少女に明日を
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玉座の部屋を出て、近くにある会議室に来て、少し休憩していると、アホ毛の彼女がオッドアイの彼女に話しかける。
明日華「ねぇ、結局どういう事なの?だって零姉さんは用事って…それに永遠姉さんが寝てたとはいえ制圧が早すぎない?」
永遠「あぁ、それ、私も気になってた。」
その言葉に思わず同意の声を漏らすと、見知らぬ赤髪に赤い瞳の彼やこの国の王であろう彼も同意してくる。やっぱ、意外な事なんだ。
佐須羅「そうだな!零が強いのは知っていたが、展開が早すぎないか!」
秦「その通りだな。外にも内部にも多くの兵を配置していたはずだ。どうやって…」
疑問が言い終わる前にガチャリ、と扉が開く音が鳴り、そちらを向けば私と行動を共にしていたはずの彼がいた。そして、思わず後ろを振り返るとそこにも彼は居た。
多岐「僕から説明しましょうか。」
その声も仕草も疑いようのないくらい似通っていて本物に見えていた…けど、魔力から今入ってきた方が本物であると推測できた。
永遠「多岐兄が2人…?」
多岐「それは分身ですよ。では種明かしの時間にしましょうか。」
そういうと彼はにっこりと笑った。その瞳はいつの間にか強かなものとなっていた。そして彼は穏やかで、だけど芯のある声で話し始める。
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僕が零さんに呼び出されたのは覚えていますよね。そこで僕達は作戦会議をしました。
多岐「相手はどう動くでしょうか。戦争のこともあるし全勢力を入れる事は無いと思いますが…」
零「そんなの簡単よ。相手は全勢力を注ぎ込んでくる。」
その言葉に僕は驚きました。でも、零さんの確信したような瞳には確かにそうなんじゃないかと思わせる強さがあって、詳しく聞く事にしました。
多岐「戦争中なのに全勢力を注ぎ込んでくるんですか?」
零「票は覚えているかしら?」
多岐「はい。」
その言葉に肯定する。票は必死に数えたものでしたから結果ははっきりと覚えていました。
零「彼等は数で劣っている。それをカバーするには質だけでは足らない。例えばあなたは別々に行動している人間を一度に捕まえられるかしら?」
多岐「難しいですね。罠を張るなら別かも知れませんが…。」
零「そういう事よ。数で劣っているなら質で勝つ事はもちろんだけど、それ相応の数も必要という事よ。」
その例は納得のいくものでした。確かにそうだと思わせられた。その理論には納得しました。ですが、まだ疑問は残っていました。
多岐「…確かにそうですが、それだけで戦争の勝利を放棄するでしょうか?」
零「なにを言っているのかしら?彼等はどちらにも勝つつもりよ。」
その言葉の意味が僕には分かりませんでした。戦争時に戦力をこちらに十分な量回せない。その理論の上で策を練っていた僕とは全く違う考え方をしている…そう思わずにはいられませんでした。
両方勝とうとするなら、両方に戦力を残すはず。片方に偏らせておきながら両方勝ちたいなんて意味がわからない…そんな考えが顔に出ていたのでしょう。零さんはさらに補足してくれました。
零「ピンと来ていない顔ね。そうね…最近はミサイルの攻撃が多いわね。」
その言葉でやっと繋がりました。時間稼ぎ。そう、必要なのは時間稼ぎでした。それさえできればいいのですから。そして、その方法が漸く思い浮かびました。それと同時に敵の位置も。
多岐「!つまり、地下は影響を受けずらい、という事ですか?」
零「そうね。更に私達を攻略できれば戦力も増やせる。戦況はどちらも主力を温存している。それに分身であれば魔法でも作り出せる。少しの間自国に帰るくらい大丈夫でしょうね。」
納得がいった僕は問いました。相手の策が分かっても、対策を立てなくては意味がありませんから。
多岐「確かに全勢力を注ぎ込んでくるかも知れませんね。でも対策はどうするのですか?」
