二次創作
神様のとある一日
フォンテーヌには最高審判官がいる。その名はヌヴィレット。彼は常に冷静で公平な審判官だ。パレ・メルモニアに執務室があり今日もヌヴィレットは忙しい。
「ヌヴィレット様、お時間よろしいでしょうか?」
「…セドナか」
ヌヴィレットに話しかけた者はメリュジーヌのセドナだった。ヌヴィレットは一旦仕事の手を止め、セドナの方に目線を向ける。
「先程ヌヴィレット様宛にお手紙が届きました」
「私宛に…?」
「はい、こちらです」
セドナに渡された手紙をヌヴィレットは受け取る。シックな便箋でコーヒーがほのかに香る。
「では、私は仕事に戻りますね」
セドナはそう言いヌヴィレットの執務室を離れていった。
ヌヴィレットは渡された手紙を確認した。封筒の中には2枚の紙が入っており、1枚はリオセスリ、もう1枚はシグウィンからであった。
リオセスリの方は最近のメロピデ要塞の様子などが[漢字]綴[/漢字][ふりがな]つづ[/ふりがな]っており、シグウィンはヌヴィレットを心配する内容だった。
不思議と嬉しかった。何故だろうか…?
「ヌヴィレット!入るぞ」
「ちょっとパイモン?!」
聞き慣れた声が執務室の外から聞こえる。ヌヴィレットは手に持っていた手紙を机の引き出しに入れた。
「やっほーヌヴィレット」
「ごめん、許可もなしに入って…パイモンも謝って!」
旅人は頭を下げている。対してパイモンは『何で謝るんだ?』という顔をしている。
「問題ない。わざわざパレ・メルモニアに足を運んで来たのか?」
「…えっと、実はヌヴィレットに渡したい物があって…」
旅人はそう言い小さな箱を渡した。
「これは?」
「その箱の中にはナヴィア特製マカロンが入っているんだぞ!」
「…そうか、ナヴィアさんに感謝を伝えてもらえないだろうか?あいにく今は手が離せない」
「わかった、ナヴィアに伝えておくよ」
「じゃあな〜ヌヴィレット」
「よし、あとはフリーナだけね」
「でもフリーナの家に行ってみたけど出かけていたぞ」
旅人とパイモンはパレ・メルモニアに行く前に、フリーナの自宅に出向いた。
「ん?なぁ旅人。あっちで歩いているのってフリーナじゃないか?」
パイモンは腕を組み旅人に質問をする。
(タイミング良く歩いているわけが無い)
そう思い、パイモンが指さしている場所を見てみると確かにフリーナがいた。
「本当だ!おーいフリーナ!」
「おや?旅人、それにパイモン。久しぶりだね」
フリーナの手には袋が握られている。
「おう!フリーナは今までどこに出掛けていたんだ?」
「え?パスタを買いに出掛けたけど…どうしてそんなことを聞くのかい?」
「べ、別に何でもないぞ。それよりフリーナに渡したい物があってだな」
パイモンは素早くフリーナにナヴィア特製マカロンを渡す。
「僕に?これって、マカロン?」
「うん、ナヴィアがいつもお世話になってるからだって」
「ナヴィアが作るマカロンはめちゃくちゃ美味いんだぞ!味わって食えよな」
パイモンは誇らしげにフリーナに言う。
「パイモンは、ナヴィアがマカロンを作る様子を見てただけじゃん。それにつまみ食いもしてたし…」
旅人はパイモンを揶揄うように言う。その様子を見ているフリーナは苦笑いだろう。
「し、仕方ないだろ!オイラはお前みたいに料理はできないし…というかオイラたち、こんなことを言いに来たんじゃない!」
「そうだった。じゃあフリーナ、また!」
「え…あぁ、また」
フリーナは自身の自宅に帰り、ナヴィアが作ったマカロンをひと口食べる。程よい甘さで甘い物が苦手な人でも難なく食べることが出来る。ただ…
(今の僕には甘すぎる…)
フリーナは時々考えてしまう。幸せになっても良いのかと。
水神を降り、ただの人の身になったが、あの500年は長かった。ほとんどのフォンテーヌ人は水神フォカロルスについて気にしなかった。
(僕だけだ…あの日を境に前に進めていないのは…)
その日、フリーナは夢を見た。フワフワした感覚だ。
「…フリーナ」
突然声をかけられた。フリーナはこの声の主を知っている。ずっと求めていた声だ。
「久しぶり。元気そうで何よりだ」
「…!」
フリーナは言葉を発せれないことに気づいた。
(どうして?声が出ない…あれ?そもそも声ってどうすれば出せばいい?)
