《大型参加型》非公認組織 忍び×殺し屋 〜“鬼灯”〜
湖汶「さあ、楽しいゲームの始まりだ」
余裕の表情で人形を握る湖汶。
よほど自信があるのだろうか。
すぐに倒されると決まっているのに…?
ユズ「嫌に自信たっぷりやな、湖汶?」
ハイネ「わしらに勝てるとでも思うんか?」
コモン「ええ、勿論思っていますがね」
湖汶は人形を三本の、甲羅に覆われた腕に移した。
人形の瞳から、血の涙がこぼれ落ちる。
ギギギ、と音を立てながら強く人形を握りしめていく。
ついに、人形は負荷で砕け散ってしまった。
一体これから、何をするつもりなのか…?
人形&?「「ガ、[大文字]ア[/大文字]ア[小文字]アァ[/小文字]…!!」」
ハイネと柚の視界の端で、白いズボンが揺れた。
驚いて二人が振り返ると、そこには…!
談奇「久しぶりだね〜!ハイネ〜!」
ハイネ「談くん!?」
ユズ「なんでここに談奇さんが?」
ハイネ「[小文字]一応、わしも副首領なんじゃけどなぁ…[/小文字]」
?「ア、アァ…呪う!呪うぞ…!!」
ハイネと柚が談奇と話していると、不意に呻き声が聞こえた。
呻き声は、春日暗。
おそらく、湖汶の人形からの攻撃が談奇に跳ね返され、見事春日暗に当たったのだろう。
ハイネ「あいつしぶといのじゃ。豪華絢爛・豪華/氷久嵐花魁!」
ハイネが叫んだ祝詞で、春日暗は水色の羽織を翻す花魁の氷に押しつぶされた。
赤いモノが氷に滲み、氷が鋭くなっていく。
きらりと光り、さらに美しくなった花魁が妖艶な笑みを浮かべた。
春日暗「[ [漢字]冥命還[/漢字][ふりがな]メイメイカエリ[/ふりがな]]!!」
春日暗が鋭く叫ぶと同時に、ハイネが扇子を振って氷久嵐花魁を動かし、完全に○した。
ユズ「【透視眼】」
ダンキ「【爽快反響】!」
柚が透視眼、談奇が爽快反響を発動する。
ハイネが氷久嵐花魁を動かして氷を出し、勝手に軌道を変えていった。
どこに辿り着くのかわからない、能力の交差に湖汶が驚き、復活した人形を握りしめる。
またバリンと人形が割れると…次は、[漢字]氷久嵐花魁[/漢字][ふりがな]・・・・・[/ふりがな]が狙われた。
まさか、能力によって冥界から呼び出された霊にまで攻撃を加えるとは…!
春日暗の能力、なのだろうか。
氷久嵐花魁が壊れていく自分の身体を驚きながら見つめる。
ダンキ「わああ、やばい!【爽快反響】!」
談奇が叫ぶが間に合わず、氷久嵐花魁はひび割れていく。
柚はふと、そのひび割れが人形と同じことに気づいた。
その人形を握る腕に、同じひび割れが走っていることも…
ユズ(まさか!)
柚は急いで自分のジャケットを捲った。
予想通り、[漢字]自分の腕にも、同じひび割れが走っていた。[/漢字][ふりがな]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・[/ふりがな]
別に痛みはないが…おそらくこれは遅効性の毒のようなものだろう。
範囲内の全ての生き物を、死へ誘うための。
ユズ(まずい…どうやって伝えれば…!)
二人は、湖汶と激闘を繰り広げている。
ハイネは祝詞を唱える暇もないため、眼帯を振り外し短剣を手に琴乃の力を借りて戦っていた。
ユズ(おそらく、湖汶に私の透視眼は効かない。なら…)
[中央寄せ]「【千里眼】!」[/中央寄せ]
ハイネ(聞いたことないのじゃ!新しい技…!?)
柚は、ばってんの付いた白い左目を見開いて湖汶の動きを見切った。
ユズ(次…背中の1番左側の腕の、大振り!)
柚は走り出して、見切った大振りを右手のM92Fと左の短剣で受け止める。
ハイネ&コトノ(なんか銃の使い方違う気がするーっ!?)
