少女に明日を
何故人はルールを決めたがるのだろうか。
何かを禁じる事、その理由はなんだろうか。
理由は簡単。自分や他人に害をなす事だから。だから人は何かを禁じる。だが、それは建前に過ぎない。だって破ったって危険のないルールだってあるのだから。結局人は自分の思う通りに動いてほしいだけなのだ。
だから人は自分のためにルールを決めた。
私はそう思う。だがあくまでこれは私の意見だ。
ーーーどう受け取るかは…あなた次第だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この世界には禁術が幾つかある。
1つ目は死者を生き返らせる術。
2つ目はこの世界を構成しているルールや概念などを破壊する術。
もっと細かく表す事もできるのだが簡単にいうならこの2つが主な禁術だ。だがほとんどの人に知られておらず、この2つにも当てはまらない禁術が1つある。それは…
この世界の創造者に関わる術。
国のトップですら知っているか怪しいがこの術も禁術とされている。
察しのいい人は私がなにを言いたいのか分かったのではないでしょうか。そう。これらの術を創った人物がいるのです。だって、存在しないものは禁じようがないでしょう。これらの術を創ったのが誰か。そんな事は知られていません。ただその様な術がある。それだけが変わりようのない事実なのです。
…
(コツン、コツン)
静寂の中、階段を降りる靴の音だけがその場に響く。レデェス国は禁術を創ったものが居た可能性が高い最有力候補でした。それで来たのですが、やはりあったのです。壊れているものも多かったですが、ある程度修復すれば使える様なものもあり、その中でも目を引いたのは真ん中にある魔法陣でした。暗い地下室の中、その魔法陣はおそらく数百年ほど放置されたはずですがいまだに光を放っていました。また、周りに雑に置かれた本の中に日記を見つけました。それを読むにこの魔法陣はおそらく、
この世界の創造者を呼び出す魔法であることがわかりました。
ディジジョン[…信じがたい話ですね。]
多岐[ですが今目の前にあるのだから信じざるおえないでしょう?]
ディジジョン[そうですね…それにしても、まさか城の地下にこんなものがあったとは…]
多岐[手順は確認したので出来ますがやってもよろしいでしょうか?]
ディジジョン[えぇ…始めましょうか…]
ー原初に定まりし運命を覆せ、
炎も水も風も地も全てを創りし者よ、
運命、時空、概念、法則、それらを狂わせ、
現在と繋ぐ門を現せー
詠唱が終わった瞬間魔法陣の輝きが増し、魔法陣を中心として大きな風が吹きました。思わず目を伏せ、その後すぐに目を開きました。するとそこには、確かに何かがいました。何かと言ったのはそこに何がいるのかが靄がかかった様に見えなかったからです。もしかすると人の段階では触れてはならない存在だからかも知れませんが今はその意味がなんだろうと関係ありません。
多岐[ここからはあなたに任せますよ、この国の王様。]
ディジジョン[…承知した。]
部外者は退場といたしましょう。
【万里鵬翼】『飛翔』
大きな翼を広げ地上から離れて行く様は慣れた風景ですがやはり少し感動しますね。さてと、そろそろサポートに戻りましょうかね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
呼び出すだけ呼び出してそのままどこかに行くとは…はぁ…それにしても正体もなにも分からない…やはり人の手で触れることは許されない存在なのだろうな…
ディジジョン[…あなたがこの世界の創造者でしょうか?]
???【…そうだ。】
!…翻訳魔法は敬語にしか翻訳されないはず…それを軽く超えた…やはり今私が相対しているのは…
人智を超えた存在_
???【私はこの世界の創造者、この世界における神である。私の名はデウス。本来名前はないが人の子に合わせ、こう名乗っておこう。余談はここまでにして…私に何用だ?】
ディジジョン[…あなた様の力をお借りしたいのです。]
デウス【それが何を言っているのか分かっているのか?私の力は人智を超えた到底人の子には辿り着けない領域だ。】
ディジジョン[…重々承知しています。]
デウス【そのうえで私の力を求めると?】
ディジジョン[はい。]
デウス【そうか…ならば交渉だ。無償で与えるほどこの力は軽くない。】
ディジジョン[…何を求められるのですか?]