「無理に声を出そうとしなくていいよ。ねぇ、フリーナ。僕はね君に謝るため、そして悩みを解決するために会いに来たんだ」
(どういうこと?)
「こんなにも長い歌劇になってしまうとは予想もできなかった。本当にごめん」
水神はフリーナに対し謝罪をする。
(仕方ないことだ。あの予言を防ぐために…)
「そうか、良かったよ。許してくれて。さて、次は君の番だよ?フリーナ」
(ええ?ぼ、僕の番?)
突然の名指しに動揺した。もちろんフリーナの悩みについてだ。
「君は僕。僕の悩みは『僕』自身が解決しないとね。単刀直入に言う。幸せになっても良いんだよ。だって君は、僕が思う『理想の人間』なのだから。人間は幸せにならないとだろう?」
(本当に…?)
「本当の本当さ!僕は神だよ?神は嘘をつかない。…おや?フリーナ。泣いているの?」
フォカロルスに言われて初めて気づいた。気づいた瞬間、目元が熱くなった。
「今日はここまでにしよう。疲れただろう?おやすみ、フリーナ」
その言葉を最後に目の前が真っ暗になった。
「ふわぁあ…」
気づいたら朝を迎えていた。
(確か、夢を見てた?う〜ん、内容までは覚えてないや)
気の所為だろうか。昨日よりも心がスッキリしている。どうしてだろう?
「…そういえば!ナヴィアにお礼を言うのを忘れていた。どうしよう、今言いに行っても遅くないかな?」
「ヌヴィレット様、お時間よろしいでしょうか?」
「…セドナか」
ヌヴィレットに話しかけた者はメリュジーヌのセドナだった。ヌヴィレットは一旦仕事の手を止め、セドナの方に目線を向ける。
「先程ヌヴィレット様宛にお手紙が届きました」
「私宛に…?」
「はい、こちらです」
セドナに渡された手紙をヌヴィレットは受け取る。シックな便箋でコーヒーがほのかに香る。
「では、私は仕事に戻りますね」
セドナはそう言いヌヴィレットの執務室を離れていった。
ヌヴィレットは渡された手紙を確認した。封筒の中には2枚の紙が入っており、1枚はリオセスリ、もう1枚はシグウィンからであった。
リオセスリの方は最近のメロピデ要塞の様子などが[漢字]綴[/漢字][ふりがな]つづ[/ふりがな]っており、シグウィンはヌヴィレットを心配する内容だった。
不思議と嬉しかった。何故だろうか…?
