獣人専用高校で人間だけど恋愛します
何かにつまづいてこけた。
さっきの人の足だ。
1人、また1人と私の横を駆け抜けていく。
何とか首を上げて前を向くと、震えながら、涙目になりながら、だけどちゃんと私のことを待っている鈴ちゃんが目に映った。
私は根性で立ち上がる。
手をすりむいて、血がにじんでいる。
真っ白のバトンに赤色が少しついてしまった。
唇を噛み締めて歩き出す。
段々スピードを上げて、走る。
鈴ちゃんと目があう。
私は頷いた。鈴ちゃんも頷いた。
バトンを手渡す。
ここで倒れこみたくなったが、邪魔になると思って、なんとかレーンの内側に入る。
うう、痛い。
アイツ、足に何か仕込んでたな。
慌てて匠たちが駆け寄ってくる。
「ご、ごめん...」
泣きそうになりながら、言った。
「何言ってるの、ほら、保健室行くよ!」
香里が抱き起こしてくれるが、私は首を横にふった。
「...最後まで、見届ける」
「...!うん、分かった。」
鈴ちゃんが一生懸命走っている。
4番目だ。
半ば押し付けるようにして、隼人にバトンを渡した。
その瞬間、目を見開く。
めちゃくちゃ速かったのだ。
練習の時も速かったけど、そんなの比じゃない。
ぐんぐん皆を抜かしていく。
ついに1番になった。
もう優勝は確定したかと、皆が思ったその時だった。
さっきまで5番目だったチームが後ろから隼人に迫っていった。
しかも、さっき足をひっかけてきたアイツ!
どうやら2回走っているらしい。
あ、またあの顔してる。
隼人にも足をひっかけるつもりなんだ!
私が考えるより先に、口が動いていた。
「隼人ーっ!!!!頑張れーっ!!!!!」
隼人は一瞬こっちを見たような気がしたが、すぐに前を向いて、さらに加速した。
アイツは足をひっかけようとしてたのに、隼人が急にいなくなったから、ひっかけそこねて思いっきりこけた。
ザマミロ!
もちろん一等は私たちのチーム。
アイツはとうとう起き上がることもなく、ゴールすることもなかった。
「すごい!やったぁ!!」
私がおおはしゃぎしていると、走り終わった隼人や、香里たちがこちらにやってきた。
大和が言った。
「優勝は歩美ちゃんのお陰だね」
私は目をぱちくりさせた。
「どうして?ただこけただけじゃん」
むしろ足手まといだったのでは。
香里が笑って言った。
「っていうか、歩美はこけても立ち上がったのに、チーターのアイツはぴくりともしなかったじゃんね」
チーターだったんだ。
普通に正々堂々走ってたら勝ってたんじゃない?
鈴ちゃんが心配そうに言った。
「勝利の余韻に浸るのもいいんですけど、とりあえず怪我の処置をしないと」
そうだった、忘れてた。
「じゃあ、保健委員さん、お願いします」
「もう...無理はしないでくださいね」
私はちょっと軽い足取りで、保健室へ向かった。
太陽が空に輝いていた。
さっきの人の足だ。
1人、また1人と私の横を駆け抜けていく。
何とか首を上げて前を向くと、震えながら、涙目になりながら、だけどちゃんと私のことを待っている鈴ちゃんが目に映った。
私は根性で立ち上がる。
手をすりむいて、血がにじんでいる。
真っ白のバトンに赤色が少しついてしまった。
唇を噛み締めて歩き出す。
段々スピードを上げて、走る。
鈴ちゃんと目があう。
私は頷いた。鈴ちゃんも頷いた。
バトンを手渡す。
ここで倒れこみたくなったが、邪魔になると思って、なんとかレーンの内側に入る。
うう、痛い。
アイツ、足に何か仕込んでたな。
慌てて匠たちが駆け寄ってくる。
「ご、ごめん...」
泣きそうになりながら、言った。
「何言ってるの、ほら、保健室行くよ!」
香里が抱き起こしてくれるが、私は首を横にふった。
「...最後まで、見届ける」
「...!うん、分かった。」
鈴ちゃんが一生懸命走っている。
4番目だ。
半ば押し付けるようにして、隼人にバトンを渡した。
その瞬間、目を見開く。
めちゃくちゃ速かったのだ。
練習の時も速かったけど、そんなの比じゃない。
ぐんぐん皆を抜かしていく。
ついに1番になった。
もう優勝は確定したかと、皆が思ったその時だった。
さっきまで5番目だったチームが後ろから隼人に迫っていった。
しかも、さっき足をひっかけてきたアイツ!
どうやら2回走っているらしい。
あ、またあの顔してる。
隼人にも足をひっかけるつもりなんだ!
私が考えるより先に、口が動いていた。
「隼人ーっ!!!!頑張れーっ!!!!!」
隼人は一瞬こっちを見たような気がしたが、すぐに前を向いて、さらに加速した。
アイツは足をひっかけようとしてたのに、隼人が急にいなくなったから、ひっかけそこねて思いっきりこけた。
ザマミロ!
もちろん一等は私たちのチーム。
アイツはとうとう起き上がることもなく、ゴールすることもなかった。
「すごい!やったぁ!!」
私がおおはしゃぎしていると、走り終わった隼人や、香里たちがこちらにやってきた。
大和が言った。
「優勝は歩美ちゃんのお陰だね」
私は目をぱちくりさせた。
「どうして?ただこけただけじゃん」
むしろ足手まといだったのでは。
香里が笑って言った。
「っていうか、歩美はこけても立ち上がったのに、チーターのアイツはぴくりともしなかったじゃんね」
チーターだったんだ。
普通に正々堂々走ってたら勝ってたんじゃない?
鈴ちゃんが心配そうに言った。
「勝利の余韻に浸るのもいいんですけど、とりあえず怪我の処置をしないと」
そうだった、忘れてた。
「じゃあ、保健委員さん、お願いします」
「もう...無理はしないでくださいね」
私はちょっと軽い足取りで、保健室へ向かった。
太陽が空に輝いていた。