《超☆大型参加型》非公認組織 忍び×殺し屋 〜“鬼灯”〜
ミミ「いってらっしゃーい」
ユズ「行ってくるわぁ〜」
柚はほおずきの本拠地を出ると、腕を捲って走り出した。
途中、ハイネの氷久藍花魁の氷に乗って海を渡り、本州に到着する。
今日は、【枝垂レ桜】の幹部を探す任務が与えられていた。
ユズ「ふぅ…」
一気に関東地方に到着し、鬱蒼とした森の中へと入る。
そこで、突然張り詰めた空気が柚の周りに満ちた。
?「リン、上手くやるのよ」
?「分かってますって」
女性の声と、青年の声が柚の周りから聞こえてくる。
女性の声は上から聞こえた…。
ユズ「ふっ!」
気合いを入れて、上へと飛び上がる。
しかしそこにはもう誰も居なかった。
どうやら、逃げられてしまったらしい…。
?「おやおや、俺のこと、忘れてんのかい?」
背後から青年の声が響く。
反射的に振り返った柚は、愛用しているM92Fを構えた。
リン「やぁ。俺はリン。鍾慶 燐だよ」
柚の殺気にも気づかないように気楽に言う彼は、急に目を細める。
リン「俗に言う…[明朝体]四天王[/明朝体]さ」
ユズ「[斜体]!!!?[/斜体]」
まさか、四天王だとは思っていなかった柚は目を見開く。
ここにいるのは、柚ただ一人。
いつもは五人くらいでようやく倒せているのに…どうすればいいのだろう。
そこまで考えて、柚は顔に笑みを浮かべた。
ここにいるのが柚一人だけでも…やることは同じなのだ。
[斜体]ドンッ![/斜体]
重い銃声をたてた相棒に弾を補充しながらも気は緩めない。
四天王となると、想定外の強さを誇る『[斜体]恐人[/斜体]』だ。
でも、何処から仕掛けて来るかは…柚なら分かる。
ユズ「【千里眼】!」
能力名を云うと、柚の頭に映像が浮かんでくる。
ユズ(…上!)
それと同時に、真上から籠る殺気。
本能的に木から飛び降り、地を蹴って転がる。
先ほどまで柚がいた所は、土がえぐれて大きな穴が空いていた。
あともう少しであの穴の餌食になっていたと思うと…別に、何も思わない。
ユズ(いやだってあれは確実に避けれたやん)
…柚は頭のネジが50本くらいぶっ飛んでお空の彼方に消えているのだ。
リン「へぇ…なんで分かったの?」
ユズ「あんたに教えて、良い事でもあるん?」
疑問に疑問で応戦し、地面に膝をたてて俯いたままの四天王に銃を向ける。
[斜体]ドン![/斜体]
銃声が響く。黒煙が舞った。
ユズ(どこから…何処から来るんや?)
【暗視】を発動しながらも、柚はせわしなく辺りを見渡す。
リン「【噛砕】」
ユズ「え…?」
柚の後ろから、巨大な牙が迫ってきていた。
慌てて銃を抜き撃ちするが、意外とスピードが速く避けられる。
ユズ(まずい…!)
「【透視眼】!」
柚が叫ぶと、大きな鋭い歯が僅かに止まる。
そのすきに柚はバク転して間合いを取った。
[斜体]ガン!ガン!ガン!ガン![/斜体]
大きく跳び上がり、空中から弾を撃つ。
牙が一本ずつ折れていった。
しかし、途中で弾がきれてしまった…!
ユズ「マジか…!」
目の前に、鋭い口が迫ってきていた。
ユズ「【透視眼】ッ」
もう一度牙を止め、弾を補充しようとしたまさにその時…
柚の顔に、色素の薄い癖っ毛が触れた。
ユズ(ひっ!)
リン「あっはは〜」
柚のワイシャツに白い指が触れる。
リン「そっちの動きなんか、お見通しなんだよ」
急にドスを効かせて柚に微笑む燐。
しかし、その瞳は黄金に爛々と輝いていた。
柚は、青ざめたまま地面を蹴って空中で一回転し着地する。
ユズ(なんなん、あいつは…?)
その時。柚の立っていた真下から、真っ白の牙が飛び出してきた!