「ヌヴィレット!入るぞ」
「ちょっとパイモン?!」
聞き慣れた声が執務室の外から聞こえる。ヌヴィレットは手に持っていた手紙を机の引き出しに入れた。
「やっほーヌヴィレット」
「ごめん、許可もなしに入って…パイモンも謝って!」
旅人は頭を下げている。対してパイモンは『何で謝るんだ?』という顔をしている。
「問題ない。わざわざパレ・メルモニアに足を運んで来たのか?」
「…えっと、実はヌヴィレットに渡したい物があって…」
旅人はそう言い小さな箱を渡した。
「これは?」
「その箱の中にはナヴィア特製マカロンが入っているんだぞ!」
「…そうか、ナヴィアさんに感謝を伝えてもらえないだろうか?あいにく今は手が離せない」
「わかった、ナヴィアに伝えておくよ」
「じゃあな〜ヌヴィレット」
「よし、あとはフリーナだけね」
「でもフリーナの家に行ってみたけど出かけていたぞ」
旅人とパイモンはパレ・メルモニアに行く前に、フリーナの自宅に出向いた。
「ん?なぁ旅人。あっちで歩いているのってフリーナじゃないか?」
パイモンは腕を組み旅人に質問をする。
(タイミング良く歩いているわけが無い)
そう思い、パイモンが指さしている場所を見てみると確かにフリーナがいた。
「本当だ!おーいフリーナ!」
「おや?旅人、それにパイモン。久しぶりだね」
フリーナの手には袋が握られている。
「おう!フリーナは今までどこに出掛けていたんだ?」
「え?パスタを買いに出掛けたけど…どうしてそんなことを聞くのかい?」
「べ、別に何でもないぞ。それよりフリーナに渡したい物があってだな」
パイモンは素早くフリーナにナヴィア特製マカロンを渡す。
「僕に?これって、マカロン?」
「うん、ナヴィアがいつもお世話になってるからだって」
「ナヴィアが作るマカロンはめちゃくちゃ美味いんだぞ!味わって食えよな」
パイモンは誇らしげにフリーナに言う。
「パイモンは、ナヴィアがマカロンを作る様子を見てただけじゃん。それにつまみ食いもしてたし…」
旅人はパイモンを揶揄うように言う。その様子を見ているフリーナは苦笑いだろう。
「し、仕方ないだろ!オイラはお前みたいに料理はできないし…というかオイラたち、こんなことを言いに来たんじゃない!」
「そうだった。じゃあフリーナ、また!」
「え…あぁ、また」
フリーナは自身の自宅に帰り、ナヴィアが作ったマカロンをひと口食べる。程よい甘さで甘い物が苦手な人でも難なく食べることが出来る。ただ…
(今の僕には甘すぎる…)
フリーナは時々考えてしまう。幸せになっても良いのかと。
水神を降り、ただの人の身になったが、あの500年は長かった。ほとんどのフォンテーヌ人は水神フォカロルスについて気にしなかった。
(僕だけだ…あの日を境に前に進めていないのは…)
その日、フリーナは夢を見た。フワフワした感覚だ。
「…フリーナ」
突然声をかけられた。フリーナはこの声の主を知っている。ずっと求めていた声だ。
「久しぶり。元気そうで何よりだ」
「…!」
フリーナは言葉を発せれないことに気づいた。
(どうして?声が出ない…あれ?そもそも声ってどうすれば出せばいい?)
「無理に声を出そうとしなくていいよ。ねぇ、フリーナ。僕はね君に謝るため、そして悩みを解決するために会いに来たんだ」
(どういうこと?)
「こんなにも長い歌劇になってしまうとは予想もできなかった。本当にごめん」
水神はフリーナに対し謝罪をする。
(仕方ないことだ。あの予言を防ぐために…)
「そうか、良かったよ。許してくれて。さて、次は君の番だよ?フリーナ」
(ええ?ぼ、僕の番?)
突然の名指しに動揺した。もちろんフリーナの悩みについてだ。
「君は僕。僕の悩みは『僕』自身が解決しないとね。単刀直入に言う。幸せになっても良いんだよ。だって君は、僕が思う『理想の人間』なのだから。人間は幸せにならないとだろう?」
(本当に…?)
「本当の本当さ!僕は神だよ?神は嘘をつかない。…おや?フリーナ。泣いているの?」
フォカロルスに言われて初めて気づいた。気づいた瞬間、目元が熱くなった。
「今日はここまでにしよう。疲れただろう?おやすみ、フリーナ」
その言葉を最後に目の前が真っ暗になった。
「ふわぁあ…」
気づいたら朝を迎えていた。
(確か、夢を見てた?う〜ん、内容までは覚えてないや)
気の所為だろうか。昨日よりも心がスッキリしている。どうしてだろう?
「…そういえば!ナヴィアにお礼を言うのを忘れていた。どうしよう、今言いに行っても遅くないかな?」