参加型! 圧倒的人手不足殺し屋 KAN
前回のあらすじ
ぺぺの本名は神崎 飛翔だった!
そして、飛翔は何が重大な事を言おうとしていたぞ!!!
「本当は笹丸はな。」
言葉が詰まる。
その場の空気が重くなる。
「………….」
「そんな溜めないでさっさと言ってもらえますか?」
「………….ケリー」
「はい?」
「13年くらい前に起こった一般人が殺し屋同士の抗争に巻き込まれた事件、覚えてるか?」
「覚えていますよ。」
「…………あらから13年たったぞ雅娜。」
天を仰ぎ、飛翔は言う。
「で?結論は?なぜ最強である笹丸が危険なのかを早く言ってください。」
そしてもう一度神崎は口を開く。
「ーーーーーーー。」
その言葉は衝撃的だった。
オルロフVS哭軌
「「水龍」あの火山の擬人を頼んだで。」
哭軌が水龍に命令を出すと同時に
水龍は火山の擬人を消火するかのように
火山の擬人に襲いかかった。
「コレで集中できるな」
「そーだな。邪魔な龍もいねぇし」
哭軌が召喚できる水龍は最大5体まで
それもそうだ。
能力はそもそも非現実的なもの。
この世に存在するはずのないものなのだ。
それを今「能力者」と呼ばれるものが
非現実的だった事を可能にしている
そのため能力を使いすぎると体力を持っていかれる。
しかし、健康体のものにとってはこんな制約ないも同然。
「「荒波」!!!」
荒い波がオルロフに襲いかかる
オルロフは一瞬でも水に触れられたら負けが確定する。
そのため。今出る最大限の速さで波から逃げるがどこまでも追い続けてくる。
「さっさと波に飲まれぇ!!!」
「チッ!!しつけぇなぁ!!」
オルロフが空に片手をかがげ
「「火炎星群」」
振り下ろす。
すると天が裂け。
亀裂から
火炎を纏った大量の
彗星が降り注いだ
「なんやそれ!」
水で壁を作るが
彗星は減速はしなかった。
「「水刃」」
極細で威力最大。
おそらく鉄も切れるであろう
水の刃は彗星を真っ二つにした。
「なんや、余裕やね。」
「なんで一個だと思ってんだよ。」
空を見上げると。
目測、100個以上の彗星が火炎を纏って
天空で静止していた。
オルロフの手がもう一度振り下ろされる。
「多すぎやろ」
およそ100個以上の彗星が哭軌めがけて落下してくる。
哭軌は水を操り
サーフィンをするように
100個以上の彗星を避ける。
「ほんまに多すぎやろ!!」
一度彗星の方向を向き
「広範囲「水刃」‼︎」
半径50メートルないにあった落下中の彗星は
切り尽くされ
水面に勢いよく落ちていく。
「時間がないんや、さっさと殺して仲間のとこ向かわせてもらう。」
上に浮いているオルロフに向かって叫ぶ
「あぁ俺もそうさせてもらう。」
それをオルロフは見下すように返事をする
両者は笑みをこぼした。
「「火炎龍」」
オルロフの後ろに巨大なマグマの龍が。
「「水霊」」
哭軌の後ろには巨大な水の精霊が。
二人はこの一手で勝敗をつけるつもりだ。
知っているだろうか、マグマ水蒸気爆発を。
マグマが地下水や海水などの水と接触すると急激に大量の水蒸気が発生して、爆発的な噴火現象が起こる。
水蒸気爆発と似たようなものだ。
二人はそれを起こし
決着をつけようとしていた。
同タイミングで二人が手を振り下ろす。
火炎龍と水霊がぶつかり合う。
その瞬間。
「ッ!!!!!!」
巨大な水風船が破裂したように
水が勢いよく爆発し、
水面がえぐられる。
夜の静けさを破るような猛烈な爆発音が耳の穴になだれこんで来る。
半径およそ3キロ内に衝撃波が生まれる。
水柱が立つ。
その光景はまるで
水中で核爆弾を起爆させたような光景だった。
