朝。普通なら学校に行くんだけど…
大雨で休校になったらしくて、何をするか迷ってる。

…とりあえず昨日届いた宅配でも開けるかな、多分親のだけど…
ゆっくりと椅子から立ち上がり、ベッドにあるリュックと大きめの箱の間に座る。

「…英語のワークかな…どっかからの仕送りかな…」

ベッドへの箱の沈み具合にすると、結構軽めの箱っぽい。
箱は大きいんだけどな…

「…何これ…サングラス？ゴーグル…？」

中に入ってるのは、大量の梱包材と、ゲームらしきソフト、サングラスかゴーグルかよくわからないものが入っていた。

…遅めの誕生日プレゼント…？
そう考えたら、誰が送ったのだろうと気になる。海外旅行中の両親だろうか。
送り主不明だし…日本で作られたゲームっぽいし…

「…やってみるかな…とりあえず、ね。」

そう言って、箱をベッドの下に置き、ゲームのソフトの包装をはがす。

「…answer to life？」

ソフトの表紙(?)を見たときに気づいた、見覚えのある文字列。
…黒すぎるようで何か描かれているような表紙の上側に、『answer to life』という英語が書かれているシンプルなデザイン。

「両親が送ってくるわりにはつまんないゲームだよね、これ…」

などと案外失礼なことばを口にしつつ。
ソフトの箱を開けてみる。

何処かで見たことあるような形の、真っ黒なCD。
…多分、今持ってるゲーム機にこのソフトをさしてプレイするみたいな、そういう奴。

「どうせならもう一個ゲーム機買ってくれればいいのに、ソフトじゃなくて。」

もうすでに持っているゲーム機に、そのCDを差し込んでみた。
遊んだことがあるゲームの列の一番前に、すでにあったかのように黒色の中に歪な形のハートが見えにくいような灰色で映し出されている。

【ゲームの内容をダウンロードするまで、少しお待ちください。＿04％＿＿＿＿＿＿】

「…朝御飯でも食べてこよっかな…」

ゲームが入っていた箱や剥がした箱をできるだけ持ってドアをゆっくりと閉じる。
そういえば説明書とか見ずにゲームダウンロードしちゃったけど大丈夫かな…
なんてことを思いつつ。
そいえば捻挫してたって階段の途中に気づいた。どうしよう…(((

[水平線]

朝御飯を食べてちょっと本を読んで数分後。
効果音と一緒にテレビの画面が一瞬で黒になった。

「…待って説明書呼んでない！！(((」

…まぁいっか(⁉)
黒くなった画面を見て、ゴーグルをかけ、コントローラーを持ち直した。




強風と雨に打たれて音を立てる窓が、なぜか遠く感じた。







to be continued.