圧倒的人手不足殺し屋 KAN
「あっ、お待ちしてました!リーダー」
「鴉さん、こっちもう準備できてますよ」
黄金楽座の駐車場に着いた時、
向こう側から男女二人が駆け寄ってきた。
「おぉ、柳、大登!久しぶりだねぇ〜。」
「本当お久しぶりです。確か、2年ぶりでしたっけ。本当、二年間もどこにいってたんです」
大登が鴉に言った。
姑 大登。(しゅうとめ だいと)
鴉に入団してから四年。
非能力者。
年齢は15
性別 男子
「いやぁ〜。それが色々あってさ。」
ちょっと困ったような顔をしながら鴉は言った。
「色々ってなんなん!?」
柳が目を輝かせながら鴉に聞く。
柳 虎徹(やなぎ こてつ)
鴉に入団してから三年
非能力者
年齢21
性別 女性
柳がよろしく、と鴉に頭を下げた瞬間
「えぇーー!!」
車の後ろから誰かが大きな声を出した。
「ん?」
「柳!!うちや!覚えてる!?」
「あっ!るるーっ!!!」
「ユウ、あの二人って友達やったんか?」
夏祭がユウに聞いた。
「まぁ、前同じ任務に当たって、そっから仲良くなった、、ってとこやな。」
「へぇ。」
柳や、大登の後ろにも何人か鴉所属の非能力者がいる。
「さぁて、今回はニ手に分かれて任務を遂行しようか。」
じゃあ、作戦はさっき話した通りね。
と鴉が続けて言った。
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2時間前、高速道路。
作戦だけ言っておくからちゃんと聞けよ?
まずは、るる ユウ 莉魅 カリナス
この四人は柳と共に行動して、
ケシャ・ブライアンを競りで落札して欲しい。
大丈夫、お金の心配はない。
で、次。
在最 夏祭 きらる メア
この四人は大登と共に行動して。
で、商品組と合流して、黄金楽座のボス。
漣 李白を殺してきて欲しい。
まぁこれが今回の任務だからね。
あぁ、大丈夫。ボスの本体は競の場に現れない、現れるのは偽物、それか、ホログラムとかだと思う。だから殺したところで競は終わったりしないから。
そんで、まぁ、確定ではないけど。まぁいるでしょ、絶対。
8sが。
多分8sはケシャを殺しに来るだろうね。
まぁ向こうも俺らがケシャを仲間に引き戻したら何かと面倒臭いだろうしね。
まぁ、まとめると。
李白ぶち殺し隊!とケシャ落札して守り隊!
の二つで別れて行動しよう!
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「ご主人様ってテキトーな所ありますよね。」
黄金楽座開始20分前
11時40分。
メア達、李白ぶち殺し隊は黄金楽座の裏口から侵入し、李白の部屋を目指していた。
長い、高級ホテルのような通路を走り、
李白本体のいる部屋を目指す。
裏口から李白本体のいる部屋の入り口まではそう遠くない。
そして、とあるレバーのある壁につくと。
「えっと、陽様の情報によれば。このレバーを下げたあと….。」
メアがレバーを下げると
「すごいなぁ最新の技術ってのは」
夏祭が感心している。
それもそうだ。
レバーを下げると壁だった部分がカラクリのように動き出し、
とある通路が生まれた。
「進むか。」
在最が足を踏み入れる。
その先は整備されておらず、真っ暗だった。
在最がスマホを取り出し灯りをつける。
そして、全員が入り切ったところで
何かが動く音がした。
「はぁ!?なんで!」
「罠かだったんか」
入ってきた入口が閉じてしまった。
罠。
その可能性を全員は視野に入れていた。
「在最様のスマホの光では遠くまで見えませんね。」
「きらる、火はあるから灯りは任せて!」
「能力って本当、不思議なものですね。きらるさん。手は熱くないんですか?」
