夢物語[/漢字][ふりがな]妄想[/ふりがな]でしかないのですよ。]
皇琳[…[漢字]夢物語[/漢字][ふりがな]妄想[/ふりがな]という点では否定はしない。だが、データは存在していると思わないか?あの3人と同等の力を持つ者が生まれる確率…それはどうしようもなく低い。データとしては十分だと思わないか?]
ワァイス[それに対する答えは否…ですね。だって戦時中に人々の能力のデータは消失…要するにあなたが言っているのはあくまでも昔のデータ。データとしては不十分ですよ。]
皇琳[そうか?昔と今、そこまで変わらないだろう。実際戦争前の20年分のデータを持っているがそれはほぼ変わらなかった。]
2人の戦い方。それは似通っていた。相手の理論の穴を突く戦法。扱う者が多いだけに強い弱いが付きやすいもので、だが、2人は本来強い部類に入る。本来、と入れたのはあくまでも平常時、十分なデータがある上での話、かつ自身がよく知っている内容である場合だからだ。
2人とも、そこまで革命には詳しくなく、またデータも殆どない。そんな状態で理論という名のこじつけで殴り合う2人を本来の者達は静かに、見つめていた。
ワァイス[そうですか。ですが、大きな違いがありますよね?戦時中…より強い能力の者を産むために強い能力同士を結婚させる風習が生まれた。それ故にデータは変わっている…そうは思いませんか?]
皇琳[…だが、あくまでも風習に過ぎない。それにデータが変わっているという確証はないだろう?]
一瞬言葉が詰まる。それはあくまでも一瞬の思考に等しく、そこまで違和感のあるものではなかった。だが、それを彼は聞き逃さなかった。
ワァイス[えぇ、ありませんよ。ですが、あなたの言葉もまた確証のないものだと分かったのでは?それになにより…論点が違うと思いませんか?]
皇琳「…は?」
ワァイス[あなたは上手く違和感なく逸らしたつもりかも知れませんが…この話はより良い日々がどちらか選ぶ、というものでしょう?]
皇琳[…]
流石は各国のトップなだけはあり、全員、そこに続く言葉には思い至った様だった。
ワァイス[革命すれば、この日々は変わる。ですが、同意しなければ、この日々は決して変わらない。違いますか?]
真っ直ぐに彼女を見つめる。彼にとって、彼女への最後の一押し。それに対して彼女はわざとらしく肩をすくめた後、答える。
皇琳[…はぁ、参ったな。]
その言葉。それだけで各国は確信した。互いに偏見と不確定な情報での殴り合い。それを勝利したのは彼だったのだと。
皇琳[夜乗国の革命同意をここに宣言する。]
その日、革命はほぼ成り立った。それは周りから見れば革命の成功を意味するものだった。革命派は勝利を収め、世界を統一したのだと。きっとのちの教科書にも載る日。そんな日になったのだ。
…2人の考えを除けば、だが。
私は2つの種類の音が思い浮かぶ。
自然の音、生活音等、意識しなくても鳴る音。
そして音楽、声等、なんらかの意図を持って鳴る音。
音は時に見た目よりも強い印象を与える。
だが、聴く者が居なくては意味をなさない。
私の声を聴く者は…現れるだろうか。
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空白。音が消える。その瞬間、全員の視線が彼に集まる。注目させる為の意図的な空白。そして彼はゆったりと息を吸って吐く。そして口を開いた。
ワァイス[えぇ、そういう捉え方をされる方もいらっしゃるかも知れません。ですがそれになんの根拠がありますか?]
皇琳[何が言いたい?]
見定める様に彼女の視線が彼を捉える。だが、彼は焦りも含まずに言葉を返す。
ワァイス[成功する根拠はない。ですが失敗する根拠もない。そして、かつてここまで大きな革命をしようとした者はおらず、その為データとしても不十分。[漢字]夢物語[/漢字][ふりがな]妄想[/ふりがな]と呼ぶならば、あなたのその考えもまた[漢字]夢物語[/漢字][ふりがな]妄想[/ふりがな]でしかないのですよ。]
皇琳[…[漢字]夢物語[/漢字][ふりがな]妄想[/ふりがな]という点では否定はしない。だが、データは存在していると思わないか?あの3人と同等の力を持つ者が生まれる確率…それはどうしようもなく低い。データとしては十分だと思わないか?]
ワァイス[それに対する答えは否…ですね。だって戦時中に人々の能力のデータは消失…要するにあなたが言っているのはあくまでも昔のデータ。データとしては不十分ですよ。]
皇琳[そうか?昔と今、そこまで変わらないだろう。実際戦争前の20年分のデータを持っているがそれはほぼ変わらなかった。]
2人の戦い方。それは似通っていた。相手の理論の穴を突く戦法。扱う者が多いだけに強い弱いが付きやすいもので、だが、2人は本来強い部類に入る。本来、と入れたのはあくまでも平常時、十分なデータがある上での話、かつ自身がよく知っている内容である場合だからだ。
2人とも、そこまで革命には詳しくなく、またデータも殆どない。そんな状態で理論という名のこじつけで殴り合う2人を本来の者達は静かに、見つめていた。
ワァイス[そうですか。ですが、大きな違いがありますよね?戦時中…より強い能力の者を産むために強い能力同士を結婚させる風習が生まれた。それ故にデータは変わっている…そうは思いませんか?]
皇琳[…だが、あくまでも風習に過ぎない。それにデータが変わっているという確証はないだろう?]
一瞬言葉が詰まる。それはあくまでも一瞬の思考に等しく、そこまで違和感のあるものではなかった。だが、それを彼は聞き逃さなかった。
ワァイス[えぇ、ありませんよ。ですが、あなたの言葉もまた確証のないものだと分かったのでは?それになにより…論点が違うと思いませんか?]
皇琳「…は?」
ワァイス[あなたは上手く違和感なく逸らしたつもりかも知れませんが…この話はより良い日々がどちらか選ぶ、というものでしょう?]
皇琳[…]
流石は各国のトップなだけはあり、全員、そこに続く言葉には思い至った様だった。
ワァイス[革命すれば、この日々は変わる。ですが、同意しなければ、この日々は決して変わらない。違いますか?]
真っ直ぐに彼女を見つめる。彼にとって、彼女への最後の一押し。それに対して彼女はわざとらしく肩をすくめた後、答える。
皇琳[…はぁ、参ったな。]
その言葉。それだけで各国は確信した。互いに偏見と不確定な情報での殴り合い。それを勝利したのは彼だったのだと。
皇琳[夜乗国の革命同意をここに宣言する。]
その日、革命はほぼ成り立った。それは周りから見れば革命の成功を意味するものだった。革命派は勝利を収め、世界を統一したのだと。きっとのちの教科書にも載る日。そんな日になったのだ。
…2人の考えを除けば、だが。