獣人専用高校で人間だけど恋愛します
「先輩、代表委員会だったんですね」
大きくて丸い瞳に見つめられる。
その瞳は、ぱちぱちと、瞬きを繰り返した。
「意外でしたか?」
「いえ、全然。ぴったりです」
「もうすぐ体育会でしょう?代表委員会が、応援団をするんですよ」
「そうなんですね!頑張ってください」
出会った頃よりも会話をするようになったと思う。
無邪気に笑うその子を見て、心臓が跳ねた。
俺は勇気を出して言ってみる。
「......それで今、下級生も募集しているというか、ごにょごにょ...」
ああ、俺の意気地無し!
おそらく聞こえなかったのだろう、曖昧に微笑まれた。
もう一度繰り返して言う勇気もなく、俺はそそくさとうつむいた。
...え?
.........あの子がいる。
俺は思わず二度見をしてしまった。
すっかり疲れた俺が見ている幻覚かもしれない。
向こうはこちらに気づいている様子はない。
...何故、この委員会に来てくれたのだろう。
自分の意思できたのか、それとも頼まれたのか。
俺になど見向きもしていないから、代表委員の話なんて忘れてしまったのかもしれない。
たまたまここに来ただけ、か...。
......いや、別にいい。
彼女が来てくれただけで嬉しいのだから。
............一緒に帰ろうと、誘ってみようか。
俺があの子を見つけたのは、裏庭だった。
実を言うと、見つけたというか、ずっと追いかけていた。...いや、変な意味ではなく。
一緒に帰ろうと誘うつもりだったが、どうやら用があるようだったから、取り敢えず様子を見ていただけで...。
......。
つまりストーカーか?
いや、違う。そんなことはない。
ただ単に用事があって追いかけただけだ。
彼女は誰かと話をしていた。
男だ。同級生だろうか。
俺が出ていくのをためらっていると、申し訳なさそうな声が聞こえた。
「ごめんなさい、付き合うことは...できません」
一瞬、心臓が止まった。
そういうことか。
確かにあの子は可愛い。
...よかった。彼女が告白を受け入れなくて。
だが、そんな俺の気持ちも、次の言葉で崩れ落ちた。
「好きな人がいるんです」
え?
言葉が理解できなかった。
音声としては聞こえたが、意味が理解できない。
好きな、人?
胸をわしづかみにされたような痛みが襲って、立っていられなくなる。
よろよろと、家に帰った。
その他のことは、覚えていない。
大きくて丸い瞳に見つめられる。
その瞳は、ぱちぱちと、瞬きを繰り返した。
「意外でしたか?」
「いえ、全然。ぴったりです」
「もうすぐ体育会でしょう?代表委員会が、応援団をするんですよ」
「そうなんですね!頑張ってください」
出会った頃よりも会話をするようになったと思う。
無邪気に笑うその子を見て、心臓が跳ねた。
俺は勇気を出して言ってみる。
「......それで今、下級生も募集しているというか、ごにょごにょ...」
ああ、俺の意気地無し!
おそらく聞こえなかったのだろう、曖昧に微笑まれた。
もう一度繰り返して言う勇気もなく、俺はそそくさとうつむいた。
...え?
.........あの子がいる。
俺は思わず二度見をしてしまった。
すっかり疲れた俺が見ている幻覚かもしれない。
向こうはこちらに気づいている様子はない。
...何故、この委員会に来てくれたのだろう。
自分の意思できたのか、それとも頼まれたのか。
俺になど見向きもしていないから、代表委員の話なんて忘れてしまったのかもしれない。
たまたまここに来ただけ、か...。
......いや、別にいい。
彼女が来てくれただけで嬉しいのだから。
............一緒に帰ろうと、誘ってみようか。
俺があの子を見つけたのは、裏庭だった。
実を言うと、見つけたというか、ずっと追いかけていた。...いや、変な意味ではなく。
一緒に帰ろうと誘うつもりだったが、どうやら用があるようだったから、取り敢えず様子を見ていただけで...。
......。
つまりストーカーか?
いや、違う。そんなことはない。
ただ単に用事があって追いかけただけだ。
彼女は誰かと話をしていた。
男だ。同級生だろうか。
俺が出ていくのをためらっていると、申し訳なさそうな声が聞こえた。
「ごめんなさい、付き合うことは...できません」
一瞬、心臓が止まった。
そういうことか。
確かにあの子は可愛い。
...よかった。彼女が告白を受け入れなくて。
だが、そんな俺の気持ちも、次の言葉で崩れ落ちた。
「好きな人がいるんです」
え?
言葉が理解できなかった。
音声としては聞こえたが、意味が理解できない。
好きな、人?
胸をわしづかみにされたような痛みが襲って、立っていられなくなる。
よろよろと、家に帰った。
その他のことは、覚えていない。