ぽよぽよスライム、転生して勇者パーティに入る。
朝がやってきた。
「またか…」
不安な声とともに。
[水平線]「うっ…。」頭痛で目が覚めた。心の中に空っぽがある。まるで食べ物を欲しがる乞食のように。自分がそれを感じる時は、いつも何かが起きていた。
だめだ。思い出せない。重大なことを忘れているはずなのに。
モヤモヤを感じながら、ゴブリン退治に出発した。
スーは具合が悪くなったらしく、今日は行かないことになった。
「まあそんなこともあるよ。旅なんて病気との勝負だから。」「[小文字]アイツには病気の方がお似合いだ。[/小文字]」
アイツとは誰だったろうか。
「またか…」と聞こえてきた気がする。
「ねえ、解散しない?」「は?」
思わず声に出てしまった。
問い詰めてみた。
重苦しい感じの中でフィラルドが口を開いた。
「俺らさ、アイツを…アペプを探し出して、殺したくて。」
アペプ…思い出した。
そして、時空が歪んでいることも。
「いっつもさあ、戦いの時だけ記憶が無くて。」
「俺ら、いつの間にか死んでたりとか。」
「けど、アイツだけは傷付いたことは戦いの記憶が無くなってくる数日前くらいしか無くて。」
「おかしいと思ったよ。アイツがいっつも触ってた機械を忍び込ませたさ。」
「アイツったら、うちらを操って自分だけ安地にいて…!」
不仲というより、殺意すらあったようだ。
「自分は人殺しなんてしたくない。けど、アペプと言う奴は逃がしてられない。」
怒りが湧いてきた。
「やる気あんじゃん。そして話…信じてもらえた。」
少し涙声で言われた。
「堅苦しい奴が多い」とはアペプは本当に勇者だと信じてやまない人達のことなのだろうか。
魔眼の紋章は操った形跡だろう。
「お、そういえばお前、最初から『催眠耐性』あるんだな。普通は100回くらい…殺意があっても70回くらい喰らったことがないと付かねえのに。」
昔から催眠術はあまり効かなかったが、こんな能力だったとは。
「あとは…」スーに耐性があるかが不安だ。
そうだ歪みの話。
「この時空ってさ。歪んでない?」
「えー何それ。」
「いつ生まれ?」
「2564年。」
「今は…2764年だぞ?」
宙を舞った新聞には「2764年」と書いてある。
「え?!うそ?!」
自分は2749年生まれの15歳であったはず。
そして1年半程前に、母ちゃんが「もう分かりそうな年になったかねぇ」と言ってからスライムの話をし始めたことを思い出した。
話し方的に、100年以上経っていてもおかしくなかったであろう。登場人物の名前は、「アペプ」「フィラルド」「マーシャ」…。確実に時空は歪んでいる。
「じゃあ目的は…」
「『アペプを殺して時空の歪みから脱出する』ってことだな。」
話していたら日が暮れた。
明日こそはゴブリン退治に行き、話を纏める。
そう思いながら宿屋に戻るのであった。
[水平線]スーの部屋から呟きが聞こえてきた。
「あいつだけは許さない。絶対に殺してやる。」
不穏な毎日だ。
「またか…」
不安な声とともに。
[水平線]「うっ…。」頭痛で目が覚めた。心の中に空っぽがある。まるで食べ物を欲しがる乞食のように。自分がそれを感じる時は、いつも何かが起きていた。
だめだ。思い出せない。重大なことを忘れているはずなのに。
モヤモヤを感じながら、ゴブリン退治に出発した。
スーは具合が悪くなったらしく、今日は行かないことになった。
「まあそんなこともあるよ。旅なんて病気との勝負だから。」「[小文字]アイツには病気の方がお似合いだ。[/小文字]」
アイツとは誰だったろうか。
「またか…」と聞こえてきた気がする。
「ねえ、解散しない?」「は?」
思わず声に出てしまった。
問い詰めてみた。
重苦しい感じの中でフィラルドが口を開いた。
「俺らさ、アイツを…アペプを探し出して、殺したくて。」
アペプ…思い出した。
そして、時空が歪んでいることも。
「いっつもさあ、戦いの時だけ記憶が無くて。」
「俺ら、いつの間にか死んでたりとか。」
「けど、アイツだけは傷付いたことは戦いの記憶が無くなってくる数日前くらいしか無くて。」
「おかしいと思ったよ。アイツがいっつも触ってた機械を忍び込ませたさ。」
「アイツったら、うちらを操って自分だけ安地にいて…!」
不仲というより、殺意すらあったようだ。
「自分は人殺しなんてしたくない。けど、アペプと言う奴は逃がしてられない。」
怒りが湧いてきた。
「やる気あんじゃん。そして話…信じてもらえた。」
少し涙声で言われた。
「堅苦しい奴が多い」とはアペプは本当に勇者だと信じてやまない人達のことなのだろうか。
魔眼の紋章は操った形跡だろう。
「お、そういえばお前、最初から『催眠耐性』あるんだな。普通は100回くらい…殺意があっても70回くらい喰らったことがないと付かねえのに。」
昔から催眠術はあまり効かなかったが、こんな能力だったとは。
「あとは…」スーに耐性があるかが不安だ。
そうだ歪みの話。
「この時空ってさ。歪んでない?」
「えー何それ。」
「いつ生まれ?」
「2564年。」
「今は…2764年だぞ?」
宙を舞った新聞には「2764年」と書いてある。
「え?!うそ?!」
自分は2749年生まれの15歳であったはず。
そして1年半程前に、母ちゃんが「もう分かりそうな年になったかねぇ」と言ってからスライムの話をし始めたことを思い出した。
話し方的に、100年以上経っていてもおかしくなかったであろう。登場人物の名前は、「アペプ」「フィラルド」「マーシャ」…。確実に時空は歪んでいる。
「じゃあ目的は…」
「『アペプを殺して時空の歪みから脱出する』ってことだな。」
話していたら日が暮れた。
明日こそはゴブリン退治に行き、話を纏める。
そう思いながら宿屋に戻るのであった。
[水平線]スーの部屋から呟きが聞こえてきた。
「あいつだけは許さない。絶対に殺してやる。」
不穏な毎日だ。