時空の狭間の狂宴/共演
前回までのあらすじ!
僕のオリキャラ達が、時空の狭間に集合したぞ!そこに誰かが来たようで…?
以下回想!
[水平線]
「…まぁいいっす。これで八人、全員集合っすね。」
そう界人がまとめたその時。
「ちょっと待ちなさいよ!」
「俺達、“名無しの会”の代表として、その判断に異議を申し立てる!」
突如として現れる、いる筈のない人影が二つ。
「うっわ、なんすか!?つか誰っすか!?」
あー、留歌?なんで君困惑してんだ?一人は君が知らないとおかしい人なんだけどな?
「ふっふっふ、ヒーローは遅れてくるものなんだよ!と言うわけで、俺たちもその座談会に入れろー!」
[水平線]
以上、回想終わり!
[水平線]
「そもそも!あたしおいといて話進めるとか、いい度胸してんじゃないの特に留歌!」
最初の人影が、月明かりに照らされてようやく見えるようになる。
「え、俺っすか…って、姉ちゃん!?」
留歌はやっと正体に気づいた。
彼女の瞳は留歌とは違ってエメラルドグリーンだが、夜空色の髪と三白眼はお揃いで、よく似た姉弟だと言えるだろう。
「そうよ留歌、あんたの姉よ!聞いた所によると、あたしの事暴君だとか散々言ってくれたそうじゃないの!」
「っげ、って…いや待ってくれまずなんで知ってんすか!?」
そんな留歌の叫びを一切気にせずアナコンダバイスを仕掛ける姉。仲良いね君たち。
「俺に関してはサクシャとやらが俺に名前すらつけずにある程度書いたところでサイトのリンク無くして続き書いてくんねーんだぞ!おかげで俺は駅前で裕に二週間は待機してる!!」
そう叫ぶのは二人目の人影。こちらはいかにもどこにでもいそうな平凡日本人顔だ。
すこしボサボサ気味な黒い髪に、たぬきのような丸めの瞳。どこにでもいそうな顔である。
「え、あー…アンタ、もしかして“十二月の探偵”の…」
しかし、その何処にでもいそうな彼も、界人の観測の範囲であったらしい。
ご存知だろうか。
多分僕の名前を検索欄に入れたら一番下に出てくる、作るだけ作ってサイトを無くした例のアレである。
「そうそう、ってなんで君知ってるんだよ。あれか?観測者ってヤツ?じゃあサクシャってヤツが無くしたサイト見つけてくれないか?」
その彼は界人に向けてペラペラと喋っている。なんつーか君、お調子者だな。僕が書いた時、そんなんだったっけ。
「いやそれは俺に言われても…」
「まぁいいや、とりあえず、ずっと彼、とかなんだってのもあれだし、とりあえず名無しとでも呼んでくんね?書くのもそっちでよろしくー。」
界人が困惑したのを見て取るや否やスパっと諦め、なぜか第四の壁をナチュラルに突破してくる名無し。
「じゃあ、あたしは「姉」とでもしといてちょうだい。ずっと彼女、とか書かれるなんて嫌だし。」
「いやなんでアンタら向こう側観測してんすか。普通分かんねぇハズなんすけど。」
こちらも第四の壁を貫通して来ている。
界人が困惑しているのは当然としても、一同騒然となるぐらいにはなかなかどうしてパンチが強い。
「まだ話の形にすらなってないからな、俺達は。存在そのものが曖昧なんじゃないか?知らんけど。」
界人の質問…というか、困惑のあまり溢れた独り言を拾ったのは名無し。
それに続いたのは姉で、ヒラヒラと手を振りながら堂々と席に着く。
八人分しか椅子がないのにも関わらず。図太い。
「だからこの狭間にも来れたってワケ。まぁ、そんなのどうだっていいわよ。めんどくさいし、気にしなくていいわ。」
どうでもいいはないだろ、どうでもいいは。
「ま、それなら助かるなー。一々考えてっとめんどくせぇしよー?」
月姫も納得すんなよ。なんでいるのか、とか聞いてくれよ。って、月姫に限ってそれは無いか。
「でもなんかこう、愉快な人達が来たねー!」
「そう?あんたも中々面白そうだけどね。その刀、なんか入ってそうだし。」
