これは、人生という名の新感覚ゲーム。…ゲーム?
?「なーなー、俺最近ついてないこと多いんだわ~」
?「ふ~ん、まぁそういうこともあるんじゃない?」
?「あるかよ…自動販売機でコーラのボタン押したら抹茶出て来たんだぞ…?」
?「それは終わってるねw」
?「あのゲームのデバフで運マイナスってやつあったけど…これってそういうことだよな…?」
?「あー、あれね?」
?「『answer to life』」
そのゲーム名を聞くことになったのは、確か・・・3週間と1日ちょっと。
answer to life。カタカナ表記にすると多分、アンサートゥーライフ?だ。
日本語訳するとつまり、人生の答え、という意味になる。
「本当に人生の答えが分かったら苦労しないよ…」
そんな事を僕、[漢字]公納 霊亜[/漢字][ふりがな]こうのれいあ[/ふりがな]はため息まじりに呟いた。
午後の6時間目。教室では修学旅行の班決めをしていた。
やれ俺はこっちがいい、やれ一緒のグループ行こうぜ…
勿論班に僕が誘われることはない。
・・・と、思っていたが。
?「…一緒のグループ入りませんか?」
「…え?」
葡萄色の目がまっすぐ僕を見る。
…誰だっけ…誘ってくれたことはすごい嬉しいんだけど…
?「そっか、初めて話すのか!」
?「初めまして![漢字]森音 凛[/漢字][ふりがな]しんねりん[/ふりがな]っていーます!」
狭い教室の中でくるりと回り一礼する。
…髪型は…ショートカットぐらい…?小さい輪郭を覆うように髪があって…
なんというか…美しい…?
「…凛さん…ですか…初めまして、僕は 公納 霊亜と言います。」
凛「霊亜くん?じゃ~…れーくんって呼んでもいい?」
「え…別にいいよ」
凛「やったー!れーくんれーくん!」
「…何?」
凛「えへへ、呼んでみただけだよ!」
「…そ、そっかぁ…」
眩しいななんか…
いや…物理的に…桃色の髪が眩しいってわけじゃなくて…ね…
?「…こら凛、初対面で印象つけた過ぎだ。」
?「初めまして、[漢字]森音 雄斗[/漢字][ふりがな]しんねゆうと[/ふりがな]といいます。凛とは双子で俺が兄です。」
「あ…初めまして… 公納 霊亜と言います…」
顔がそっくり…でも雄斗さんはなんというのかな…ウルフカット…?
それでも色は桃色なのね…なんかかわいい…
凛「凛はれーくんと仲良くしたいだけだも~ん!おにーちゃんより先に仲良くなってやるぅ~っ!」
雄斗「わがまま言うな。逆に嫌われるぞ。」
凛「へっ…れーくん怒ってる?」
「いや…僕は別に…っていうか班に呼んでくれただけで嬉しいし…」
そう、僕は所詮日陰者。だからこんなかわいい?かっこいい?人たちと班が組めるなんて思ってもいなかった。
凛「ほら~っ!」
雄斗「お世辞かもしれないだろ。すみませんこいつ言うこと聞かなくて…」
「いえいえとんでもない!こっちこそなんかごめんなさい…」
「僕ってなんかあの…余り物のイメージあるから…それに同情して誘ってくれたんじゃないかと…」
凛「違うよっ!凛はね~…れーくんがお気に入りなのっ!」
「…うぇっ…そうなの…!?」
お気に入り…?僕が…?