「ッ!!!!!!!」
哭軌はその威力に耐えられず。
3キロ離れた崖
先程まで皆んながいた崖の場所まで吹き飛ばされる。
そして
「…………ガッ!!!!!!」
崖に背中や後頭部を思いっきりぶつける
(…….あれだけの威力や。マグマの擬人も多分死んだ。オルロフも多分死んでるやろ。)
頭から大量に血を流している。
水で少しダメージを軽減したとはいえ
頭はまずい。
そして、哭軌はそのまま砂浜で眠るように気絶した。
爆発の跡が消えて海はまた静けさを取り戻す。
コレでオルロフとの決着はついた。
すると。海の向こうから
飛行機が通ってくるように。
「まぁまぁな威力だったな。あーっとなんだっけ?哭軌だっけ?まぁ聞こえてねぇか。」
オルロフが哭軌のそばまで飛んできた
気絶している哭軌を見下しながら言う。
そしてそのまま睦月や鰲海のいる方へと戻っていった。
爆発が起こる前。
「ごめん。遅れた。」
ラヴが瞬間移動で椿、スフェ、瑠奈、蓮の
元へと移動してきた。
「ラヴ遅い。」
スフェがムスッとした。
「わぁぁあ!!さらに増えた!!ねぇヴァイラ!相手が増えたよ!」
睦月はヴァイラの方を叩いている。きっと殺し合いの相手が増えて興奮しているのだ。
「うっさい。」
その場の空気が静まる。
その時
「睦月。くるよ。」
蛇が音速を超えた速さで睦月とヴァイラに突進してくる
ヴァイラは反応できたが睦月がギリギリ反応
できなかったが。
ヴァイラがいち早くそれに気づき
飛び込むように睦月を押し。
そのまま蛇は二人のいた後ろの岩を
砕く
「ッ〜!!!」
ヴァイラの片足と共に。
「ヴァイラ!」
「蛇そのまま喰らいついて!!」
またしても蛇が二人を襲う。
二人は今度こそ避けたが
蛇の口から銃口が向けられ
「っ!!!」
二人とも肩を撃ち抜かれた。
「あれー?ラヴ外した?」
「しらねぇよ。」
蛇の口が開くと同時に
ラヴは睦月に
スフェはヴァイラに襲いかかる。
ラヴ&瑠奈VS睦月
「おい、瑠奈アイツの能力何かわかるか」
「知らないよ。アイツ今まで抜刀技術だけで戦ってた。」
確かに睦月は未だ能力を微塵も見せていない。
「はぁ、ヴァイラと離れちゃった。僕は一人は嫌なんだけどなぁ。」
刀を鞘に納め
居合の構えをとる。
「くるよラヴ。」
「わーってる」
スゥッと息を吸う音が聞こえると同時に。
ーーー「ー白羽流。白羽百連舞」
睦月の足に力が入り
ラヴや瑠奈との距離を四歩で詰め
「抜刀」
呼吸音も聞こえるくらい
距離が近づいたところで
睦月は抜刀した。
瞬きをするタイミングを選ばせてくれない
それくらい早い
連撃。
白羽流。白羽百連舞
1秒間に百打撃いれる高速の居合。
常人じゃこの技を習得することはできないが
睦月は違った。
常人ではなかった。
生まれつき殺しの天才だった。
生まれつき刀剣に愛された天才だった。
だからこそ
睦月はこの技を6歳で習得してしまった。
もちろん
能力は関係なしに。
「っぶなぁ。……めんどくせぇ。おい瑠奈あれほんとに能力なしなんだよな」
「そーだよ。だからほんと厄介。」
ヴァイラとは離れた体育館の裏側の雑木林
の中。
二人は切られた木を見つめながら言う。
「まぁ、もう関係ないけど」
瑠奈は指を睦月の方へ向けて
指を下にすっと下ろした。
「は?何して…..」
ドサッと落ち葉の上に人が倒れた音がした。
ラヴが音の聞こえる方向を見ると
睦月が気絶していた。
「能力で人の気を操れる。だから気絶させることもできんの。」
少しドヤ顔をしながら倒れている
睦月に近づき
「じゃあね〜。」
ナイフで頭を刺そうとした瞬間
