目的地につき、車から降りたら冷と赤丸が立ってこちらを見ていた。

｢……………………君達、遅い」

｢本当にそう。もう終わったしな」

　彼らは少し怒りながら喋っていて周りには死体がたくさんあるが、ここにいる全員見慣れているから気にしない。

「ごめんな〜。…………とりあえず帰ろうぜ〜」

｢お前……帰りたいだけだろ」

｢いいや？」

｢＿＿＿！＿＿＿＿＿」

｢＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」

　みんなが楽しそうに喋っていると微かに、本当に僕じゃないと聞き取れないぐらいの足音が聞こえた。少し警戒しながらゆっくり振り返ると見た目は小柄で……大体15歳ぐらいの男の子。子供かと思ったが大間違い。僕は彼女らもその子に気付き、驚いた。それは殺し忘れたターゲット








ではなくトップ6の1人……死莵だったからだ。死莵は僕をここにいれてくれた人…………そして助けてくれた人だ。つまり、僕の恩人。

｢え？なんでここにいるの？」

｢いや…………分からへん」

みんな驚いているけれど風香とにこが特に混乱していた。

｢皆、初めまして！そして夏夢は2年ぶりだね〜！」

｢そうですね〜。で、何故ここに？」

｢僕もこの辺で仕事してたからさ、寄り道したんだ〜！」

｢寄り道はダメですよ〜。言われてませんでしたっけ？」

｢ちょっと！僕はもう中学生じゃないって！」

　死莵は学ランを着て背が小さい。それは何故かというと不老のため12歳で止まっているから。だけど、背は少しずつ伸びていて今は中学1年ぐらいの身長になっている。何故、不老になったのか、そして学ランを着ているのかは分からない。

｢あ！そうだ！今日はね、君達に明日の仕事を伝えるように、って言われててね」

｢仕事の内容の伝言ですか？何故、貴方様から？」

｢他のトップ6は出かけてたし、仕事帰りにちょうどいいかなと思って」

｢そうですか」

｢うん。そしてこれが明日の仕事」

　彼は一枚の紙を聖治に渡した。内容は…………「トップ6と一緒にある組織を潰せ」と書いてあった。本当にトップ6と仕事するのかと思ったが、恐らく綺麗な字だから死莵が書いてイタズラで持ってきたとかはない。ボスが書いたと思う。

｢なんでトップ6と仕事をするゆうわけや？」

｢それはね、何かしらの交流なんだって！」

｢そうなんや〜」

｢あ、それじゃ僕、帰るね！」

　この時、僕は大嵐が去った気分だった｡