獣人専用高校で人間だけど恋愛します
隼人の頭の上では、ふさふさの耳が風に揺れている。
私がそれをじっと見ていると、隼人が言った。
「触るか?」
「えっいいの?」
しまった返事を早くしすぎた。
隼人は笑った。
「勿論」
ふわふわだ。可愛い。
そう言えば、私が人間だって言わないとダメだよね。
どうしよう、人間はお断りですって言われたら。
うーん、でも言わないとこれから困るし。
「隼人」
「何だ?」
「私さぁ、人間なんだけど」
「知ってる」
...え?
知ってる?
「...何で?」
「いや、知ってはなかったけど、そうなんだろうなーみたいな」
...そういうものなのかな。
隼人の言葉って、謎に納得させられちゃうから危険だ。
しばらくして、この前隼人と女の人が歩いていたのを思い出した。
何で今出てくるの...
だんだんムカついてきた。
別にお話くらいはいいんだけど、腕を組んでたんだよ?
何か顔も赤かったし。
「この前一緒に歩いてた女の人って誰なの」
隼人は目をぱちくりさせた。
まさか覚えていないとでも言う気?
「腕、組んでたじゃん」
隼人は私の質問の意図が分かったのか、何だか慌てだした。
「ち、違う、あの人は...先輩だ。バスケ部マネージャーの」
「その人と腕を組んで、仲良く歩いてたってこと?」
ちょっと意地悪しすぎた?
隼人は泣きそうな顔になる。
「本当に何も感情は抱いてない!面倒だったから無視しただけなんだ」
何だか可哀想になって、私は許してあげることにした。
嘘はついてなさそうだし。
「分かった、分かったから。今回だけだからね」
もう...その顔は反則だよ。
私は思わず顔をそらした。
「何でこっちを見てくれないんだ」
「眩しいんだもん」
そう、眩しい。隼人の顔が。
隼人は私の顔の向きを変えて、額を寄せてくる。
恥ずかしくて、私は慌てて言葉を探した。
それから、私はちょっと照れながら言った。
「...ファーストキス、奪われたんだけど」
少し間があいて、隼人はおかしそうに笑った。
「俺もだよ」
えっ?隼人も?嘘でしょ?
こんなにかっこいいのに。
ちょっと嬉しいけど。
「俺は一途なんだよ」
「でも私と出会ったのはちょっと前じゃん」
隼人はちょっと考えてから言った。
「んー、でも分かってた。いつか歩美と出会えるって」
詐欺師みたいなことを言うな、なんて思いながらも、その言葉が嬉しい私って、チョロいのかもしれない。
隼人は私の手をとって、立ち上がった。
「さぁ、皆に報告しに行かないとな」
「...え?」
私がそれをじっと見ていると、隼人が言った。
「触るか?」
「えっいいの?」
しまった返事を早くしすぎた。
隼人は笑った。
「勿論」
ふわふわだ。可愛い。
そう言えば、私が人間だって言わないとダメだよね。
どうしよう、人間はお断りですって言われたら。
うーん、でも言わないとこれから困るし。
「隼人」
「何だ?」
「私さぁ、人間なんだけど」
「知ってる」
...え?
知ってる?
「...何で?」
「いや、知ってはなかったけど、そうなんだろうなーみたいな」
...そういうものなのかな。
隼人の言葉って、謎に納得させられちゃうから危険だ。
しばらくして、この前隼人と女の人が歩いていたのを思い出した。
何で今出てくるの...
だんだんムカついてきた。
別にお話くらいはいいんだけど、腕を組んでたんだよ?
何か顔も赤かったし。
「この前一緒に歩いてた女の人って誰なの」
隼人は目をぱちくりさせた。
まさか覚えていないとでも言う気?
「腕、組んでたじゃん」
隼人は私の質問の意図が分かったのか、何だか慌てだした。
「ち、違う、あの人は...先輩だ。バスケ部マネージャーの」
「その人と腕を組んで、仲良く歩いてたってこと?」
ちょっと意地悪しすぎた?
隼人は泣きそうな顔になる。
「本当に何も感情は抱いてない!面倒だったから無視しただけなんだ」
何だか可哀想になって、私は許してあげることにした。
嘘はついてなさそうだし。
「分かった、分かったから。今回だけだからね」
もう...その顔は反則だよ。
私は思わず顔をそらした。
「何でこっちを見てくれないんだ」
「眩しいんだもん」
そう、眩しい。隼人の顔が。
隼人は私の顔の向きを変えて、額を寄せてくる。
恥ずかしくて、私は慌てて言葉を探した。
それから、私はちょっと照れながら言った。
「...ファーストキス、奪われたんだけど」
少し間があいて、隼人はおかしそうに笑った。
「俺もだよ」
えっ?隼人も?嘘でしょ?
こんなにかっこいいのに。
ちょっと嬉しいけど。
「俺は一途なんだよ」
「でも私と出会ったのはちょっと前じゃん」
隼人はちょっと考えてから言った。
「んー、でも分かってた。いつか歩美と出会えるって」
詐欺師みたいなことを言うな、なんて思いながらも、その言葉が嬉しい私って、チョロいのかもしれない。
隼人は私の手をとって、立ち上がった。
「さぁ、皆に報告しに行かないとな」
「...え?」