刀で受け止められた
「!?」
もちろん、気が戻ったわけじゃない。
生存本能だ。
自分を殺そうとしてくる殺気に反応し
生存本能が働いたのだろう。
その本能の怖気がさし
「なんなのあれ」
その瞬間背後から爆発音が聞こえる。
哭軌のマグマ水蒸気爆発の音だ。
「………哭軌か無事やってるのか?てか瑠奈なんでとどめ刺さないんだよ」
「黙れ真っ白野郎。仕留めようとしてもアイツの生存本能がこっちの殺気に反応して……」
「そういうのいいから」
瞬間移動しでラヴが睦月の背後に回る
そして
ナイフで首元を刺したと思えば
「あっ、ほんとだ止められる。」
「だから言っただろ。」
一度戻って瑠奈と作戦を立てようとしたとき
「おっ。睦月じゃねぇか。」
オルロフが来た。
「は?なんでお前がここに、」
ラヴが目を丸くして言う。
「あーね。哭軌か。多分死んでんじゃね?しらねぇーけど。」
銃声が何発も鳴った。
「焦ってんじゃねぇよ。」
「うるせぇ。二度と口を開くなゴミクズが」
瑠奈が怒っている。
仲間を傷つけられて怒っているのだ。
「そんな起こる暇あんなら早く哭軌のところにでも行ってやれば?俺はてめぇらなんざに興味ねぇし。」
睦月を担ぎながらオルロフは言う。
そしてラヴがもう一度瑠奈を掴み
哭軌の元へと瞬間移動した。
ルーカス、玲奈
「ねぇルーカス寝ていい?」
「は?」
笹丸の元へと向かっている途中に玲奈が突然言い出した。
「僕は寝ると強くなるんだ」
玲奈は本当に眠いのかわからないが
ペラペラと話している。
「あ?なに言ってんだ?テメェ。」
「じゃあおやすみ〜。」
そして玲奈はその場で気絶するように寝てしまった。
「あ?おい!!……イミわかんねぇ。」
ルーカスはため息をつきながら
雑に玲奈を担ぎながら笹丸の元へと向かった。
その途中
「あっ!!ルーカスさん!!」
「おっ。虎牙じゃねぇか。」
そして担がれている玲奈に視線を向ける
「えっ⁉︎玲奈さん!?もっ、もしかして。ルーカスさんそう言うことですか?」
(翻訳:好きってことですか?)
「あ?いや、別に、コイツに微塵もキョーミねぇんだけどなぁ。」
何言ってんだコイツと言わんばかりの表情をしながら言う。
笹丸VS鰲海
「「地獄斬」!!!」
威力は最大の斬撃だが、やはり
「だから通らないって言ってるじゃないっすか。」
鰲海の能力無限が邪魔をする。
「チッ。あの技使わなきゃいけねぇのか」
まるでその技を使いたくないような表情をした。
「あの技ってなんすか?」
スーッと呼吸を吸う。
手に力を込める。
足に力を込める。
殺気が全開になる。
怖気がついたのか
鰲海はその居合の技が繰り出される前に
殺そうと銃弾を撃とうとしたが
手遅れだった。
ーーーーーーー「「阿修羅」」
抜刀された刀は先程まで白色の鉄だったが
抜かれた瞬間
黒色で
まるで地獄の奥底でできたような刀のような
黒色をしていた
その黒い飛ぶ斬撃は
【無限】と言う能力を無視し
鰲海の体に傷をつけた。
「阿修羅」
相手の能力を切り刻むと同時に相手の能力を無効化する
最強の技。
しかしこの技を使えるのはこの世にただ一人
笹丸しかいない。
「ッ!!!すごいっすね。笹丸さん」
「……….ケホッ」
「?笹丸さん?」
なぜか笹丸は攻撃を喰らっていないのに
血を吐いていた。
in KAN本部。
「笹丸にはもう寿命が残っていないんだ」
「え?どう言うことですか。」
持っていたコップを落とす。
それくらい心外だったのだ。
「説明しようか。笹丸の人生について」
まずは13年前のあの事故の事から説明しようか。
ぺぺの本名は神崎 飛翔だった!