骸骨の上顎がさらに飛び出てくる。
このままでは、飲み込まれる…!
ユズ「【追憶】!」
頭の中に骸骨の牙の記憶が流れ込んでくる。
柚の左目が、青白く光った。
ユズ「……………【[斜体]噛砕[/斜体]】」
リン「…へぇぇ〜」
柚が呟くと、牙の近くの地面からもう一つ骸骨が飛び出してくる。
ただし、その牙たちはモカ色に染まっていた。
リン「チッ」
燐が舌打ちして、牙を自身の近くに戻す。
そして、笑った。
リン「良くないなぁ!このままじゃ、一向に終わんないよ〜」
[中央寄せ]「[斜体][明朝体][大文字]俺から、行くね[/大文字][/明朝体][/斜体]」[/中央寄せ]
四天王がそう言った瞬間、柚の鳩尾に衝撃が走った。
ユズ「!!」
力が消え、崩れ落ちてしまう。
鳩尾を押さえて倒れ込んだ柚を、燐は笑顔で見つめる。
そして、ゆっくり右手を柚の上にかざした。
[大文字][明朝体][斜体]パチィィィィィン[/斜体][/明朝体][/大文字]
リン「【[明朝体][斜体]幕開け[/斜体][/明朝体]】」
指を鳴らす音が聞こえた。
それと同時に、柚は森から姿を消していった…。
[水平線]
〜本拠地〜
[水平線]
ハイネ「柚、帰ってくんの遅ないか?」
リア「だねー。電話してみよー」
在最が電話をかけると、『圏外』と表示が出た。
ラヴ「マジか…」
カコ「大丈夫ですよ!首領!きっと柚、すぐ笑顔で戻って来ますって!」
リア「ん…そうだと、良いな」
そう言いながら、鬼灯の首領は考えを巡らせていた。
最近、鬼灯の幹部の出方が異常だ。
以前は、二週間に一度見つかるか見つからないかだったのに…おかしい。
むしろ、[明朝体]あっちから会わせてきているような[/明朝体]…
そう、この転機は…ハイネが、この島に帰ってきたことだ。
なにか、とてつもなく大きなコトが動いているような気がした。
そんな在最の予想は、近々当たることになる…
ユズ「行ってくるわぁ〜」
柚はほおずきの本拠地を出ると、腕を捲って走り出した。
途中、ハイネの氷久藍花魁の氷に乗って海を渡り、本州に到着する。
今日は、【枝垂レ桜】の幹部を探す任務が与えられていた。
ユズ「ふぅ…」
一気に関東地方に到着し、鬱蒼とした森の中へと入る。
そこで、突然張り詰めた空気が柚の周りに満ちた。
?「リン、上手くやるのよ」
?「分かってますって」
女性の声と、青年の声が柚の周りから聞こえてくる。
女性の声は上から聞こえた…。
ユズ「ふっ!」
気合いを入れて、上へと飛び上がる。
しかしそこにはもう誰も居なかった。
どうやら、逃げられてしまったらしい…。
?「おやおや、俺のこと、忘れてんのかい?」
背後から青年の声が響く。
反射的に振り返った柚は、愛用しているM92Fを構えた。
リン「やぁ。俺はリン。鍾慶 燐だよ」
柚の殺気にも気づかないように気楽に言う彼は、急に目を細める。
リン「俗に言う…[明朝体]四天王[/明朝体]さ」
ユズ「[斜体]!!!?[/斜体]」
まさか、四天王だとは思っていなかった柚は目を見開く。
ここにいるのは、柚ただ一人。
いつもは五人くらいでようやく倒せているのに…どうすればいいのだろう。
そこまで考えて、柚は顔に笑みを浮かべた。
ここにいるのが柚一人だけでも…やることは同じなのだ。
[斜体]ドンッ![/斜体]
重い銃声をたてた相棒に弾を補充しながらも気は緩めない。
四天王となると、想定外の強さを誇る『[斜体]恐人[/斜体]』だ。
でも、何処から仕掛けて来るかは…柚なら分かる。
ユズ「【千里眼】!」
能力名を云うと、柚の頭に映像が浮かんでくる。
ユズ(…上!)
