参加型! 圧倒的人手不足殺し屋 KAN
ー前回のあらすじ
鰲海と笹丸がバッタリと遭遇した。
「俺、鰲海っす。」
「笹丸だ。よろしく。」
お互い会釈しながら挨拶をする。
「ちなみに、笹丸さんターゲットって誰っすか?」
「教えるかよ。そっちこそ教えろよ。」
「いやっすね。」
お互い警戒心も解いていて隙だらけ。
いつ相手が襲いかかってもおかしくない状況だった。
しかし。
「じゃあ。お互いにターゲットじゃないみたいっすし、ここで会ったことは無にしましょ。」
「確かに。そうするか。」
警戒心を解いたまんま
互いが歩み寄る。
近づく。
その差1メートルもないくらいだ。
それなのにまだ警戒心を解いていて
殺気も闘気も何も放ってない。
そして、そのまますれ違う。
視線と視線が交差する。
その瞬間。
互いに、武器を握る力が強くなる
殺気と殺気が交差する。
鰲海の右持っていた斧が
笹丸の頭を掠めた。
「嘘つきは嫌いなんだよなぁ。」
下にしゃがんで避けた笹丸が刃を鰲海の首元を
掠める。
「俺も同感っすね。」
そのままスライディングして距離を取り
刀を鞘にしまい
居合の体制を笹丸はとる。
鰲海はその、攻撃の意味を知らなかったのか
笹丸の間合いに入った。
笹丸の刀を握る手が強くなる。
ーーーー「「神威」」
抜刀。
恐ろしく速い抜刀が
吸い込まれるように
鰲海の首元を狙う。
しかし。
「⁉︎」
その刀は首に触れる寸前
止まってしまった。
止まった。と言うよりも。
進まない。
まるで
宇宙空間をロケットで進むように。
空に手を伸ばしても届かないように。
「っぶねぇ。よかったつす。無限張ってて。」
無限の距離ができた感覚を覚えた。
「チッ。おいなんだこれ。止まるって感覚でもない。すげぇ気持ち悪い感覚なんだけど。」
「んー。俺もよく分かってないんすよね。」
首を傾げながら鰲海は言う。
「ならコレはどうだ」
ーin海ー
「作戦分かったよな。お前ら。」
5人の作戦はこうだ。
哭軌はオルロフの相手。
ルーカスと玲奈はこの場を離れて
虎牙の方へ
ラヴとスフェは椿の方へ加勢に行く。
つまりオルロフを止められるかは
哭軌にかかっているのだ。
「分かった。要するに僕がそのオルロフを相手すればええんやな。」
「なっ、哭軌。大丈夫?」
玲奈心配そうな表情を浮かべていた。
学校の方から戦闘の音がたくさん聞こえる。
早くしなければ。
「じゃあルーカス。」
ラヴがルーカスの名を言う。
「ん?」
哭軌が反応すると同時に。
「行って‼︎」
ルーカスに首を掴まれ、そのまま砲丸投げをするかのように
「らっしゃい!!!!!!」
哭軌を海の遠い沖の方へとぶん投げた。
「ぬわぁぁぁぁああ!!!」
哭軌の叫び声がここまで聞こえてくる。
「お前ら、作戦開始だ。」
そして全員、指定の場所へと
一気に走り出す。
ラヴが移動した先にはオルロフがいた。
戦う相手がいなくなったオルロフは
睦月やヴァイラの方へ加勢しに行こうとしていた時。
肩を掴まれた。
「あ?」
「ちょうど暇してただろ。」
ラヴがオルロフの肩を掴み
海の上。
「哭軌!!!!!!あとは任せた!!!」
上空50メートルあたりに瞬間移動した後。
ラヴは作戦どうり椿の元へと瞬間移動していった。
「任せられた!!!!」
オルロフは足から火炎を出して空中で身動きを取れるようにした。
(海か、チッ。不向きだ)
そう思い、方向を変えて陸に戻ろうとした時。
「逃さへんよ。」
オルロフの目の前には巨大な水の竜がいた。
「……..お前をぶっ殺さねぇといけねぇってことか。海は不向きだけどよぉ!!」
哭軌の500メートルほど後ろにある
小さな無人島から
火山が噴火するような。
大きな爆発音が聞こえたと同時に。
哭軌の後ろには
溶岩が擬人化したような
化け物がいた。
「乗ってやるよ。」
「へぇ。水龍VS溶岩の擬人ってわけやね。」
「そういうことだ。」
虎牙&冷。
「これでよし。早く行きましょう、冷さん。」
刀をきちんと鞘に納めた。
「……….」
「冷さん?」
冷はずっとスマホを見続けていた。
「まずい。誰かが近づいてくる。」
「えっ?」
冷は監視カメラの映像をスマホと共有していた。
画像を見る限り確かに武器庫に誰かが近づいてくる。
身長からして、
スフェ?