柚は、自分のジャケットのポケットに振動を感じた。
千里眼で見切る前に、本部に連絡をしておいたのだ。
その理由は…
カコ『補佐魔法!』
現在、銀犀 爽真という非常忍部隊に治療されている果子に補佐魔法をかけてもらう事だった。
補佐魔法で、透視眼の効力を強めるのだ。
ユズ「【透視眼】」
コモン「…!!?」
柚の能力の効果を解いたことで柚をみくびっていた湖汶が驚愕する。
先ほどとは、明らかに能力の強さが違うのだ。
柚は、視線を湖汶に縫い止めたまま口を動かす。
ユズ「腕を、見てみ、ハイネ」
ハイネ「分かった。…なんじゃ、これは?」
ハイネも自分の腕を見て驚く。
コトノ{コイツ…範囲内のヒト全員に遅効性の、毒を!}
ハイネ「なら、腕で守られているこいつには…豪華絢爛・豪華/蝶霧藍花魁!」
ハイネが祝詞を呟き、扇子を振る。
空中から納戸色と新橋色で創られた着物を纏う、髪を『横兵庫』にまとめた花魁が現れる。
涼やかな瞳がハイネに向かい和んでから、湖汶を見て吊り上がった。
ハイネ「豪華絢爛・絢爛/蝶霧藍花魁」
蝶霧藍花魁がかんざしを一つ外すと、かんざしが[漢字]蒼[/漢字][ふりがな]あお[/ふりがな]の百の蝶に変わった。
湖汶が怪訝な顔をすると同時に、蝶が三本の腕に止まる。
あっという間に…[明朝体][斜体]三本の腕が、崩れ去った[/斜体][/明朝体]。
コモン「!!!」
ハイネ「柚、談奇!やるのじゃ」
ハイネが柚と談奇に声をかける。
柚は覚悟を決め、M92Fを湖汶に向けた。
真っ黒の銃口の前で立ち尽くす湖汶。
ユズ&ダンキ「任務、完了」
重い二つの銃声が、響き渡った。
[水平線]
ハイネ「ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ〜」
ソウマ「うるっっさい!もうちょっとで治るから待ってろ!」
ハイネ「やたー!ソウマ神なのじゃ〜」
ソウマ「はい、完了」
ハイネ「氷久嵐花魁!聞こえる、か…?」
ハイネが氷久嵐花魁に声をかけると、花魁はにこりと笑って頷いた。
ハイネ「戻っておいで、」
扇子に吸い込まれていった氷久嵐花魁は、最後爽真にぺこりと頭を下げていった。
ソウマ「こちらこそ」
礼儀正しく、爽真が礼を返す。
そんな和やかな空気の中…在最が、どたばたと駆け込んで来た。
リア「ありがと、ハイネ!」
そう言ってから、在最はニヤリと笑んだ。
リア「次こそは、ついていくからね〜?」
ハイネ「駄目に決まってるじゃろぉ!?」
静かな病室に、ハイネの怒号が響いた。
余裕の表情で人形を握る湖汶。
よほど自信があるのだろうか。
すぐに倒されると決まっているのに…?
ユズ「嫌に自信たっぷりやな、湖汶?」
ハイネ「わしらに勝てるとでも思うんか?」
コモン「ええ、勿論思っていますがね」
湖汶は人形を三本の、甲羅に覆われた腕に移した。
人形の瞳から、血の涙がこぼれ落ちる。
ギギギ、と音を立てながら強く人形を握りしめていく。
ついに、人形は負荷で砕け散ってしまった。
一体これから、何をするつもりなのか…?
人形&?「「ガ、[大文字]ア[/大文字]ア[小文字]アァ[/小文字]…!!」」
ハイネと柚の視界の端で、白いズボンが揺れた。
驚いて二人が振り返ると、そこには…!
談奇「久しぶりだね〜!ハイネ〜!」
ハイネ「談くん!?」
ユズ「なんでここに談奇さんが?」
ハイネ「[小文字]一応、わしも副首領なんじゃけどなぁ…[/小文字]」
?「ア、アァ…呪う!呪うぞ…!!」
ハイネと柚が談奇と話していると、不意に呻き声が聞こえた。
呻き声は、春日暗。
おそらく、湖汶の人形からの攻撃が談奇に跳ね返され、見事春日暗に当たったのだろう。
ハイネ「あいつしぶといのじゃ。豪華絢爛・豪華/氷久嵐花魁!」
ハイネが叫んだ祝詞で、春日暗は水色の羽織を翻す花魁の氷に押しつぶされた。
赤いモノが氷に滲み、氷が鋭くなっていく。
きらりと光り、さらに美しくなった花魁が妖艶な笑みを浮かべた。
春日暗「[ [漢字]冥命還[/漢字][ふりがな]メイメイカエリ[/ふりがな]]!!」
春日暗が鋭く叫ぶと同時に、ハイネが扇子を振って氷久嵐花魁を動かし、完全に○した。
ユズ「【透視眼】」
ダンキ「【爽快反響】!」
柚が透視眼、談奇が爽快反響を発動する。
ハイネが氷久嵐花魁を動かして氷を出し、勝手に軌道を変えていった。
どこに辿り着くのかわからない、能力の交差に湖汶が驚き、復活した人形を握りしめる。
またバリンと人形が割れると…次は、[漢字]氷久嵐花魁[/漢字][ふりがな]・・・・・[/ふりがな]が狙われた。
まさか、能力によって冥界から呼び出された霊にまで攻撃を加えるとは…!
