幻想郷への帰還
そんなこんなで三人は博麗神社に戻ってきた。
「ねぇ、ゆかりん。そのナイフ返してくれない?」
紫の手にある血まみれのナイフを指差す。
「さっき言ってた女の人に盗まれて...多分というか絶対に私のなんだけど」
「貴方に武器を持たせると何しでかすか分からないから嫌よ。大切に預かっておくからさ」
「え~ぇ」
文句を垂らす○○を軽く受け流す紫。
「そういえばさ、あんた家はあるの?家じゃなくても寝泊まりするところとかさ」
「巫女ちゃんもさ[太字]あんた[/太字]じゃなくて[太字]○○[/太字]って呼んでよ。」
「結構よ。それで質問の答えは?」
「.....あることにはある。けどもう無いかな...」
「というと...あれかしら?」
「うん、人里のトコ。人間ってホント自由だよね..」
1500年前、●●一族が迫害を受けたとき家は壊された。
家族との思い出も[斜体]両親の遺体も[/斜体]全部そこにあったというのに。
「そういえば....いや、何でもない。」
「?」
(そこに昔の博麗の巫女もいたなんて,,言えないし)
「でも...泊まるトコのアテはあるよ。白玉楼とか..迷いの竹林とか」
「ねぇ霊夢。今日は遅いし神社に泊まらせましょう」
空は茜色が塗り潰され真っ黒に染まっている。
いつの間にか夜が訪れていた。
「分かったわよ。このお人好し」
紫には聞こえない声で霊夢が呟いた。
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