零「総戦力のぶつかり合いでは必ず一般人に死者が出てしまう。今、革命に反対意見を持たれるのは致命傷よ。だから、囮をつくる。零、永遠、多岐の分身、そして多くの一般人。それらの部隊を囮にする。そして、私達は囮につられている間に敵を叩き潰す。」
多岐「囮自体は良いと思いますが僕達では戦力が…それに2人ではそれこそ数が足りませんよ。」
単純明快な囮作戦。ですが、僕は2人で攻略なんて不可能だと…思っていました。
零「私の能力は霊魂を支配できる。」
多岐「えっ?」
彼女の能力を知るまでは。
零「味方は増やせる。それにあなたは魔法も能力も使える。そんな人そんなに多くない。大丈夫よ。私を信じなさい。」
多岐「ちょっ、ちょっと待ってください。霊魂の支配って…零さんは“超越者”なんですか?」
超越者は能力者の中でも1割にも満たない選ばれた人物です。超越者、という名前なだけあって強力な、他とは次元が違うといっても良いような能力を所持する者です。
零「ええ、そうよ。」
多岐「零さんが超越者だったなんて…」
零「というか、明日華も永遠も扱いが完璧じゃないだけで能力自体は超越者よ。」
本当に僕は驚いてばかりですが、同時に永遠さんが僕を救えるだけの実力がある、という事実を知っていましたからすんなりと納得できました。
多岐「…すごい人ばかりですね。」
零「あなたも十分すごいわ。」
多岐「じゃあ、零さん。あなたを信じますね。」
零「ありがとう。」
多岐「いえいえ、感謝される筋合いはないですよ。」
零「受け取っとくだけ受け取っときなさい。」
多岐「はい。僕っていりましたか?」
零「あなたがいるのはこれからよ。」
多岐「?なんですか。」
零「できる限り、相手の戦略を読んでおきたいのよ。」
その言葉にピンときました。僕の能力は状況把握にとても長けている能力ですし、零さんより少し長く生きていますから。
多岐「つまり、相手がどこにどのような人を配置するかを知りたいって事ですか?」
零「そうなるわね。あなたなら、この桜ノ使者をどう配置する?」
多岐「んーと…、剣神は護衛ですかね。眠夢は…取り敢えず保留で、病毒、氷冷、雷火は広範囲攻撃が出来そう…少なからず室内ではあまり使えない…なら、外の主要地点…とかでしょうか。」
零「なるほどね。…幹部は?」
多岐「幹部は…建物から遠めの桜ノ使者から遠い場所に散らせますね。」
零「これ、地図よ。」
多岐「あっ、これなら…」
ある程度の位置が特定できます…そう言おうとして、言い切る前に遮られました。
零「私に教えなくて良いわ。幹部はあなたが制圧してくれない?」
多岐「僕に…分かりました。」
僕に…その続きの言葉は零さんの目を見れば自然と引っ込みました。
零「はぁ、それにしても敵の手の内、読みやすすぎですね。心配になってきました。」
多岐「それだけの敵だったという事では?」
零「一応一国なんですが…まぁ、それもそうか。多岐、もういいです。」
多岐「はい、では、零さん。」
そう言って僕は部屋を後にしました。
零「さてと、作戦を進めますか。」
『この勝負、勝つのは私達だ。』
という事があったんですよね。
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それを聞いたメンバーは1人1人違った反応を見せる。
秦「つまり、敵も味方も利用したと。」
壱河「なるほど、そういう事だったんですね。今は解除しているんでしょう。本当にすごいですね。それにあなたに対しては今も敵対心が湧かないですね。」
雪「壱河と同じ感じよ。」
零「まぁ、今回は本人も認識できない支配の仕方を使ったからね。霊魂の感情に干渉しているから、仕方ないわよ。」
サラッと凄いことをやってのける、これが零クオリティ☆自慢の妹です。
秦「超越者…か、流石に予想外だったな。それに大体読まれていたとは…。完敗だな。ところでこれからどうすれば良い?」
零「幹部は戦地に戻してください。桜ノ使者は次の国の攻略に使います。」
秦「聞いたか?頼んだぞ。零…次の国はどこにするつもりだ?話からして戦争相手ではないのだろう。」
永遠「確かに。」
明日華「私も気になる。」
そうやって零に視線が集まる。彼女はどこまでも先を見据えているようで答えを直ぐに返した。
零「次の国は…」
