圧倒的人手不足殺し屋 KAN
笹丸の死後からおよそ2ヶ月後。
三月二十四日。
男はネクタイをきちんと付けて、身だしなみを整えていた。
「漣くん?どうか失敗のないよう、お願いいたしますね?」
漣。身だしなみを整えていた男はそう呼ばれていた。
「あぁ。この日のために貴方達。8sにはたくさんの協力をしてもらったからな。」
「ええ。貴方のお陰でオルロフと睦月が死にましたよ。まぁ弱いからいらなかったんですけどね。」
紅茶を啜りながら漣に言う。
「2ヶ月前。笹丸を殺せたのは大きな利益となった。お陰で、あの最強に邪魔されず楽座を開ける。」
漣は身支度を終え。部屋を出て行こうとする。
そしてドアノブに手をかけた時。
「あぁ、一つ言い忘れていたよ。」
「なんです?」
「我が家の商品の中に、鴉が紛れ込んでいた。それも、2ヶ月前から。」
「知っていたならなぜ殺さなかったのですか?」
漣に質問した男は優雅に紅茶の香りを楽しむ
「8sと鴉で殺し合いをさせたいからだ。」
間髪入れず、素直に答える。
「ほう。8sのボスを目の前にそれを言いますか。まぁいいでしょう。どうなるか楽しみです。」
漣が時計に目をやる。
「…..おっと。楽座の時間だ。それではまた戦場で会おうか。」
「白鉄殿?」
「ふふっ、どんな楽座になるか楽しみですよ漣 李白さん?」
パタンとドアが閉まる。
楽座市会場。
ーメインホールー
太鼓の音が心臓を震わす。
1秒に2回。心臓が重低音で震える。
そして、スポットライトが一気に中央に集まると同時に。
「静粛に。」
ここの楽座市のボス。
漣 李白がそこに立っていた。
時計に目をやる。
チッチッチッ
と1秒1秒がすぎていく。
そして、
秒針は。
12:00を指したと同時に。
「さぁ、楽座市の開幕だ。」
黄金楽座市が開幕した。