凛「そーなの!なんかね~、れーくんって陰で頑張ってるイメージあるもん!」
雄斗「…と言ってね、俺の[漢字]親友[/漢字][ふりがな]ダチ[/ふりがな]も霊亜さんを入れるために外されたんす。」
「え…えぇ…!?いいんですか?この僕なんかが…」
凛「ゆーにーちゃん言ってた!僕なんかって良くないよ~って!」
雄斗「ちょいちょい…」
凛「だかられーくんにも言ってほしくないな~」
雄斗「…ダメだこいつ一回引きはがさないと」
「…まぁまぁ…ところで、他の班の人は…?」
雄斗「あぁ…おい昼夜~」
…すごい名前…なに昼夜って…
?「はいはい…こんにちは~…えっと…[漢字]昼夜 蝶[/漢字][ふりがな]ひるやちょう[/ふりがな]って言います…」
蝶のネックレスと蝶のピアス。黒髪に…金色の目、すごい名前の通りだ…
?「いぇい、[漢字]黄鎗 章弥[/漢字][ふりがな]きやりしょうや[/ふりがな]で~っす、霊君どうぞよろしくね~」
栗色の髪にお守りを吊るしたブレスレット、髪型は刈り上げって感じかな…
「公納 霊亜です…よろしくお願いします…」
雄斗「これで五人、班全員だ。」
凛「やった~!決まりっ?決まり~っ!?」
蝶「そうだね凜ちゃん」
章弥「んじゃ、先生に報告でもしますかぁ~」
「そ、そうですね…」
…全員眩しいんだけど…これ…僕だけ影になったりするよね?絶対…
章弥「…おい霊君、せっかくなんだから敬語外そうよ~」
蝶「…まぁそれもそうだね、せっかく一緒の班なわけだし」
雄斗「…俺は班の風紀が乱れなければそれでいい」
凛「ゆーにーちゃん班の風紀って何?」
「…じゃあ…うん、そうしようかな。よろしく!」
章弥「よっしゃぁ~じゃあ報告いくべ」
蝶「章くんはみんなのペースに合わせて歩かないとだめだよ?せっかくの修学旅行になるんだからね。」
親かな…髪型がお団子だから料理中のお母さんに見えるな…
章弥「俺の最速についてこれるかな☆」
それでこっちは子供と…まぁ多分僕が一番子供なんだろうけどさ…
蝶「…蝶さんは優雅な蝶だからついていけないな~」
凛「え~っ!じゃあしょーくんも一緒にちょうねーちゃんに合わせて歩こうよ!」
章弥「あ~今凛を使ったな~?この詐欺師~」
雄斗「…こんな奴らだが、仲良くしてやってくれ。」
おっと話が振られた…
「こちらこそでs…こちらこそ!よろしく!」
・・・あっぶな~い…
雄斗「…あぁ、よろしく。」
そういって目を細める。こういう笑顔を向けられたのはいつぶりか。
こういう、屈託のない笑み…
それが歪んでいくのを、僕はまだ知らない。
[中央寄せ]To Be Continued。[/中央寄せ]
?「ふ~ん、まぁそういうこともあるんじゃない?」
?「あるかよ…自動販売機でコーラのボタン押したら抹茶出て来たんだぞ…?」
?「それは終わってるねw」
?「あのゲームのデバフで運マイナスってやつあったけど…これってそういうことだよな…?」
?「あー、あれね?」
?「『answer to life』」
そのゲーム名を聞くことになったのは、確か・・・3週間と1日ちょっと。
answer to life。カタカナ表記にすると多分、アンサートゥーライフ?だ。
日本語訳するとつまり、人生の答え、という意味になる。
「本当に人生の答えが分かったら苦労しないよ…」
そんな事を僕、[漢字]公納 霊亜[/漢字][ふりがな]こうのれいあ[/ふりがな]はため息まじりに呟いた。
午後の6時間目。教室では修学旅行の班決めをしていた。
やれ俺はこっちがいい、やれ一緒のグループ行こうぜ…
勿論班に僕が誘われることはない。
・・・と、思っていたが。
?「…一緒のグループ入りませんか?」
「…え?」
葡萄色の目がまっすぐ僕を見る。
…誰だっけ…誘ってくれたことはすごい嬉しいんだけど…
?「そっか、初めて話すのか!」
?「初めまして![漢字]森音 凛[/漢字][ふりがな]しんねりん[/ふりがな]っていーます!」
狭い教室の中でくるりと回り一礼する。
…髪型は…ショートカットぐらい…?小さい輪郭を覆うように髪があって…
なんというか…美しい…?
「…凛さん…ですか…初めまして、僕は 公納 霊亜と言います。」
凛「霊亜くん?じゃ~…れーくんって呼んでもいい?」
「え…別にいいよ」
凛「やったー!れーくんれーくん!」
「…何?」
凛「えへへ、呼んでみただけだよ!」
「…そ、そっかぁ…」
眩しいななんか…
いや…物理的に…桃色の髪が眩しいってわけじゃなくて…ね…
?「…こら凛、初対面で印象つけた過ぎだ。」
?「初めまして、[漢字]森音 雄斗[/漢字][ふりがな]しんねゆうと[/ふりがな]といいます。凛とは双子で俺が兄です。」
「あ…初めまして… 公納 霊亜と言います…」
顔がそっくり…でも雄斗さんはなんというのかな…ウルフカット…?