そして、飛翔は何が重大な事を言おうとしていたぞ!!!
「本当は笹丸はな。」
言葉が詰まる。
その場の空気が重くなる。
「………….」
「そんな溜めないでさっさと言ってもらえますか?」
「………….ケリー」
「はい?」
「13年くらい前に起こった一般人が殺し屋同士の抗争に巻き込まれた事件、覚えてるか?」
「覚えていますよ。」
「…………あらから13年たったぞ雅娜。」
天を仰ぎ、飛翔は言う。
「で?結論は?なぜ最強である笹丸が危険なのかを早く言ってください。」
そしてもう一度神崎は口を開く。
「ーーーーーーー。」
その言葉は衝撃的だった。
オルロフVS哭軌
「「水龍」あの火山の擬人を頼んだで。」
哭軌が水龍に命令を出すと同時に
水龍は火山の擬人を消火するかのように
火山の擬人に襲いかかった。
「コレで集中できるな」
「そーだな。邪魔な龍もいねぇし」
哭軌が召喚できる水龍は最大5体まで
それもそうだ。
能力はそもそも非現実的なもの。
この世に存在するはずのないものなのだ。
それを今「能力者」と呼ばれるものが
非現実的だった事を可能にしている
そのため能力を使いすぎると体力を持っていかれる。
しかし、健康体のものにとってはこんな制約ないも同然。
「「荒波」!!!」
荒い波がオルロフに襲いかかる
オルロフは一瞬でも水に触れられたら負けが確定する。
そのため。今出る最大限の速さで波から逃げるがどこまでも追い続けてくる。
「さっさと波に飲まれぇ!!!」
「チッ!!しつけぇなぁ!!」
オルロフが空に片手をかがげ
「「火炎星群」」
振り下ろす。
すると天が裂け。
亀裂から
火炎を纏った大量の
彗星が降り注いだ
「なんやそれ!」
水で壁を作るが
彗星は減速はしなかった。
「「水刃」」
極細で威力最大。
おそらく鉄も切れるであろう
水の刃は彗星を真っ二つにした。
「なんや、余裕やね。」
「なんで一個だと思ってんだよ。」
空を見上げると。
目測、100個以上の彗星が火炎を纏って
天空で静止していた。
オルロフの手がもう一度振り下ろされる。
「多すぎやろ」
およそ100個以上の彗星が哭軌めがけて落下してくる。
哭軌は水を操り
サーフィンをするように
100個以上の彗星を避ける。
「ほんまに多すぎやろ!!」
一度彗星の方向を向き
「広範囲「水刃」‼︎」
半径50メートルないにあった落下中の彗星は
切り尽くされ
水面に勢いよく落ちていく。
「時間がないんや、さっさと殺して仲間のとこ向かわせてもらう。」
上に浮いているオルロフに向かって叫ぶ
「あぁ俺もそうさせてもらう。」
それをオルロフは見下すように返事をする
両者は笑みをこぼした。
「「火炎龍」」
オルロフの後ろに巨大なマグマの龍が。
「「水霊」」
哭軌の後ろには巨大な水の精霊が。
二人はこの一手で勝敗をつけるつもりだ。
知っているだろうか、マグマ水蒸気爆発を。
マグマが地下水や海水などの水と接触すると急激に大量の水蒸気が発生して、爆発的な噴火現象が起こる。
水蒸気爆発と似たようなものだ。
二人はそれを起こし
決着をつけようとしていた。
同タイミングで二人が手を振り下ろす。
火炎龍と水霊がぶつかり合う。
その瞬間。
「ッ!!!!!!」
巨大な水風船が破裂したように
水が勢いよく爆発し、
水面がえぐられる。
夜の静けさを破るような猛烈な爆発音が耳の穴になだれこんで来る。
半径およそ3キロ内に衝撃波が生まれる。
水柱が立つ。
その光景はまるで
水中で核爆弾を起爆させたような光景だった。
「ッ!!!!!!!」