大登は非能力者ゆえ、能力に興味津々なようだ。
「触っても良いですか?」
そして優しくそっと、きらるの手に触れた瞬間
「…..熱っ!」
「もう!能力使えない人が、きらるの手にさわったら熱いんだよ?」
「ごめんなさい。」
そして、5人はきらるの火を頼りに進んでいく。
灯りを灯しながら進む。
同じ道を
どんどんと奥に進む。
同じ道を
ただの一本道を
同じ道を
ずっと進み続ける。
同じ道を
どんどんと奥に進む。
同じ道を
ただの一本道を
同じ道を
ずっと進み続ける。
同じ道を
どんどんと奥に進む。
同じ道を
ただの一本道を
同じ道を
ずっと進み続ける。
同じ道を
どんどんと奥に進む。
同じ道を
ただの一本道を
同じ道を
ずっと進み続ける。
同じ道を
どんどんと奥に進む。
同じ道を
ただの一本道を
同じ道を
ずっと進み続ける。
同じ道を
どんどんと奥に進む。
同じ道を
ただの一本道を
同じ道を
ずっと進み続ける。
同じ道を
何分歩いただろうか。
違和感を持ったメアが口を開き。
「お待ちください。」
メアが全員を止めた。
「うーん。俺も薄々気づいとったけど」
「きらるも」
「俺はさっぱり」
「在最さん。何かおかしいと思わないんですか?」
在最は何がなんだか理解できていない様子だった。
「明らかにおかしいやろ。うちら何分進んだん?この道。」
「確かに、それもそうね」
「もしかしたらですが。もう私たちは」
相手の能力にはまった可能性があります。
「ほんなら、ボクの出番やな。」
と在最が腕をまくり
野球のピッチャーがボールを投げる前の構えを取り、
「【破壊】!!!」
拳を目の前の空間に向かって放つ。
在最は
すると。
目の前に続いていた通路が消え。
目の前には
「えぐいなぁ。相手は幻覚系の能力か。」
大きな穴。
しかもその穴の中には
「溶岩が敷いてありますね。」
「あぁわかった。幻覚系の能力者やな」
そう言って夏祭が目の前の扉を数発撃つ。
「なーんだ。バレてたのか」
壁のスピーカーから声が聞こえる。
「バレとるわ、ボケ。さっさと死ねや」
「在最ちゃん!だいとちゃん!後ろにもいっぱい居るよっ!」
後ろには沢山の殺し屋達がゾロゾロ集まっていた。
「死ぬのはアンタらでしょ」
首を左手でポキポキ鳴らしながら男前な女性が片手で拳銃を構える。
「夏祭!メア!後ろは任せぇ!お前らは李白の部屋を!」
「了解」
「かしこまりました。」
そして、ひょいと溶岩を飛び越え
李白の部屋まで突っ走った。
そして、
「お邪魔しまーす!」
足で豪快に夏祭が扉を蹴り壊す。
そして、二人は武器を構える。
しかし、いつまで経っても、どこを探しても。
敵がいなかった。
「やられましたね。」
「李白本体はおらんかったか。なぁメア多分向こう、俺らの存在に気づいてんで。だから陽が李白の本体の部屋密告したことにも気づいて、今おらへんのやろ。」
「いや、李白はいませんが、我々の抹殺対象ならいま。」
「おっ、ほんまや。」
すると、空間が歪み男が現れた。
「【透明マント】。俺の最高の発明」
中にはマイクを片手に持っている白髪の男がいた。先程スピーカーで話していた男だ。
「さすが、鴉の部下だね。」
「前置きはええねん。さっさと死ねや」
「へぇ。」
そしてお互い武器を構える。
in ケシャ落札組
11:40
「なぁなぁ鴉〜」
「何〜」
るるが隣にいた鴉に声をかける。
「鴉は殺し屋やなかったら何してたん?」
「は?」
一瞬困惑した。
しかし、視線を会場のまた中央へ向けて言う。
「あいつらと一緒に平和に暮らしてたいな。」
その顔はどこか儚くて、今にも消えてしまいそうな微笑みだった。
そして時計は周り
12時を指した。