それでも色は桃色なのね…なんかかわいい…
凛「凛はれーくんと仲良くしたいだけだも~ん!おにーちゃんより先に仲良くなってやるぅ~っ!」
雄斗「わがまま言うな。逆に嫌われるぞ。」
凛「へっ…れーくん怒ってる?」
「いや…僕は別に…っていうか班に呼んでくれただけで嬉しいし…」
そう、僕は所詮日陰者。だからこんなかわいい?かっこいい?人たちと班が組めるなんて思ってもいなかった。
凛「ほら~っ!」
雄斗「お世辞かもしれないだろ。すみませんこいつ言うこと聞かなくて…」
「いえいえとんでもない!こっちこそなんかごめんなさい…」
「僕ってなんかあの…余り物のイメージあるから…それに同情して誘ってくれたんじゃないかと…」
凛「違うよっ!凛はね~…れーくんがお気に入りなのっ!」
「…うぇっ…そうなの…!?」
お気に入り…?僕が…?
凛「そーなの!なんかね~、れーくんって陰で頑張ってるイメージあるもん!」
雄斗「…と言ってね、俺の[漢字]親友[/漢字][ふりがな]ダチ[/ふりがな]も霊亜さんを入れるために外されたんす。」
「え…えぇ…!?いいんですか?この僕なんかが…」
凛「ゆーにーちゃん言ってた!僕なんかって良くないよ~って!」
雄斗「ちょいちょい…」
凛「だかられーくんにも言ってほしくないな~」
雄斗「…ダメだこいつ一回引きはがさないと」
「…まぁまぁ…ところで、他の班の人は…?」
雄斗「あぁ…おい昼夜~」
…すごい名前…なに昼夜って…
?「はいはい…こんにちは~…えっと…[漢字]昼夜 蝶[/漢字][ふりがな]ひるやちょう[/ふりがな]って言います…」
蝶のネックレスと蝶のピアス。黒髪に…金色の目、すごい名前の通りだ…
?「いぇい、[漢字]黄鎗 章弥[/漢字][ふりがな]きやりしょうや[/ふりがな]で~っす、霊君どうぞよろしくね~」
栗色の髪にお守りを吊るしたブレスレット、髪型は刈り上げって感じかな…
「公納 霊亜です…よろしくお願いします…」
雄斗「これで五人、班全員だ。」
凛「やった~!決まりっ?決まり~っ!?」
蝶「そうだね凜ちゃん」
章弥「んじゃ、先生に報告でもしますかぁ~」
「そ、そうですね…」
…全員眩しいんだけど…これ…僕だけ影になったりするよね?絶対…
章弥「…おい霊君、せっかくなんだから敬語外そうよ~」
蝶「…まぁそれもそうだね、せっかく一緒の班なわけだし」
雄斗「…俺は班の風紀が乱れなければそれでいい」
凛「ゆーにーちゃん班の風紀って何?」
「…じゃあ…うん、そうしようかな。よろしく!」
章弥「よっしゃぁ~じゃあ報告いくべ」
蝶「章くんはみんなのペースに合わせて歩かないとだめだよ?せっかくの修学旅行になるんだからね。」
親かな…髪型がお団子だから料理中のお母さんに見えるな…
章弥「俺の最速についてこれるかな☆」
それでこっちは子供と…まぁ多分僕が一番子供なんだろうけどさ…
蝶「…蝶さんは優雅な蝶だからついていけないな~」
凛「え~っ!じゃあしょーくんも一緒にちょうねーちゃんに合わせて歩こうよ!」
章弥「あ~今凛を使ったな~?この詐欺師~」
雄斗「…こんな奴らだが、仲良くしてやってくれ。」
おっと話が振られた…
「こちらこそでs…こちらこそ!よろしく!」
・・・あっぶな~い…
雄斗「…あぁ、よろしく。」
そういって目を細める。こういう笑顔を向けられたのはいつぶりか。
こういう、屈託のない笑み…
それが歪んでいくのを、僕はまだ知らない。
[中央寄せ]To Be Continued。[/中央寄せ]