いや、アイツは髪色が赤い。
誰だ?
考えられる可能性としては
8sしかいなかった。
「「狐」」
冷のそばに狐の形をした化け物が現れた。
冷。能力はコピー。
過去に500個以上の能力をコピーしている。
そのため実質万能。
「おいで虎。」
虎牙の後ろに大きな虎が現れる。
虎牙。能力、虎。
虎を呼び出すも、虎並みのパワーを繰り出すことも可能。
二人に緊張が走る。
もちろん、相手を恐れているのではない。
刀を守りつつ、交戦できるのか。
もし、刀が折れてしまったら、刀を届けることができなければ笹丸が本領を発揮できない。
その事を恐れていた。
足音が近づく。
武器庫トの入り口に人影が見えた瞬間
「喰らいつけ狐‼︎」
「取り押さえろ虎‼︎」
二匹の猛獣は
向かってきた人に
噛みついた。
「…………..」
「……..仲間….じゃない。」
「8sって事ですね。よかった瞬殺できたじゃないですか。」
確かに目の前にいた敵は
虎に下半身を喰われ
狐に上半身から頭まで食われていた。
もちろん即死だ。
しかし。
足音がまだ聞こえる。
しかも先ほどの何十倍になって聞こえてくる。
二人は一度武器庫から出て
足音の聞こえる廊下を確認した。
「みんなぁ〜!仲間がアイツら二人に殺されたよぉ〜。藍アイツら嫌い!殺しちゃおう!」
廊下の一番奥。
可愛子ぶりながら
ツインテールをした少女。
藍という名の少女がメガホンで目の前にいた大量の人間に指示を出す。
その人間たちは
血だらけだった。
まるで、死体だった。
「おい、あんな量どこから湧いて出た。」
「……. ‼︎」
「ん?虎牙?」
「…..冷さん。あれ、生徒じゃないですか?」
「は?」
よく見ると。この養成学校の隊服を着ている
この学校の生徒だった。
「みんなぶっ殺しちゃお〜!」
一気に生徒が走ってくる
「‼︎なんなんですかコレ!」
「どう言う事だ!」
二人は生徒が攻撃しても危害は加えず
ただ一心に防御に回った。
「チッ!おい!虎牙先行け!お前は早く刀を!」
「……っ‼︎わかりました!!!」
虎牙は振り返り
全速力で一直線上の廊下を駆け抜けて
笹丸の元へと向かった。
「あれぇ〜?行っちゃった。いいのかなぁ一人で。」
「一つ質問する。藍。」
まとわりつく生徒たちを振り解きながら
冷は藍に質問する。
「なぁに?」
「コイツら全員死体?」
藍の顔が一気に不気味な笑顔になった。
「正〜解〜。藍の能力は傀儡。なんでも操れるんだよ。」
「この死体はどこから」
「ん〜。君たちが体育館に集めたのは何人だった?」
「200人程度じゃないのか?」
「違うんだぁ〜。本当はね。君たちが来る前に南校舎と西校舎と北校舎にいた生徒全員殺してたんだ〜。」
「あっそう。」
そして、また操られた生徒の死体が襲いかかってくる。
冷たいは即座にその場にあった鋭い鉄パイプで
居合の体制をとる。
その姿はまるで
笹丸だった
ーー「「斬撃」」
間合いに入った瞬間
向かってきた生徒が次々と斬撃によって斬られていく。
そして、操られていた生徒の半分が切り殺された。
「…………まさか君だったとは思はなかった
なぁ〜。」
「何が」
「コピーの能力者。噂では聞いてたけどまさか君とは思わなかった。」
「……..知ってるのか。なら引け。お前じゃ俺には勝てない。」
確かにそうだ。藍の能力は傀儡。人を自在に人形として操ることができる。
しかし、もう、生徒は少なくなってしまった。
このまま戦えば確かに勝ち目はない。
「…..引かないよ。」
「何言ってんの?だからお前じゃ勝てないって……」
続きを言おうとした時
右腕に違和感を感じた。
まるで自分の右手じゃないような感覚がした