意外な所で会話が発生している。つーかお姉さん?なんでサラッと見抜いてんだよ。
「あー、でも狭間には今回来てないよー?女王様、来ると絶対に大暴れしちゃうから。」
「あらそうなの、つまんないわね。」
陽のその返答で一気に興味が失せたらしく、留歌に向き直る事すらせずに堂々と命令する留歌の姉。
「ねぇちょっと留歌。とりあえずお菓子と紅茶。」
「え、あー…はい…」
そして大人しく従おうとする留歌。いや君もさ、もうちょい反論とかしてもいいと思うんだが。
「いや話進まねぇんでここで退場はやめてくれっす。留歌さんも、ここに厨房はねぇんで戻って来てくれ。」
「うっさいわね留歌のそっくりさん。」
そう界人が助け舟を出しても、ピシャリと切って捨てる姉。いや、別にそんなに似てはいないと思うのだが。
「いや、別にそんなに似てないけどな?」
そう疑問を述べたのは陽。横で、アリシアも賛同するかのように頷いている。
「さすがのオレでもコレをそっくりとは判断しねーぞ?ま、似てなくもないけどよー。」
月姫は何処となく食傷気味の表情だ。まぁそうだろうな。
「うっさいわね。似たような口調で喋ってるし目つき悪いし、こいつも大体留歌よ。と言うわけで、あんたもお菓子持って来なさい。」
「いや訳分かんねぇっすよ!?どこがどうして、“と言うわけ”になるんすか!!」
そんな界人の悲痛な…もとい、困惑の叫びを他所に、単が声を上げる。
「…五月蝿い。本に集中できないだろ。というかアンタら、どうしてこう、騒ぐ事しかできない訳?猿じゃあるまいし、いい加減にして欲しいんだけど。」
その直後。
目にも止まらない速度で、単の目の前にルーカスが現れた。
「おいコラ“俺の”ボスを猿っつったかてめぇ…ぶち殺すぞ?」
この馬鹿…狂犬…誰彼構わず喧嘩ふっかけんなよマジで……それだけで大分時間が…って、あー、エルマさん…
「だから、私は貴方の物じゃありません!それから、しょっちゅう人に突っかかるのもやめて下さい!」
「でーもー!」
うん、ナイスすぎる。
…じゃねぇわ。
エルマに諭されても、ルーカスは珍しく引き下がらない。それどころか、駄々っ子のような地団駄を踏んでいる。
「煩い。それとも、私が躾すらできない阿呆だと知らしめたいのか?」
途端、エルマの雰囲気が変わった。先程までが夜の華だとするのなら、今の気配はまるで、研ぎ澄まされた銀のナイフのようだ。
「もしそうだとすれば…飼い主に迷惑をかけるなど名実共に駄犬だな。さっさと魚の餌にしてしまうか。」
「はい、すみません。銃に手かけるのもやめてね。」
てか、髪結ばないでって言ってるでしょう!突っかかるのはやめますから!などと言いながらエルマに近づき、思い切り足を踏まれるルーカス。
「なァコイツら…一回気絶させた方がいーんじゃね?痴話ゲンカばっかで話進まねェだろ。」
「兄さま、それはさすがに良くない。」
食傷気味を通り越してもはや無の表情になった月姫が呟く。陽も静止してはいるが、同じく無表情だ。
「そうだぞー。確かにリア充はイラっとしなくもないけどな。…いや、やっぱムカつくから殴るか?」
この間の抜けたセリフは名無し。君、本当リア充嫌いだな。
「いやそんなんじゃねーけどよー…クソ、めんどせェなァオイ!」
そう叫ぶ月姫にビクりとしながらも、ここへ来て初めて自分から口を開くアリシア。
「あのう、それで…わたしたち、なんで集められたのかな?」
怯えたような表情は、果たして嘘か誠か幻か。彼女の一挙手一投足は、見る者の目を奪う、不思議な韻律に満ちている。
「あ、そっすね。えっと…おーい、作者さーん!言われた通り集めたっすけど、何するんすかー!?」
それを見つつも、根性で目を逸らして声を張り上げる界人。
その声は、虚しく星月夜に響き渡った。
[中央寄せ]つづく?[/中央寄せ]
僕のオリキャラ達が、時空の狭間に集合したぞ!そこに誰かが来たようで…?
