二次創作
呪、再び
突然何者かの声が響き渡る。呼吸音まで聞こえてきそうなほどの静寂が訪れた。足音は、段々と近づいてくる。
「お前こそ誰や」
シャオロンが強気に聞き返す。握られた拳は小刻みに震えていた。足音がピタリと止む。
「オレは…」
声の主は一瞬迷ったように口を閉ざした。が、意を決したのか言葉を続ける。
「オレは、"刑事"だ」
「なんで刑事がここにいるんや?姿を表せ姿を!」
「ちょ、シャオさん!やめといたほうがえぇって…」
チーノが慌てて止めるも、もう時すでに遅し。再び足音がなり始める。やがて、ゆらりと人影が現れた。
「「…え」」
桃瀬と猿山の声が重なる。戌亥とクロノアもわずかに目を見開いた。ゾムが小さく息を呑む。
「…絵斗?」
「…猿山。それに桃瀬と戌亥、クロノアにゾム君まで…どうしてお前らがここに?」
お前こそどうして、と猿山が言いかけたが、桃瀬の声にかき消された。
「絵斗君!今すぐその手に持っているものを渡して!!」
戌亥も険しい顔になる。他の全員は、わけもわからずぽかんとしている。
「…嫌だ、"これ"だけは渡せない」
絵斗は、左手を後ろに隠している。何かを必死に守っているようだ。
「刑事、なにか持ってるんすか??」
ゾムが問うが、絵斗は何も答えない。代わりに戌亥が答える。
「"偶像"だ…あの、猿の偶像を持っている」
「?!」
ゾムは目を見開き、猿山は目つきを鋭くし、シャオロンは少し怯えた表情になる。
「おい、なぜお前がそれを持っている!」
戌亥が珍しく声を荒げる。対する絵斗は、見たことがないほど真剣な顔をしていた。
「オレが…オレが呂戊太を守るんだ。お前らなんかに渡さない…!」
「どうしたの、絵斗君?お願い、落ち着いて話を…」
桃瀬の心配するような声も、彼は聞く耳を持たなかった。そして彼は…銃を取り出す。
「[大文字]これ以上近づいたら撃つぞ…![/大文字]」
あまりにも冗談に見えないその言動に、全員の動きが止まる。
「わかったらオレに関わらないでくれ!!」
そう言って走り去っていく絵斗。沈黙が流れる。ただただ、呆然とするしかなかった。
「…どうしよう」
やがて、桃瀬の口から言葉が漏れる。彼女の表情はひどく焦っていた。
「午前三時を過ぎたら、絵斗君が"鬼"なっちゃう…!それまでになんとかしてあの偶像を手放させないと…」
全員の顔が引き締まる。一部の顔がサッと青ざめた。緊迫した空気が流れ始める―…
[中央寄せ]―現在の時刻:午前一時―[/中央寄せ]
続く…
「お前こそ誰や」
シャオロンが強気に聞き返す。握られた拳は小刻みに震えていた。足音がピタリと止む。
「オレは…」
声の主は一瞬迷ったように口を閉ざした。が、意を決したのか言葉を続ける。
「オレは、"刑事"だ」
「なんで刑事がここにいるんや?姿を表せ姿を!」
「ちょ、シャオさん!やめといたほうがえぇって…」
チーノが慌てて止めるも、もう時すでに遅し。再び足音がなり始める。やがて、ゆらりと人影が現れた。
「「…え」」
桃瀬と猿山の声が重なる。戌亥とクロノアもわずかに目を見開いた。ゾムが小さく息を呑む。
「…絵斗?」
「…猿山。それに桃瀬と戌亥、クロノアにゾム君まで…どうしてお前らがここに?」
お前こそどうして、と猿山が言いかけたが、桃瀬の声にかき消された。
「絵斗君!今すぐその手に持っているものを渡して!!」
戌亥も険しい顔になる。他の全員は、わけもわからずぽかんとしている。
「…嫌だ、"これ"だけは渡せない」
絵斗は、左手を後ろに隠している。何かを必死に守っているようだ。
「刑事、なにか持ってるんすか??」
ゾムが問うが、絵斗は何も答えない。代わりに戌亥が答える。
「"偶像"だ…あの、猿の偶像を持っている」
「?!」
ゾムは目を見開き、猿山は目つきを鋭くし、シャオロンは少し怯えた表情になる。
「おい、なぜお前がそれを持っている!」
戌亥が珍しく声を荒げる。対する絵斗は、見たことがないほど真剣な顔をしていた。
「オレが…オレが呂戊太を守るんだ。お前らなんかに渡さない…!」
「どうしたの、絵斗君?お願い、落ち着いて話を…」
桃瀬の心配するような声も、彼は聞く耳を持たなかった。そして彼は…銃を取り出す。
「[大文字]これ以上近づいたら撃つぞ…![/大文字]」
あまりにも冗談に見えないその言動に、全員の動きが止まる。
「わかったらオレに関わらないでくれ!!」
そう言って走り去っていく絵斗。沈黙が流れる。ただただ、呆然とするしかなかった。
「…どうしよう」
やがて、桃瀬の口から言葉が漏れる。彼女の表情はひどく焦っていた。
「午前三時を過ぎたら、絵斗君が"鬼"なっちゃう…!それまでになんとかしてあの偶像を手放させないと…」
全員の顔が引き締まる。一部の顔がサッと青ざめた。緊迫した空気が流れ始める―…
[中央寄せ]―現在の時刻:午前一時―[/中央寄せ]
続く…