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獣人専用高校で人間だけど恋愛します

#42

残念

翌日、その子は金髪の女と一緒に教室に入ってきた。
昨日はまっさらだったのに、少しだが匂いがついている。
嫉妬でどうにかなりそうだった。
誰だ。一日で匂いをつけるなんて。
だが隣の金髪と同じ匂いだということに気づいて、少し安堵した。
...こんなの、先が思いやられる。これから耐えられるだろうか。

担任が入ってきた。
BBQの班を発表すると言われて、少し期待した。
だが、あの子は俺じゃなく、匠と同じ班だった。
俺は匠を睨み付ける。
匠は肩をすくめて、あの子に近づいて行った。
分かっているのかいないのか。
くそ、聞こえない。何を話しているんだ...

次の休み時間になった途端、俺は匠の席へと飛んでいった。

「おい」
「はいはい、歩美ちゃんだって」
「歩美...」

その名を口に出す。
うん、悪くない。
匠が言った。少し笑っている。

「あの子、ちょっと危なっかしいぜ。馬鹿正直だし」
「...そうか」

俺は軽く頷きながら、歩美の方を見た。
歩美は楽しそうに笑っている。俺はあの子のことを何も知らない。
匠にちょっと先を越された気分になった。悔しい。
くそ。


そしてBBQ当日になった。
俺が火を起こしていると、歩美たちが林の中に入って行くのが見えた。
楽しそうだ。手に持っているバケツは少し揺れていた。隣にいる金髪と話している。
あの黒い瞳に、俺が映っていないことをもどかしく思った。
くそ、俺も同じ班だったら...
なるべくそのことを考えなくて済むように、ぎゅっと唇をかんで、火を起こし続けた。

しばらくして、歩美と一緒にいた金髪が走ってきた。
耳と尻尾が出ていて、顔色はちょっと悪いように見える。
何かあったのか?
そのまま先生のところに行って、荒い息をしながら言った。

「...先生ぇ...歩美が...林の中ではぐれて...いつの間にかいなくなって...」

先生が少し険しい顔をした。

「...この林は危ないものはいないが、広いからな...手分けして探そう。日が暮れだしたらまずい」

先生がクラスの方を向いて何か言おうとしたが、俺の体はそれよりも先に動いていた。
林に向かって走り出す。
場所だって、俺なら分かる。
大丈夫だ。今行ってやる。
匠が俺を呼ぶ声がした。

「隼人!!!無茶だ、待て!!!」

俺はそれを無視して走り続けた。

作者メッセージ

こいつ...無言でこんなことを考えてたのか。
でもちょっと可愛く思えてきた...

2025/02/26 05:31

まっちゃん ID:≫ 7tcdpCk/fMi.Q
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