春日暗の能力、なのだろうか。
氷久嵐花魁が壊れていく自分の身体を驚きながら見つめる。
ダンキ「わああ、やばい!【爽快反響】!」
談奇が叫ぶが間に合わず、氷久嵐花魁はひび割れていく。
柚はふと、そのひび割れが人形と同じことに気づいた。
その人形を握る腕に、同じひび割れが走っていることも…
ユズ(まさか!)
柚は急いで自分のジャケットを捲った。
予想通り、[漢字]自分の腕にも、同じひび割れが走っていた。[/漢字][ふりがな]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・[/ふりがな]
別に痛みはないが…おそらくこれは遅効性の毒のようなものだろう。
範囲内の全ての生き物を、死へ誘うための。
ユズ(まずい…どうやって伝えれば…!)
二人は、湖汶と激闘を繰り広げている。
ハイネは祝詞を唱える暇もないため、眼帯を振り外し短剣を手に琴乃の力を借りて戦っていた。
ユズ(おそらく、湖汶に私の透視眼は効かない。なら…)
[中央寄せ]「【千里眼】!」[/中央寄せ]
ハイネ(聞いたことないのじゃ!新しい技…!?)
柚は、ばってんの付いた白い左目を見開いて湖汶の動きを見切った。
ユズ(次…背中の1番左側の腕の、大振り!)
柚は走り出して、見切った大振りを右手のM92Fと左の短剣で受け止める。
ハイネ&コトノ(なんか銃の使い方違う気がするーっ!?)
柚は、自分のジャケットのポケットに振動を感じた。
千里眼で見切る前に、本部に連絡をしておいたのだ。
その理由は…
カコ『補佐魔法!』
現在、銀犀 爽真という非常忍部隊に治療されている果子に補佐魔法をかけてもらう事だった。
補佐魔法で、透視眼の効力を強めるのだ。
ユズ「【透視眼】」
コモン「…!!?」
柚の能力の効果を解いたことで柚をみくびっていた湖汶が驚愕する。
先ほどとは、明らかに能力の強さが違うのだ。
柚は、視線を湖汶に縫い止めたまま口を動かす。
ユズ「腕を、見てみ、ハイネ」
ハイネ「分かった。…なんじゃ、これは?」
ハイネも自分の腕を見て驚く。
コトノ{コイツ…範囲内のヒト全員に遅効性の、毒を!}
ハイネ「なら、腕で守られているこいつには…豪華絢爛・豪華/蝶霧藍花魁!」
ハイネが祝詞を呟き、扇子を振る。
空中から納戸色と新橋色で創られた着物を纏う、髪を『横兵庫』にまとめた花魁が現れる。
涼やかな瞳がハイネに向かい和んでから、湖汶を見て吊り上がった。
ハイネ「豪華絢爛・絢爛/蝶霧藍花魁」
蝶霧藍花魁がかんざしを一つ外すと、かんざしが[漢字]蒼[/漢字][ふりがな]あお[/ふりがな]の百の蝶に変わった。
湖汶が怪訝な顔をすると同時に、蝶が三本の腕に止まる。
あっという間に…[明朝体][斜体]三本の腕が、崩れ去った[/斜体][/明朝体]。
コモン「!!!」
ハイネ「柚、談奇!やるのじゃ」
ハイネが柚と談奇に声をかける。
柚は覚悟を決め、M92Fを湖汶に向けた。
真っ黒の銃口の前で立ち尽くす湖汶。
ユズ&ダンキ「任務、完了」
重い二つの銃声が、響き渡った。
[水平線]
ハイネ「ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ〜」
ソウマ「うるっっさい!もうちょっとで治るから待ってろ!」
ハイネ「やたー!ソウマ神なのじゃ〜」
ソウマ「はい、完了」
ハイネ「氷久嵐花魁!聞こえる、か…?」
ハイネが氷久嵐花魁に声をかけると、花魁はにこりと笑って頷いた。
ハイネ「戻っておいで、」
扇子に吸い込まれていった氷久嵐花魁は、最後爽真にぺこりと頭を下げていった。
ソウマ「こちらこそ」
礼儀正しく、爽真が礼を返す。
そんな和やかな空気の中…在最が、どたばたと駆け込んで来た。
リア「ありがと、ハイネ!」
そう言ってから、在最はニヤリと笑んだ。
リア「次こそは、ついていくからね〜?」
ハイネ「駄目に決まってるじゃろぉ!?」
静かな病室に、ハイネの怒号が響いた。