そして、激痛が走った。
「ッ‼︎‼︎」
信じられないことがおきた。
自分の右手が自分の体を刺してしたのだ。
冷は一瞬で理解した。
藍に操られているのだ。自分の右手を。
理解した途端
「狐!食え!」
冷の右手を狐が噛み砕いた。
「【修復】」
噛み砕かれた部分を修復する。
「へぇ。凄いね。自分の右手食べさせるとか」
藍。能力【傀儡】
その能力は藍が目に映した人物を好きなように操ることができる。
死体は藍が「やめ」と言うまで相手は操られて続ける。
生体は死ぬまで操られ続けるが、冷のように、操られているの部位を藍の支配下から切断すれば操りは解ける。
「でもさぁ、もし全身操ったら君は対抗する手立てがあるのかなぁ?気になる〜。」
「もちろんあるさ。」
in KAN本部。
ボスの部屋。
落ち着かない様子でぺぺは窓の外を見ては目を逸らし時計を見ては窓の外を見る。
それを何時間も繰り返してる。
「どうなさったんですか?「ぺぺ」さん。」
「あぁ、ケリーか。今はぺぺじゃなくていい。」
ケリーと言われるぺぺの秘書が紅茶を持ってきた。
「そうですか。ならば神崎 飛翔さん。どうなさったんですか?」
「まだ、ナイトメアの戦闘終了報告はきてないよな。」
「ええ。それが?」
「まずいな。」
「何がまずいんですか?」
ぺぺ改め、神崎 飛翔は社長机の後ろに立ち
その背中をケリーが見ながら話していた。
「笹丸が危ないな。」
「なぜ?最強と謳われている彼がなぜ危ないのですか?」
「絶対他言するなよ。」
「えぇ。」
「………本当は笹丸はな」
鰲海と笹丸がバッタリと遭遇した。
「俺、鰲海っす。」
「笹丸だ。よろしく。」
お互い会釈しながら挨拶をする。
「ちなみに、笹丸さんターゲットって誰っすか?」
「教えるかよ。そっちこそ教えろよ。」
「いやっすね。」
お互い警戒心も解いていて隙だらけ。
いつ相手が襲いかかってもおかしくない状況だった。
しかし。
「じゃあ。お互いにターゲットじゃないみたいっすし、ここで会ったことは無にしましょ。」
「確かに。そうするか。」
警戒心を解いたまんま
互いが歩み寄る。
近づく。
その差1メートルもないくらいだ。
それなのにまだ警戒心を解いていて
殺気も闘気も何も放ってない。
そして、そのまますれ違う。
視線と視線が交差する。
その瞬間。
互いに、武器を握る力が強くなる
殺気と殺気が交差する。
鰲海の右持っていた斧が
笹丸の頭を掠めた。
「嘘つきは嫌いなんだよなぁ。」
下にしゃがんで避けた笹丸が刃を鰲海の首元を
掠める。
「俺も同感っすね。」
そのままスライディングして距離を取り
刀を鞘にしまい
居合の体制を笹丸はとる。
鰲海はその、攻撃の意味を知らなかったのか
笹丸の間合いに入った。
笹丸の刀を握る手が強くなる。
ーーーー「「神威」」
抜刀。
恐ろしく速い抜刀が
吸い込まれるように
鰲海の首元を狙う。
しかし。
「⁉︎」
その刀は首に触れる寸前
止まってしまった。
止まった。と言うよりも。
進まない。
まるで
宇宙空間をロケットで進むように。
空に手を伸ばしても届かないように。
「っぶねぇ。よかったつす。無限張ってて。」
無限の距離ができた感覚を覚えた。
「チッ。おいなんだこれ。止まるって感覚でもない。すげぇ気持ち悪い感覚なんだけど。」
「んー。俺もよく分かってないんすよね。」
首を傾げながら鰲海は言う。
「ならコレはどうだ」
ーin海ー
「作戦分かったよな。お前ら。」
5人の作戦はこうだ。
哭軌はオルロフの相手。
ルーカスと玲奈はこの場を離れて
虎牙の方へ
ラヴとスフェは椿の方へ加勢に行く。
つまりオルロフを止められるかは
哭軌にかかっているのだ。
