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獣人専用高校で人間だけど恋愛します

#49


幸せな時間はあっという間に過ぎ、プログラムはリレーになった。
歩美をちらっと見ると、かなり緊張している。
俺は歩美のところに行った。
こういうときに何て言えばいいのか分からない。

「俺がいるから大丈夫だ」

何が大丈夫なのか自分でもさっぱり分からない。
でも俺には謎の自信があった。

リレーが始まって、歩美の手にバトンが渡る。
一番前だ。
だが、後ろからすごい勢いで誰かが迫っていく。

「げ、アイツ...チーターか」

匠が苦い顔をして言った。
俺は違和感を感じていた。
走り方がおかしい。本気で走っていないのか?
歩美がそいつに追いつく。
ちょっと待て、やめろ...
そう思った瞬間、歩美が転んだ。
十中八九...はめられたな。
歩美は顔を歪めている。痛いのか。
人間というものがどれくらい強いのか分からないが、足首は赤くなっている。
どんどん抜かされて、とうとうビリになってしまう。
もう棄権か...
そう思っていると、歩美が立ち上がった。
それからゆっくりと歩き出し、走っていく。
5走目がバトンを受けとる。
すぐに救護のところに行くと思っていたが、歩美はそのまま動かない。
じっと5走目を見つめている。
俺はバトンを渡される。
白いはずのバトンの一部が赤くなっているのを見て、頭が熱くなる。
突然、歩美の声がした。

「隼人ーっ!!!!頑張れーっ!!!!!」

俺は驚いて歩美を見る。
そのとき、後ろに気配を感じた。
がむしゃらに走っていたせいか、気づかなかった。
しかも、後ろにいたのはあのチーターだった。
俺はタイミングをみて、一気に加速する。
アイツが転けた。
ぶっちぎりで優勝だ。

歩美たちの方へ向かう。
ダンスのときの男が言った。

「優勝は歩美ちゃんのお陰だね」

それはそうだ。歩美はきょとんとしながらも嬉しそうだった。
保健委員と救護のところに向かう後ろ姿を、俺は見つめていた。
匠が冷やかしてくる。

「ひゅう、お姫様のために頑張ったっていうのに、肝心のお姫様がいないのか」
「うるさい」


作者メッセージ

私がリレーの一走目だったとき、二走目の友達が不安そうだったから、「私が一番にバトンを渡してあげるから。受け取ってくれるだけでいいんだよ」ってちょっとカッコつけて言ったのに、思いっきりビリでバトンを渡した思い出。

2025/03/01 14:49

まっちゃん ID:≫ 7tcdpCk/fMi.Q
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