デウス【ここにある魔法陣、資料、その全てを消せ。その上で私の力を自身の為ではなく目標のために使え。そのどちらかが出来ていなければお前に与えた力を取り上げる。また、目標が達成された瞬間、お前に与えた力を取り上げる。】
ディジジョン[分かりました。]
デウス【ならば良い。交渉成立だ。私の力の一部を与えよう。】
ディジジョン[感謝します。]
…デウスと名乗る存在は姿を消したらしい。直ぐにここに置かれたもの全てを処理しなければならないのか…それが終われば、武力で無理矢理国を統一しながらこの話も物語として出し、新たな宗教を生み出そうか。問題が山積みだが解決策も見えてきた。はぁ…なんとかするしかないか。そういえば力というのは…
【慧眼全知】
【慧眼全知】。それが私の能力だ。全てを見通し、全てを知る。だからこそデウスと名乗る存在は私にとってイレギュラーだった。能力が全くもって効かない。それに加え、おそらくデウスと名乗る存在は自身だけでなく自身に関する事に対しても能力を効かなくしている。だからこそここにこんなものがあるとも気づかなかった。話を戻すが、この能力は常時発動している。能力を使おうと考えると常時発動によって得られた情報を知れる。これで神の能力の一部とはなんなのかを知る事ができる。【慧眼全知】を使った結果、
ーーー【神力《偽》】
この能力が与えられたことに気づいた。
何かを禁じる事、その理由はなんだろうか。
理由は簡単。自分や他人に害をなす事だから。だから人は何かを禁じる。だが、それは建前に過ぎない。だって破ったって危険のないルールだってあるのだから。結局人は自分の思う通りに動いてほしいだけなのだ。
だから人は自分のためにルールを決めた。
私はそう思う。だがあくまでこれは私の意見だ。
ーーーどう受け取るかは…あなた次第だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この世界には禁術が幾つかある。
1つ目は死者を生き返らせる術。
2つ目はこの世界を構成しているルールや概念などを破壊する術。
もっと細かく表す事もできるのだが簡単にいうならこの2つが主な禁術だ。だがほとんどの人に知られておらず、この2つにも当てはまらない禁術が1つある。それは…
この世界の創造者に関わる術。
国のトップですら知っているか怪しいがこの術も禁術とされている。
察しのいい人は私がなにを言いたいのか分かったのではないでしょうか。そう。これらの術を創った人物がいるのです。だって、存在しないものは禁じようがないでしょう。これらの術を創ったのが誰か。そんな事は知られていません。ただその様な術がある。それだけが変わりようのない事実なのです。
…
(コツン、コツン)
静寂の中、階段を降りる靴の音だけがその場に響く。レデェス国は禁術を創ったものが居た可能性が高い最有力候補でした。それで来たのですが、やはりあったのです。壊れているものも多かったですが、ある程度修復すれば使える様なものもあり、その中でも目を引いたのは真ん中にある魔法陣でした。暗い地下室の中、その魔法陣はおそらく数百年ほど放置されたはずですがいまだに光を放っていました。また、周りに雑に置かれた本の中に日記を見つけました。それを読むにこの魔法陣はおそらく、
この世界の創造者を呼び出す魔法であることがわかりました。
ディジジョン[…信じがたい話ですね。]
多岐[ですが今目の前にあるのだから信じざるおえないでしょう?]
ディジジョン[そうですね…それにしても、まさか城の地下にこんなものがあったとは…]
多岐[手順は確認したので出来ますがやってもよろしいでしょうか?]
ディジジョン[えぇ…始めましょうか…]
ー原初に定まりし運命を覆せ、
炎も水も風も地も全てを創りし者よ、
運命、時空、概念、法則、それらを狂わせ、
現在と繋ぐ門を現せー
詠唱が終わった瞬間魔法陣の輝きが増し、魔法陣を中心として大きな風が吹きました。思わず目を伏せ、その後すぐに目を開きました。するとそこには、確かに何かがいました。何かと言ったのはそこに何がいるのかが靄がかかった様に見えなかったからです。もしかすると人の段階では触れてはならない存在だからかも知れませんが今はその意味がなんだろうと関係ありません。
多岐[ここからはあなたに任せますよ、この国の王様。]
ディジジョン[…承知した。]
部外者は退場といたしましょう。
【万里鵬翼】『飛翔』
大きな翼を広げ地上から離れて行く様は慣れた風景ですがやはり少し感動しますね。さてと、そろそろサポートに戻りましょうかね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
呼び出すだけ呼び出してそのままどこかに行くとは…はぁ…それにしても正体もなにも分からない…やはり人の手で触れることは許されない存在なのだろうな…
ディジジョン[…あなたがこの世界の創造者でしょうか?]
???【…そうだ。】
!…翻訳魔法は敬語にしか翻訳されないはず…それを軽く超えた…やはり今私が相対しているのは…
人智を超えた存在_
???【私はこの世界の創造者、この世界における神である。私の名はデウス。本来名前はないが人の子に合わせ、こう名乗っておこう。余談はここまでにして…私に何用だ?】
ディジジョン[…あなた様の力をお借りしたいのです。]
デウス【それが何を言っているのか分かっているのか?私の力は人智を超えた到底人の子には辿り着けない領域だ。】
ディジジョン[…重々承知しています。]
デウス【そのうえで私の力を求めると?】
ディジジョン[はい。]
デウス【そうか…ならば交渉だ。無償で与えるほどこの力は軽くない。】
ディジジョン[…何を求められるのですか?]
デウス【ここにある魔法陣、資料、その全てを消せ。その上で私の力を自身の為ではなく目標のために使え。そのどちらかが出来ていなければお前に与えた力を取り上げる。また、目標が達成された瞬間、お前に与えた力を取り上げる。】
ディジジョン[分かりました。]
デウス【ならば良い。交渉成立だ。私の力の一部を与えよう。】
ディジジョン[感謝します。]
…デウスと名乗る存在は姿を消したらしい。直ぐにここに置かれたもの全てを処理しなければならないのか…それが終われば、武力で無理矢理国を統一しながらこの話も物語として出し、新たな宗教を生み出そうか。問題が山積みだが解決策も見えてきた。はぁ…なんとかするしかないか。そういえば力というのは…
【慧眼全知】
【慧眼全知】。それが私の能力だ。全てを見通し、全てを知る。だからこそデウスと名乗る存在は私にとってイレギュラーだった。能力が全くもって効かない。それに加え、おそらくデウスと名乗る存在は自身だけでなく自身に関する事に対しても能力を効かなくしている。だからこそここにこんなものがあるとも気づかなかった。話を戻すが、この能力は常時発動している。能力を使おうと考えると常時発動によって得られた情報を知れる。これで神の能力の一部とはなんなのかを知る事ができる。【慧眼全知】を使った結果、
ーーー【神力《偽》】
この能力が与えられたことに気づいた。