「分かった。要するに僕がそのオルロフを相手すればええんやな。」
「なっ、哭軌。大丈夫?」
玲奈心配そうな表情を浮かべていた。
学校の方から戦闘の音がたくさん聞こえる。
早くしなければ。
「じゃあルーカス。」
ラヴがルーカスの名を言う。
「ん?」
哭軌が反応すると同時に。
「行って‼︎」
ルーカスに首を掴まれ、そのまま砲丸投げをするかのように
「らっしゃい!!!!!!」
哭軌を海の遠い沖の方へとぶん投げた。
「ぬわぁぁぁぁああ!!!」
哭軌の叫び声がここまで聞こえてくる。
「お前ら、作戦開始だ。」
そして全員、指定の場所へと
一気に走り出す。
ラヴが移動した先にはオルロフがいた。
戦う相手がいなくなったオルロフは
睦月やヴァイラの方へ加勢しに行こうとしていた時。
肩を掴まれた。
「あ?」
「ちょうど暇してただろ。」
ラヴがオルロフの肩を掴み
海の上。
「哭軌!!!!!!あとは任せた!!!」
上空50メートルあたりに瞬間移動した後。
ラヴは作戦どうり椿の元へと瞬間移動していった。
「任せられた!!!!」
オルロフは足から火炎を出して空中で身動きを取れるようにした。
(海か、チッ。不向きだ)
そう思い、方向を変えて陸に戻ろうとした時。
「逃さへんよ。」
オルロフの目の前には巨大な水の竜がいた。
「……..お前をぶっ殺さねぇといけねぇってことか。海は不向きだけどよぉ!!」
哭軌の500メートルほど後ろにある
小さな無人島から
火山が噴火するような。
大きな爆発音が聞こえたと同時に。
哭軌の後ろには
溶岩が擬人化したような
化け物がいた。
「乗ってやるよ。」
「へぇ。水龍VS溶岩の擬人ってわけやね。」
「そういうことだ。」
虎牙&冷。
「これでよし。早く行きましょう、冷さん。」
刀をきちんと鞘に納めた。
「……….」
「冷さん?」
冷はずっとスマホを見続けていた。
「まずい。誰かが近づいてくる。」
「えっ?」
冷は監視カメラの映像をスマホと共有していた。
画像を見る限り確かに武器庫に誰かが近づいてくる。
身長からして、
スフェ?
いや、アイツは髪色が赤い。
誰だ?
考えられる可能性としては
8sしかいなかった。
「「狐」」
冷のそばに狐の形をした化け物が現れた。
冷。能力はコピー。
過去に500個以上の能力をコピーしている。
そのため実質万能。
「おいで虎。」
虎牙の後ろに大きな虎が現れる。
虎牙。能力、虎。
虎を呼び出すも、虎並みのパワーを繰り出すことも可能。
二人に緊張が走る。
もちろん、相手を恐れているのではない。
刀を守りつつ、交戦できるのか。
もし、刀が折れてしまったら、刀を届けることができなければ笹丸が本領を発揮できない。
その事を恐れていた。
足音が近づく。
武器庫トの入り口に人影が見えた瞬間
「喰らいつけ狐‼︎」
「取り押さえろ虎‼︎」
二匹の猛獣は
向かってきた人に
噛みついた。
「…………..」
「……..仲間….じゃない。」
「8sって事ですね。よかった瞬殺できたじゃないですか。」
確かに目の前にいた敵は
虎に下半身を喰われ
狐に上半身から頭まで食われていた。
もちろん即死だ。
しかし。
足音がまだ聞こえる。
しかも先ほどの何十倍になって聞こえてくる。
二人は一度武器庫から出て
足音の聞こえる廊下を確認した。
「みんなぁ〜!仲間がアイツら二人に殺されたよぉ〜。藍アイツら嫌い!殺しちゃおう!」
廊下の一番奥。
可愛子ぶりながら
ツインテールをした少女。
藍という名の少女がメガホンで目の前にいた大量の人間に指示を出す。
その人間たちは
血だらけだった。
まるで、死体だった。
「おい、あんな量どこから湧いて出た。」