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玉座の部屋を出て、近くにある会議室に来て、少し休憩していると、アホ毛の彼女がオッドアイの彼女に話しかける。
明日華「ねぇ、結局どういう事なの?だって零姉さんは用事って…それに永遠姉さんが寝てたとはいえ制圧が早すぎない?」
永遠「あぁ、それ、私も気になってた。」
その言葉に思わず同意の声を漏らすと、見知らぬ赤髪に赤い瞳の彼やこの国の王であろう彼も同意してくる。やっぱ、意外な事なんだ。
佐須羅「そうだな!零が強いのは知っていたが、展開が早すぎないか!」
秦「その通りだな。外にも内部にも多くの兵を配置していたはずだ。どうやって…」
疑問が言い終わる前にガチャリ、と扉が開く音が鳴り、そちらを向けば私と行動を共にしていたはずの彼がいた。そして、思わず後ろを振り返るとそこにも彼は居た。
多岐「僕から説明しましょうか。」
その声も仕草も疑いようのないくらい似通っていて本物に見えていた…けど、魔力から今入ってきた方が本物であると推測できた。
永遠「多岐兄が2人…?」
多岐「それは分身ですよ。では種明かしの時間にしましょうか。」
そういうと彼はにっこりと笑った。その瞳はいつの間にか強かなものとなっていた。そして彼は穏やかで、だけど芯のある声で話し始める。
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僕が零さんに呼び出されたのは覚えていますよね。そこで僕達は作戦会議をしました。
多岐「相手はどう動くでしょうか。戦争のこともあるし全勢力を入れる事は無いと思いますが…」
零「そんなの簡単よ。相手は全勢力を注ぎ込んでくる。」
その言葉に僕は驚きました。でも、零さんの確信したような瞳には確かにそうなんじゃないかと思わせる強さがあって、詳しく聞く事にしました。
多岐「戦争中なのに全勢力を注ぎ込んでくるんですか?」
零「票は覚えているかしら?」
多岐「はい。」
その言葉に肯定する。票は必死に数えたものでしたから結果ははっきりと覚えていました。
零「彼等は数で劣っている。それをカバーするには質だけでは足らない。例えばあなたは別々に行動している人間を一度に捕まえられるかしら?」
多岐「難しいですね。罠を張るなら別かも知れませんが…。」
零「そういう事よ。数で劣っているなら質で勝つ事はもちろんだけど、それ相応の数も必要という事よ。」
その例は納得のいくものでした。確かにそうだと思わせられた。その理論には納得しました。ですが、まだ疑問は残っていました。
多岐「…確かにそうですが、それだけで戦争の勝利を放棄するでしょうか?」
零「なにを言っているのかしら?彼等はどちらにも勝つつもりよ。」
その言葉の意味が僕には分かりませんでした。戦争時に戦力をこちらに十分な量回せない。その理論の上で策を練っていた僕とは全く違う考え方をしている…そう思わずにはいられませんでした。
両方勝とうとするなら、両方に戦力を残すはず。片方に偏らせておきながら両方勝ちたいなんて意味がわからない…そんな考えが顔に出ていたのでしょう。零さんはさらに補足してくれました。
零「ピンと来ていない顔ね。そうね…最近はミサイルの攻撃が多いわね。」
その言葉でやっと繋がりました。時間稼ぎ。そう、必要なのは時間稼ぎでした。それさえできればいいのですから。そして、その方法が漸く思い浮かびました。それと同時に敵の位置も。
多岐「!つまり、地下は影響を受けずらい、という事ですか?」
零「そうね。更に私達を攻略できれば戦力も増やせる。戦況はどちらも主力を温存している。それに分身であれば魔法でも作り出せる。少しの間自国に帰るくらい大丈夫でしょうね。」
納得がいった僕は問いました。相手の策が分かっても、対策を立てなくては意味がありませんから。
多岐「確かに全勢力を注ぎ込んでくるかも知れませんね。でも対策はどうするのですか?」
零「総戦力のぶつかり合いでは必ず一般人に死者が出てしまう。今、革命に反対意見を持たれるのは致命傷よ。だから、囮をつくる。零、永遠、多岐の分身、そして多くの一般人。それらの部隊を囮にする。そして、私達は囮につられている間に敵を叩き潰す。」