以下回想!
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「…まぁいいっす。これで八人、全員集合っすね。」
そう界人がまとめたその時。
「ちょっと待ちなさいよ!」
「俺達、“名無しの会”の代表として、その判断に異議を申し立てる!」
突如として現れる、いる筈のない人影が二つ。
「うっわ、なんすか!?つか誰っすか!?」
あー、留歌?なんで君困惑してんだ?一人は君が知らないとおかしい人なんだけどな?
「ふっふっふ、ヒーローは遅れてくるものなんだよ!と言うわけで、俺たちもその座談会に入れろー!」
[水平線]
以上、回想終わり!
[水平線]
「そもそも!あたしおいといて話進めるとか、いい度胸してんじゃないの特に留歌!」
最初の人影が、月明かりに照らされてようやく見えるようになる。
「え、俺っすか…って、姉ちゃん!?」
留歌はやっと正体に気づいた。
彼女の瞳は留歌とは違ってエメラルドグリーンだが、夜空色の髪と三白眼はお揃いで、よく似た姉弟だと言えるだろう。
「そうよ留歌、あんたの姉よ!聞いた所によると、あたしの事暴君だとか散々言ってくれたそうじゃないの!」
「っげ、って…いや待ってくれまずなんで知ってんすか!?」
そんな留歌の叫びを一切気にせずアナコンダバイスを仕掛ける姉。仲良いね君たち。
「俺に関してはサクシャとやらが俺に名前すらつけずにある程度書いたところでサイトのリンク無くして続き書いてくんねーんだぞ!おかげで俺は駅前で裕に二週間は待機してる!!」
そう叫ぶのは二人目の人影。こちらはいかにもどこにでもいそうな平凡日本人顔だ。
すこしボサボサ気味な黒い髪に、たぬきのような丸めの瞳。どこにでもいそうな顔である。
「え、あー…アンタ、もしかして“十二月の探偵”の…」
しかし、その何処にでもいそうな彼も、界人の観測の範囲であったらしい。
ご存知だろうか。
多分僕の名前を検索欄に入れたら一番下に出てくる、作るだけ作ってサイトを無くした例のアレである。
「そうそう、ってなんで君知ってるんだよ。あれか?観測者ってヤツ?じゃあサクシャってヤツが無くしたサイト見つけてくれないか?」
その彼は界人に向けてペラペラと喋っている。なんつーか君、お調子者だな。僕が書いた時、そんなんだったっけ。
「いやそれは俺に言われても…」
「まぁいいや、とりあえず、ずっと彼、とかなんだってのもあれだし、とりあえず名無しとでも呼んでくんね?書くのもそっちでよろしくー。」
界人が困惑したのを見て取るや否やスパっと諦め、なぜか第四の壁をナチュラルに突破してくる名無し。
「じゃあ、あたしは「姉」とでもしといてちょうだい。ずっと彼女、とか書かれるなんて嫌だし。」
「いやなんでアンタら向こう側観測してんすか。普通分かんねぇハズなんすけど。」
こちらも第四の壁を貫通して来ている。
界人が困惑しているのは当然としても、一同騒然となるぐらいにはなかなかどうしてパンチが強い。
「まだ話の形にすらなってないからな、俺達は。存在そのものが曖昧なんじゃないか?知らんけど。」
界人の質問…というか、困惑のあまり溢れた独り言を拾ったのは名無し。
それに続いたのは姉で、ヒラヒラと手を振りながら堂々と席に着く。
八人分しか椅子がないのにも関わらず。図太い。
「だからこの狭間にも来れたってワケ。まぁ、そんなのどうだっていいわよ。めんどくさいし、気にしなくていいわ。」
どうでもいいはないだろ、どうでもいいは。
「ま、それなら助かるなー。一々考えてっとめんどくせぇしよー?」
月姫も納得すんなよ。なんでいるのか、とか聞いてくれよ。って、月姫に限ってそれは無いか。
「でもなんかこう、愉快な人達が来たねー!」
「そう?あんたも中々面白そうだけどね。その刀、なんか入ってそうだし。」
