（なーにがどうなってやがる。ったく。めんどくせぇ）
頭を掻きながら今目の前で号泣している虎牙になんと声をかけようか悩んでいる。
「おい、虎牙泣き止めって。どーしたんだガキみてぇに泣き叫んで」
「うわぁ〜あーーーーぁ！！！（泣）」
（このままじゃ、どうしようもねぇな）
「おい虎牙。これ食うか？」
「食う！！！」
ポケットから携帯食料のカロ⚪︎ーメイトを差し出した。


「んで、何があった。」
と笹丸が虎牙に聞く。
「うぅ。言って良いのかわかりませんが…..。その………。」
「なんだよ。」
そして目を泳がせながら虎牙は言った。
「笹丸さん、死んだはずでは？」
「は？」



その頃
「ねぇ。ラヴ〜。あのメイリスって女何がしたかったんだろう。俺たちを過去に戻して。」
ナイフをクルクルと回しながら長い廊下を歩く。
「………あの女の気持ちなんか、しらねぇよ。」
と長い廊下を歩いた末
過去にここで殺した相手がそこに居た。


ー椿ー
「っ！！待ってよ！！！ちょっと！」
椿は必死に走り、誰かを追っている。
「……..っ！来ないで！」
廊下が急に急変し壁となる。
しかし
それを脅威の反射神経で
蛇が壊し
直線で走る。
そして彼女の手を
捕まえた。
「待ってよ！ヴァイラちゃん！！」
「っ！」
「……どうして逃げるの。私はもう貴方を敵視してない。」
「………」
「お願い。質問に答えて」
壁に押し付けられたヴァイラ。しかし
彼女はその気になればすぐに目の前の椿だって殺せたはず。
なのに抵抗も何もしない。
「…………けて。」
「え？」
「助けて…..椿ちゃん」
驚くことに彼女の目には
沢山の涙が流れていた。



ーー校舎の屋上にてーー
「「姫。私は貴方のしたいことが未だよくわかりません。」」
「そーだね。そうだよねぇ〜。」
ふわっとした返事にレイジは少しイラつくも
黙っていた。
「この物語はまだ、大事な部分が語られていない。」
「「と、おっしゃいますと？」」
「殺し屋達にたっぷりチャンスと時間は与えた。」
そしてこう続ける。

彼は悲惨な死から逃れ、
彼女は全てを取り戻し
彼は復讐心に燃やされ灰となり。
ある者は生まれて初めて人を頼り
あるものは
最も悲惨で、美しい
ロマンチックな
死を迎える

「そして、私はあの日の続きを望んでいるだけ。」