多岐「囮自体は良いと思いますが僕達では戦力が…それに2人ではそれこそ数が足りませんよ。」
単純明快な囮作戦。ですが、僕は2人で攻略なんて不可能だと…思っていました。
零「私の能力は霊魂を支配できる。」
多岐「えっ?」
彼女の能力を知るまでは。
零「味方は増やせる。それにあなたは魔法も能力も使える。そんな人そんなに多くない。大丈夫よ。私を信じなさい。」
多岐「ちょっ、ちょっと待ってください。霊魂の支配って…零さんは“超越者”なんですか?」
超越者は能力者の中でも1割にも満たない選ばれた人物です。超越者、という名前なだけあって強力な、他とは次元が違うといっても良いような能力を所持する者です。
零「ええ、そうよ。」
多岐「零さんが超越者だったなんて…」
零「というか、明日華も永遠も扱いが完璧じゃないだけで能力自体は超越者よ。」
本当に僕は驚いてばかりですが、同時に永遠さんが僕を救えるだけの実力がある、という事実を知っていましたからすんなりと納得できました。
多岐「…すごい人ばかりですね。」
零「あなたも十分すごいわ。」
多岐「じゃあ、零さん。あなたを信じますね。」
零「ありがとう。」
多岐「いえいえ、感謝される筋合いはないですよ。」
零「受け取っとくだけ受け取っときなさい。」
多岐「はい。僕っていりましたか?」
零「あなたがいるのはこれからよ。」
多岐「?なんですか。」
零「できる限り、相手の戦略を読んでおきたいのよ。」
その言葉にピンときました。僕の能力は状況把握にとても長けている能力ですし、零さんより少し長く生きていますから。
多岐「つまり、相手がどこにどのような人を配置するかを知りたいって事ですか?」
零「そうなるわね。あなたなら、この桜ノ使者をどう配置する?」
多岐「んーと…、剣神は護衛ですかね。眠夢は…取り敢えず保留で、病毒、氷冷、雷火は広範囲攻撃が出来そう…少なからず室内ではあまり使えない…なら、外の主要地点…とかでしょうか。」
零「なるほどね。…幹部は?」
多岐「幹部は…建物から遠めの桜ノ使者から遠い場所に散らせますね。」
零「これ、地図よ。」
多岐「あっ、これなら…」
ある程度の位置が特定できます…そう言おうとして、言い切る前に遮られました。
零「私に教えなくて良いわ。幹部はあなたが制圧してくれない?」
多岐「僕に…分かりました。」
僕に…その続きの言葉は零さんの目を見れば自然と引っ込みました。
零「はぁ、それにしても敵の手の内、読みやすすぎですね。心配になってきました。」
多岐「それだけの敵だったという事では?」
零「一応一国なんですが…まぁ、それもそうか。多岐、もういいです。」
多岐「はい、では、零さん。」
そう言って僕は部屋を後にしました。
零「さてと、作戦を進めますか。」
『この勝負、勝つのは私達だ。』
という事があったんですよね。
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それを聞いたメンバーは1人1人違った反応を見せる。
秦「つまり、敵も味方も利用したと。」
壱河「なるほど、そういう事だったんですね。今は解除しているんでしょう。本当にすごいですね。それにあなたに対しては今も敵対心が湧かないですね。」
雪「壱河と同じ感じよ。」
零「まぁ、今回は本人も認識できない支配の仕方を使ったからね。霊魂の感情に干渉しているから、仕方ないわよ。」
サラッと凄いことをやってのける、これが零クオリティ☆自慢の妹です。
秦「超越者…か、流石に予想外だったな。それに大体読まれていたとは…。完敗だな。ところでこれからどうすれば良い?」
零「幹部は戦地に戻してください。桜ノ使者は次の国の攻略に使います。」
秦「聞いたか?頼んだぞ。零…次の国はどこにするつもりだ?話からして戦争相手ではないのだろう。」
永遠「確かに。」
明日華「私も気になる。」
そうやって零に視線が集まる。彼女はどこまでも先を見据えているようで答えを直ぐに返した。
零「次の国は…」