僕らはすべてを忘れたかった
僕は君を知っている気がする。
蝉の声が聞こえる。
十二月なのに暑い。
「君は…….」
「……..あれ?俺なんの夢見てたんだっけ。」
12月11日
公園
今日は天野四葉・捜索開始日だ。
俊二は先に公園に向かっていて俺のことを待っていてくれている。
記憶を失ってからはこの街の構造ですら把握するのが困難だったが、この時代だ。Googleマップという文明の利器がある。
それを頼りに待ち合わせの場所まで向かった。
俺にとってこの12月は初めての12月だ。なんだか不思議な感覚がする。
「あっ。景!!」
満面の笑みで俊二が俺のところまで駆け寄ってくる。
あっ、滑った。
「...........地球は難しいな」
何を言ってるんだろう。
「それで?俺等はこれからどうやって捜索すればいいんだ?」
「まずは、彼女の家に向かう。」
「住所は知ってるのか?」
「知ってるよ〜。ついてきて」
自慢げに俊二は言った。それから俺達は天野さんの自宅へと向かった。
こんなに歩くのは久々だ。どんな家なんだろう。
住宅街をただひたすらに進む。
進むたんびに足が重くなる。
頭の中で誰かが叫んでるような気がする。
近づくな。あの家に近づくな。
本能がそう言ってる。
でも、決めたんだから、進まなきゃ。
全部思い出すために。
「ついたよ。あれだよ。あの家」
「え?」
まさか彼女の家は想像していたものとは全く持って違った。失踪した少女の家と言ったらどんな家を思い浮かべるだろう。
母親や父親、身内が悲しんでいて暗い雰囲気の家。でも外見は普通の家。
そんな家かなと勝手に想像した。
けど現実は
「これが天野四葉の家だよ。景」
全焼していた。
今は、燃えてしまったあとの家の撤廃作業を行っているのだろう。
「!?」
右手が燃えるように熱かった。そうだ俺事故になってから手の包帯外してなかったな。
血は出ていないだろうか。そっと包帯をめくった。
驚いた。
俺の右手はやけどしていた。
でもなんで今更痛みが?
あぁそっか。きっとみんなとの思い出の記憶は無いけど。覚えてるんだ。
脳は痛みだけ、覚えてたんだ。
蝉の声が聞こえる。
十二月なのに暑い。
「君は…….」
「……..あれ?俺なんの夢見てたんだっけ。」
12月11日
公園
今日は天野四葉・捜索開始日だ。
俊二は先に公園に向かっていて俺のことを待っていてくれている。
記憶を失ってからはこの街の構造ですら把握するのが困難だったが、この時代だ。Googleマップという文明の利器がある。
それを頼りに待ち合わせの場所まで向かった。
俺にとってこの12月は初めての12月だ。なんだか不思議な感覚がする。
「あっ。景!!」
満面の笑みで俊二が俺のところまで駆け寄ってくる。
あっ、滑った。
「...........地球は難しいな」
何を言ってるんだろう。
「それで?俺等はこれからどうやって捜索すればいいんだ?」
「まずは、彼女の家に向かう。」
「住所は知ってるのか?」
「知ってるよ〜。ついてきて」
自慢げに俊二は言った。それから俺達は天野さんの自宅へと向かった。
こんなに歩くのは久々だ。どんな家なんだろう。
住宅街をただひたすらに進む。
進むたんびに足が重くなる。
頭の中で誰かが叫んでるような気がする。
近づくな。あの家に近づくな。
本能がそう言ってる。
でも、決めたんだから、進まなきゃ。
全部思い出すために。
「ついたよ。あれだよ。あの家」
「え?」
まさか彼女の家は想像していたものとは全く持って違った。失踪した少女の家と言ったらどんな家を思い浮かべるだろう。
母親や父親、身内が悲しんでいて暗い雰囲気の家。でも外見は普通の家。
そんな家かなと勝手に想像した。
けど現実は
「これが天野四葉の家だよ。景」
全焼していた。
今は、燃えてしまったあとの家の撤廃作業を行っているのだろう。
「!?」
右手が燃えるように熱かった。そうだ俺事故になってから手の包帯外してなかったな。
血は出ていないだろうか。そっと包帯をめくった。
驚いた。
俺の右手はやけどしていた。
でもなんで今更痛みが?
あぁそっか。きっとみんなとの思い出の記憶は無いけど。覚えてるんだ。
脳は痛みだけ、覚えてたんだ。