意外な所で会話が発生している。つーかお姉さん?なんでサラッと見抜いてんだよ。
「あー、でも狭間には今回来てないよー?女王様、来ると絶対に大暴れしちゃうから。」
「あらそうなの、つまんないわね。」
陽のその返答で一気に興味が失せたらしく、留歌に向き直る事すらせずに堂々と命令する留歌の姉。
「ねぇちょっと留歌。とりあえずお菓子と紅茶。」
「え、あー…はい…」
そして大人しく従おうとする留歌。いや君もさ、もうちょい反論とかしてもいいと思うんだが。
「いや話進まねぇんでここで退場はやめてくれっす。留歌さんも、ここに厨房はねぇんで戻って来てくれ。」
「うっさいわね留歌のそっくりさん。」
そう界人が助け舟を出しても、ピシャリと切って捨てる姉。いや、別にそんなに似てはいないと思うのだが。
「いや、別にそんなに似てないけどな?」
そう疑問を述べたのは陽。横で、アリシアも賛同するかのように頷いている。
「さすがのオレでもコレをそっくりとは判断しねーぞ?ま、似てなくもないけどよー。」
月姫は何処となく食傷気味の表情だ。まぁそうだろうな。
「うっさいわね。似たような口調で喋ってるし目つき悪いし、こいつも大体留歌よ。と言うわけで、あんたもお菓子持って来なさい。」
「いや訳分かんねぇっすよ!?どこがどうして、“と言うわけ”になるんすか!!」
そんな界人の悲痛な…もとい、困惑の叫びを他所に、単が声を上げる。
「…五月蝿い。本に集中できないだろ。というかアンタら、どうしてこう、騒ぐ事しかできない訳?猿じゃあるまいし、いい加減にして欲しいんだけど。」
その直後。
目にも止まらない速度で、単の目の前にルーカスが現れた。
「おいコラ“俺の”ボスを猿っつったかてめぇ…ぶち殺すぞ?」
この馬鹿…狂犬…誰彼構わず喧嘩ふっかけんなよマジで……それだけで大分時間が…って、あー、エルマさん…
「だから、私は貴方の物じゃありません!それから、しょっちゅう人に突っかかるのもやめて下さい!」
「でーもー!」
うん、ナイスすぎる。
…じゃねぇわ。
エルマに諭されても、ルーカスは珍しく引き下がらない。それどころか、駄々っ子のような地団駄を踏んでいる。
「煩い。それとも、私が躾すらできない阿呆だと知らしめたいのか?」
途端、エルマの雰囲気が変わった。先程までが夜の華だとするのなら、今の気配はまるで、研ぎ澄まされた銀のナイフのようだ。
「もしそうだとすれば…飼い主に迷惑をかけるなど名実共に駄犬だな。さっさと魚の餌にしてしまうか。」
「はい、すみません。銃に手かけるのもやめてね。」
てか、髪結ばないでって言ってるでしょう!突っかかるのはやめますから!などと言いながらエルマに近づき、思い切り足を踏まれるルーカス。
「なァコイツら…一回気絶させた方がいーんじゃね?痴話ゲンカばっかで話進まねェだろ。」
「兄さま、それはさすがに良くない。」
食傷気味を通り越してもはや無の表情になった月姫が呟く。陽も静止してはいるが、同じく無表情だ。
「そうだぞー。確かにリア充はイラっとしなくもないけどな。…いや、やっぱムカつくから殴るか?」
この間の抜けたセリフは名無し。君、本当リア充嫌いだな。
「いやそんなんじゃねーけどよー…クソ、めんどせェなァオイ!」
そう叫ぶ月姫にビクりとしながらも、ここへ来て初めて自分から口を開くアリシア。
「あのう、それで…わたしたち、なんで集められたのかな?」
怯えたような表情は、果たして嘘か誠か幻か。彼女の一挙手一投足は、見る者の目を奪う、不思議な韻律に満ちている。
「あ、そっすね。えっと…おーい、作者さーん!言われた通り集めたっすけど、何するんすかー!?」
それを見つつも、根性で目を逸らして声を張り上げる界人。
その声は、虚しく星月夜に響き渡った。
[中央寄せ]つづく?[/中央寄せ]