獣人専用高校で人間だけど恋愛します
※めちゃくちゃグロくはないですが、少し暴力シーンがあります。(はたかれたり)
...面倒くさいことになった。
「ねぇねぇ、名前教えてよぉ」
「僕たち先輩でちゅよぉ、わかりまちゅか?」
「...」
なんか先輩2人組に絡まれている。
変に目をつけられても困るしなぁ。
うーん...
「...み、みさきです」
「あれっおっかしいなぁ、俺が聞いた話だと、黒髪の女は歩美っていうらしいけど」
し、しまった...
「ん?顔色悪いよ、大丈夫?保健室につれていってあげる」
腕を捕まれる。痛い。
「や、やめてください」
「先輩に反抗するのか?」
爪が食い込んでいる。
私は手を振りほどこうと、身をよじる。
「うーん、わざと抵抗するふりしてるの?そそるなぁ」
腕を上に抑えつけられた。
顔を寄せてくる。
嫌だ...やめて
私は最後の賭けに出た。
たぶん可能性なんて20%もないけど。
「た、たすけて...助けて隼人っ!!!!」
私は思い切り叫んだ。
慌てた先輩の一人が私の頬を叩く。乾いた音が響いた。
「おい、お前...よくも叫んでくれたな」
「待てよ、こんなところに他の奴なんかいるわけないさ。
それより変に傷をつけてばれたらどうする」
もう一人がそれをなだめて、私の口にガムテープをはった。
「むむ、むー!!むぅむ!!」
涙が溢れる。
たすけて、たすけて...!
先輩が私の制服に手をかけたその時だった。
ドッ
鈍い音がした。
私を壁に押さえつけていた先輩が倒れる。
驚いている間に、いつの間にかもう一人も倒れていた。
私は地面に崩れ落ちた。
涙が止まらない。
私の頭を誰かがそっと撫でた。
隼人だった。
「怖かったな、もう大丈夫だ」
そう言って抱き締められる。
手には力がこもっていたけど、痛くはなかった。
私は泣きつかれたのか、隼人に抱き締められながら目を閉じて眠りについた。