哭軌はその威力に耐えられず。
3キロ離れた崖
先程まで皆んながいた崖の場所まで吹き飛ばされる。
そして
「…………ガッ!!!!!!」
崖に背中や後頭部を思いっきりぶつける
(…….あれだけの威力や。マグマの擬人も多分死んだ。オルロフも多分死んでるやろ。)
頭から大量に血を流している。
水で少しダメージを軽減したとはいえ
頭はまずい。
そして、哭軌はそのまま砂浜で眠るように気絶した。
爆発の跡が消えて海はまた静けさを取り戻す。
コレでオルロフとの決着はついた。
すると。海の向こうから
飛行機が通ってくるように。
「まぁまぁな威力だったな。あーっとなんだっけ?哭軌だっけ?まぁ聞こえてねぇか。」
オルロフが哭軌のそばまで飛んできた
気絶している哭軌を見下しながら言う。
そしてそのまま睦月や鰲海のいる方へと戻っていった。
爆発が起こる前。
「ごめん。遅れた。」
ラヴが瞬間移動で椿、スフェ、瑠奈、蓮の
元へと移動してきた。
「ラヴ遅い。」
スフェがムスッとした。
「わぁぁあ!!さらに増えた!!ねぇヴァイラ!相手が増えたよ!」
睦月はヴァイラの方を叩いている。きっと殺し合いの相手が増えて興奮しているのだ。
「うっさい。」
その場の空気が静まる。
その時
「睦月。くるよ。」
蛇が音速を超えた速さで睦月とヴァイラに突進してくる
ヴァイラは反応できたが睦月がギリギリ反応
できなかったが。
ヴァイラがいち早くそれに気づき
飛び込むように睦月を押し。
そのまま蛇は二人のいた後ろの岩を
砕く
「ッ〜!!!」
ヴァイラの片足と共に。
「ヴァイラ!」
「蛇そのまま喰らいついて!!」
またしても蛇が二人を襲う。
二人は今度こそ避けたが
蛇の口から銃口が向けられ
「っ!!!」
二人とも肩を撃ち抜かれた。
「あれー?ラヴ外した?」
「しらねぇよ。」
蛇の口が開くと同時に
ラヴは睦月に
スフェはヴァイラに襲いかかる。
ラヴ&瑠奈VS睦月
「おい、瑠奈アイツの能力何かわかるか」
「知らないよ。アイツ今まで抜刀技術だけで戦ってた。」
確かに睦月は未だ能力を微塵も見せていない。
「はぁ、ヴァイラと離れちゃった。僕は一人は嫌なんだけどなぁ。」
刀を鞘に納め
居合の構えをとる。
「くるよラヴ。」
「わーってる」
スゥッと息を吸う音が聞こえると同時に。
ーーー「ー白羽流。白羽百連舞」
睦月の足に力が入り
ラヴや瑠奈との距離を四歩で詰め
「抜刀」
呼吸音も聞こえるくらい
距離が近づいたところで
睦月は抜刀した。
瞬きをするタイミングを選ばせてくれない
それくらい早い
連撃。
白羽流。白羽百連舞
1秒間に百打撃いれる高速の居合。
常人じゃこの技を習得することはできないが
睦月は違った。
常人ではなかった。
生まれつき殺しの天才だった。
生まれつき刀剣に愛された天才だった。
だからこそ
睦月はこの技を6歳で習得してしまった。
もちろん
能力は関係なしに。
「っぶなぁ。……めんどくせぇ。おい瑠奈あれほんとに能力なしなんだよな」
「そーだよ。だからほんと厄介。」
ヴァイラとは離れた体育館の裏側の雑木林
の中。
二人は切られた木を見つめながら言う。
「まぁ、もう関係ないけど」
瑠奈は指を睦月の方へ向けて
指を下にすっと下ろした。
「は?何して…..」
ドサッと落ち葉の上に人が倒れた音がした。
ラヴが音の聞こえる方向を見ると
睦月が気絶していた。
「能力で人の気を操れる。だから気絶させることもできんの。」
少しドヤ顔をしながら倒れている
睦月に近づき
「じゃあね〜。」
ナイフで頭を刺そうとした瞬間