それと同時に、真上から籠る殺気。
本能的に木から飛び降り、地を蹴って転がる。
先ほどまで柚がいた所は、土がえぐれて大きな穴が空いていた。
あともう少しであの穴の餌食になっていたと思うと…別に、何も思わない。
ユズ(いやだってあれは確実に避けれたやん)
…柚は頭のネジが50本くらいぶっ飛んでお空の彼方に消えているのだ。
リン「へぇ…なんで分かったの?」
ユズ「あんたに教えて、良い事でもあるん?」
疑問に疑問で応戦し、地面に膝をたてて俯いたままの四天王に銃を向ける。
[斜体]ドン![/斜体]
銃声が響く。黒煙が舞った。
ユズ(どこから…何処から来るんや?)
【暗視】を発動しながらも、柚はせわしなく辺りを見渡す。
リン「【噛砕】」
ユズ「え…?」
柚の後ろから、巨大な牙が迫ってきていた。
慌てて銃を抜き撃ちするが、意外とスピードが速く避けられる。
ユズ(まずい…!)
「【透視眼】!」
柚が叫ぶと、大きな鋭い歯が僅かに止まる。
そのすきに柚はバク転して間合いを取った。
[斜体]ガン!ガン!ガン!ガン![/斜体]
大きく跳び上がり、空中から弾を撃つ。
牙が一本ずつ折れていった。
しかし、途中で弾がきれてしまった…!
ユズ「マジか…!」
目の前に、鋭い口が迫ってきていた。
ユズ「【透視眼】ッ」
もう一度牙を止め、弾を補充しようとしたまさにその時…
柚の顔に、色素の薄い癖っ毛が触れた。
ユズ(ひっ!)
リン「あっはは〜」
柚のワイシャツに白い指が触れる。
リン「そっちの動きなんか、お見通しなんだよ」
急にドスを効かせて柚に微笑む燐。
しかし、その瞳は黄金に爛々と輝いていた。
柚は、青ざめたまま地面を蹴って空中で一回転し着地する。
ユズ(なんなん、あいつは…?)
その時。柚の立っていた真下から、真っ白の牙が飛び出してきた!
骸骨の上顎がさらに飛び出てくる。
このままでは、飲み込まれる…!
ユズ「【追憶】!」
頭の中に骸骨の牙の記憶が流れ込んでくる。
柚の左目が、青白く光った。
ユズ「……………【[斜体]噛砕[/斜体]】」
リン「…へぇぇ〜」
柚が呟くと、牙の近くの地面からもう一つ骸骨が飛び出してくる。
ただし、その牙たちはモカ色に染まっていた。
リン「チッ」
燐が舌打ちして、牙を自身の近くに戻す。
そして、笑った。
リン「良くないなぁ!このままじゃ、一向に終わんないよ〜」
[中央寄せ]「[斜体][明朝体][大文字]俺から、行くね[/大文字][/明朝体][/斜体]」[/中央寄せ]
四天王がそう言った瞬間、柚の鳩尾に衝撃が走った。
ユズ「!!」
力が消え、崩れ落ちてしまう。
鳩尾を押さえて倒れ込んだ柚を、燐は笑顔で見つめる。
そして、ゆっくり右手を柚の上にかざした。
[大文字][明朝体][斜体]パチィィィィィン[/斜体][/明朝体][/大文字]
リン「【[明朝体][斜体]幕開け[/斜体][/明朝体]】」
指を鳴らす音が聞こえた。
それと同時に、柚は森から姿を消していった…。
[水平線]
〜本拠地〜
[水平線]
ハイネ「柚、帰ってくんの遅ないか?」
リア「だねー。電話してみよー」
在最が電話をかけると、『圏外』と表示が出た。
ラヴ「マジか…」
カコ「大丈夫ですよ!首領!きっと柚、すぐ笑顔で戻って来ますって!」
リア「ん…そうだと、良いな」
そう言いながら、鬼灯の首領は考えを巡らせていた。
最近、鬼灯の幹部の出方が異常だ。
以前は、二週間に一度見つかるか見つからないかだったのに…おかしい。
むしろ、[明朝体]あっちから会わせてきているような[/明朝体]…
そう、この転機は…ハイネが、この島に帰ってきたことだ。
なにか、とてつもなく大きなコトが動いているような気がした。
そんな在最の予想は、近々当たることになる…