バンッ、バンッ。

『恋をするなら命を賭けろ。』

これは今ではもう当たり前のことになっていた。
恋をして死んでいった人たちの面を幾度も見たことがある。
どうして、何もしていないのに殺さなくてはならないのですか？
どうして、恋をしただけなのに死ななくてはならないのですか？
もっと、何かあったんじゃないか。後悔して欲しい。
どうして私達はルールに縛り付けられて死んでいくのか。
私は罪のないものに刀を向けたくはない。
また・・一人、死んでいく。

[水平線]

キーンコーンカーンコーン

その日は何もない一日だった、というか人生、何もないのだ。
もし神様がいるのならなぜ私にこのようなつまらない人生を与えたのか聞きたい程だ。
帰りにカラオケ行かない？って言っている軍を眺めながら一日が終わる・・はずだった。
ピンポンパンポーン

？？？「みなさーん、こんにちは♪」

聞き慣れない声が耳に響く、男性のようだ。

？？？「これからみなさんには『殺し合い』をしてもらいまーす。」

モブ「は！？何言ってんのコイツ。突然放送して殺し合いとかダル」
モブ「殺し合い？・・・」
周りが動揺し始める、しかし男は話を止めない。

？？？「だけどね、あるルールを守れば殺し合いはしなくて済むよ〜」

右から左に流れるはずの声が頭で止まって理解しきれない。
ルール？殺し合い？一体何を言っているんだろう。

？？？「そのルールって言うのは『恋愛禁止』だよ！」

モブ「え？恋愛禁止？恋しちゃダメってこと？」
モブ「私彼氏いるんだけど・・」
恋愛禁止、私には簡単に守れそうなルールだ。
私は生きていて一度も恋をしたことがなく、もちろん相手から告白などをされたこともない。
だが今はそこではなくこの男が誰なのか、突然放送を始めたかと思ったら妙なことを言い出す。
ここは警察に通報すべき、そう思いスマホに手を出す。
謎の男「あ、警察に通報したら殺すから。」

彩芽「ッ！？』
この男、私がスマホに手を伸ばしたのを知って・・ッ。

謎の男「ま、後はみんなに聞いてね〜♪それじゃ、『楽しく殺し合いましょう』」

私のつまらない人生が、地獄の人生に変わったのは、ここからだ・・。