刀で受け止められた
「!?」
もちろん、気が戻ったわけじゃない。
生存本能だ。
自分を殺そうとしてくる殺気に反応し
生存本能が働いたのだろう。
その本能の怖気がさし
「なんなのあれ」
その瞬間背後から爆発音が聞こえる。
哭軌のマグマ水蒸気爆発の音だ。
「………哭軌か無事やってるのか?てか瑠奈なんでとどめ刺さないんだよ」
「黙れ真っ白野郎。仕留めようとしてもアイツの生存本能がこっちの殺気に反応して……」
「そういうのいいから」
瞬間移動しでラヴが睦月の背後に回る
そして
ナイフで首元を刺したと思えば
「あっ、ほんとだ止められる。」
「だから言っただろ。」
一度戻って瑠奈と作戦を立てようとしたとき
「おっ。睦月じゃねぇか。」
オルロフが来た。
「は?なんでお前がここに、」
ラヴが目を丸くして言う。
「あーね。哭軌か。多分死んでんじゃね?しらねぇーけど。」
銃声が何発も鳴った。
「焦ってんじゃねぇよ。」
「うるせぇ。二度と口を開くなゴミクズが」
瑠奈が怒っている。
仲間を傷つけられて怒っているのだ。
「そんな起こる暇あんなら早く哭軌のところにでも行ってやれば?俺はてめぇらなんざに興味ねぇし。」
睦月を担ぎながらオルロフは言う。
そしてラヴがもう一度瑠奈を掴み
哭軌の元へと瞬間移動した。
ルーカス、玲奈
「ねぇルーカス寝ていい?」
「は?」
笹丸の元へと向かっている途中に玲奈が突然言い出した。
「僕は寝ると強くなるんだ」
玲奈は本当に眠いのかわからないが
ペラペラと話している。
「あ?なに言ってんだ?テメェ。」
「じゃあおやすみ〜。」
そして玲奈はその場で気絶するように寝てしまった。
「あ?おい!!……イミわかんねぇ。」
ルーカスはため息をつきながら
雑に玲奈を担ぎながら笹丸の元へと向かった。
その途中
「あっ!!ルーカスさん!!」
「おっ。虎牙じゃねぇか。」
そして担がれている玲奈に視線を向ける
「えっ⁉︎玲奈さん!?もっ、もしかして。ルーカスさんそう言うことですか?」
(翻訳:好きってことですか?)
「あ?いや、別に、コイツに微塵もキョーミねぇんだけどなぁ。」
何言ってんだコイツと言わんばかりの表情をしながら言う。
笹丸VS鰲海
「「地獄斬」!!!」
威力は最大の斬撃だが、やはり
「だから通らないって言ってるじゃないっすか。」
鰲海の能力無限が邪魔をする。
「チッ。あの技使わなきゃいけねぇのか」
まるでその技を使いたくないような表情をした。
「あの技ってなんすか?」
スーッと呼吸を吸う。
手に力を込める。
足に力を込める。
殺気が全開になる。
怖気がついたのか
鰲海はその居合の技が繰り出される前に
殺そうと銃弾を撃とうとしたが
手遅れだった。
ーーーーーーー「「阿修羅」」
抜刀された刀は先程まで白色の鉄だったが
抜かれた瞬間
黒色で
まるで地獄の奥底でできたような刀のような
黒色をしていた
その黒い飛ぶ斬撃は
【無限】と言う能力を無視し
鰲海の体に傷をつけた。
「阿修羅」
相手の能力を切り刻むと同時に相手の能力を無効化する
最強の技。
しかしこの技を使えるのはこの世にただ一人
笹丸しかいない。
「ッ!!!すごいっすね。笹丸さん」
「……….ケホッ」
「?笹丸さん?」
なぜか笹丸は攻撃を喰らっていないのに
血を吐いていた。
in KAN本部。
「笹丸にはもう寿命が残っていないんだ」
「え?どう言うことですか。」
持っていたコップを落とす。
それくらい心外だったのだ。
「説明しようか。笹丸の人生について」
まずは13年前のあの事故の事から説明しようか。