「……. ‼︎」
「ん?虎牙?」
「…..冷さん。あれ、生徒じゃないですか?」
「は?」
よく見ると。この養成学校の隊服を着ている
この学校の生徒だった。
「みんなぶっ殺しちゃお〜!」
一気に生徒が走ってくる
「‼︎なんなんですかコレ!」
「どう言う事だ!」
二人は生徒が攻撃しても危害は加えず
ただ一心に防御に回った。
「チッ!おい!虎牙先行け!お前は早く刀を!」
「……っ‼︎わかりました!!!」
虎牙は振り返り
全速力で一直線上の廊下を駆け抜けて
笹丸の元へと向かった。
「あれぇ〜?行っちゃった。いいのかなぁ一人で。」
「一つ質問する。藍。」
まとわりつく生徒たちを振り解きながら
冷は藍に質問する。
「なぁに?」
「コイツら全員死体?」
藍の顔が一気に不気味な笑顔になった。
「正〜解〜。藍の能力は傀儡。なんでも操れるんだよ。」
「この死体はどこから」
「ん〜。君たちが体育館に集めたのは何人だった?」
「200人程度じゃないのか?」
「違うんだぁ〜。本当はね。君たちが来る前に南校舎と西校舎と北校舎にいた生徒全員殺してたんだ〜。」
「あっそう。」
そして、また操られた生徒の死体が襲いかかってくる。
冷たいは即座にその場にあった鋭い鉄パイプで
居合の体制をとる。
その姿はまるで
笹丸だった
ーー「「斬撃」」
間合いに入った瞬間
向かってきた生徒が次々と斬撃によって斬られていく。
そして、操られていた生徒の半分が切り殺された。
「…………まさか君だったとは思はなかった
なぁ〜。」
「何が」
「コピーの能力者。噂では聞いてたけどまさか君とは思わなかった。」
「……..知ってるのか。なら引け。お前じゃ俺には勝てない。」
確かにそうだ。藍の能力は傀儡。人を自在に人形として操ることができる。
しかし、もう、生徒は少なくなってしまった。
このまま戦えば確かに勝ち目はない。
「…..引かないよ。」
「何言ってんの?だからお前じゃ勝てないって……」
続きを言おうとした時
右腕に違和感を感じた。
まるで自分の右手じゃないような感覚がした
そして、激痛が走った。
「ッ‼︎‼︎」
信じられないことがおきた。
自分の右手が自分の体を刺してしたのだ。
冷は一瞬で理解した。
藍に操られているのだ。自分の右手を。
理解した途端
「狐!食え!」
冷の右手を狐が噛み砕いた。
「【修復】」
噛み砕かれた部分を修復する。
「へぇ。凄いね。自分の右手食べさせるとか」
藍。能力【傀儡】
その能力は藍が目に映した人物を好きなように操ることができる。
死体は藍が「やめ」と言うまで相手は操られて続ける。
生体は死ぬまで操られ続けるが、冷のように、操られているの部位を藍の支配下から切断すれば操りは解ける。
「でもさぁ、もし全身操ったら君は対抗する手立てがあるのかなぁ?気になる〜。」
「もちろんあるさ。」
in KAN本部。
ボスの部屋。
落ち着かない様子でぺぺは窓の外を見ては目を逸らし時計を見ては窓の外を見る。
それを何時間も繰り返してる。
「どうなさったんですか?「ぺぺ」さん。」
「あぁ、ケリーか。今はぺぺじゃなくていい。」
ケリーと言われるぺぺの秘書が紅茶を持ってきた。
「そうですか。ならば神崎 飛翔さん。どうなさったんですか?」
「まだ、ナイトメアの戦闘終了報告はきてないよな。」
「ええ。それが?」
「まずいな。」
「何がまずいんですか?」
ぺぺ改め、神崎 飛翔は社長机の後ろに立ち
その背中をケリーが見ながら話していた。
「笹丸が危ないな。」
「なぜ?最強と謳われている彼がなぜ危ないのですか?」
「絶対他言するなよ。」
「えぇ。」
「………本当は笹丸はな」