獣人専用高校で人間だけど恋愛します
慧と付き合い始めて1年とちょっと。
出会ったのは2年前だった。
中学二年生になった。
私にはこれといって仲のいい友達はいなかったが、ぼっちだったというわけでもない。
帰り道、一人だった私は、前方に人を見つけた。
紫の髪で、制服は私の中学校と同じものだ。
思いきって話しかけてみる。
「こ、こんにちは」
「...こんにちは」
「風谷中学校、ですよね?」
「.........そうですけど」
「何年生ですか?」
「3年です」
先輩かあ。
それにしても何を話そう。
「先輩、部活は何部なんですか?」
「バスケットボール部ですけど...聞いて何になるんです?」
「いや...あはは」
話しかけないほうがよかったかも。
私はめげずに何度か話しかけたが、いい反応は得られなかった。
それから私は、帰り道に紫の髪を見つけると走り寄るようになった。
そっけない彼の態度が、何故か私の闘争心に火をつけたからだ。
「先輩って、頭いいんですか?」
「まあ、それなりに」
嘘だぁ。その見た目で頭悪かったら笑っちゃうよ。
っていうのは冗談で、普通に勉強を教えてほしい。
「勉強教えてくれたりしません?」
「......」
「お願いですって!すっごくピンチなんです!」
「......いつですか?」
「いつでも!」
やった。
無事に約束をとりつけることができて、浮かれている自分がいる。
...何でだろ?
先輩は、やっぱり頭がよかった。
すごく説明が丁寧で分かりやすい。
テストが返された日の放課後、先輩を見つけて、私は慌てて走った。
「先輩!!!」
「あんまり走ると、転びますよ」
「それよりも!見てくださいよ、これ!」
私が差し出したのは、握りしめすぎて端がすこし折れた答案用紙。
そこには、92点と印されていた。
「よかったですね」
「はい!先輩のおかげです!」
「......そんなこと」
「お礼させてください!」
「......いや、ちょっと...」
私はがばっと、先輩の手をとった。
もう分かった。この人は、押しに弱い。
「お·れ·い、させてください」
「.........仕方ないですね」
..........................................................................................................................................
やばい、遅刻だ。
約束の場所に急いで向かう。
「ごめんなさい、遅れました」
「さっき来たところです」
「先輩でもそんなこと言えるんですね」
「.........」
「先輩は甘いもの好きですか?」
「好きな方だと思います」
「じゃあクレープ食べましょう!」
「クレープ?」
「もしかして、知りません?」
「......知りません」
「えっ!じゃあ私が教えてあげますよ、行きましょう!」
私はぐいぐいと先輩を引っ張って、キッチンカーを探した。
「ふふっ」
両手でイチゴのクレープを持っている姿は、何だか可愛い。
笑ってしまったせいで、先輩は不機嫌そうにしている。
「ごめんなさい、ほら、写真撮りましょう?」
腕を伸ばしてスマホを構える。
先輩もちゃんとピースをした。
「はい、チーズ!」
カシャリ、と小さな音がした。
一枚しか撮れなかったけれど、その一枚が輝いて見える。
「先輩、ライン交換してください」
「!...い、いいですよ」
無事に先輩のラインゲットした...!
ルンルンで家に帰って、今日の写真を待ち受けにしておいた。
出会ったのは2年前だった。
中学二年生になった。
私にはこれといって仲のいい友達はいなかったが、ぼっちだったというわけでもない。
帰り道、一人だった私は、前方に人を見つけた。
紫の髪で、制服は私の中学校と同じものだ。
思いきって話しかけてみる。
「こ、こんにちは」
「...こんにちは」
「風谷中学校、ですよね?」
「.........そうですけど」
「何年生ですか?」
「3年です」
先輩かあ。
それにしても何を話そう。
「先輩、部活は何部なんですか?」
「バスケットボール部ですけど...聞いて何になるんです?」
「いや...あはは」
話しかけないほうがよかったかも。
私はめげずに何度か話しかけたが、いい反応は得られなかった。
それから私は、帰り道に紫の髪を見つけると走り寄るようになった。
そっけない彼の態度が、何故か私の闘争心に火をつけたからだ。
「先輩って、頭いいんですか?」
「まあ、それなりに」
嘘だぁ。その見た目で頭悪かったら笑っちゃうよ。
っていうのは冗談で、普通に勉強を教えてほしい。
「勉強教えてくれたりしません?」
「......」
「お願いですって!すっごくピンチなんです!」
「......いつですか?」
「いつでも!」
やった。
無事に約束をとりつけることができて、浮かれている自分がいる。
...何でだろ?
先輩は、やっぱり頭がよかった。
すごく説明が丁寧で分かりやすい。
テストが返された日の放課後、先輩を見つけて、私は慌てて走った。
「先輩!!!」
「あんまり走ると、転びますよ」
「それよりも!見てくださいよ、これ!」
私が差し出したのは、握りしめすぎて端がすこし折れた答案用紙。
そこには、92点と印されていた。
「よかったですね」
「はい!先輩のおかげです!」
「......そんなこと」
「お礼させてください!」
「......いや、ちょっと...」
私はがばっと、先輩の手をとった。
もう分かった。この人は、押しに弱い。
「お·れ·い、させてください」
「.........仕方ないですね」
..........................................................................................................................................
やばい、遅刻だ。
約束の場所に急いで向かう。
「ごめんなさい、遅れました」
「さっき来たところです」
「先輩でもそんなこと言えるんですね」
「.........」
「先輩は甘いもの好きですか?」
「好きな方だと思います」
「じゃあクレープ食べましょう!」
「クレープ?」
「もしかして、知りません?」
「......知りません」
「えっ!じゃあ私が教えてあげますよ、行きましょう!」
私はぐいぐいと先輩を引っ張って、キッチンカーを探した。
「ふふっ」
両手でイチゴのクレープを持っている姿は、何だか可愛い。
笑ってしまったせいで、先輩は不機嫌そうにしている。
「ごめんなさい、ほら、写真撮りましょう?」
腕を伸ばしてスマホを構える。
先輩もちゃんとピースをした。
「はい、チーズ!」
カシャリ、と小さな音がした。
一枚しか撮れなかったけれど、その一枚が輝いて見える。
「先輩、ライン交換してください」
「!...い、いいですよ」
無事に先輩のラインゲットした...!
ルンルンで家に帰って、今日の写真を待ち受けにしておいた。