二次創作
【微参加型】イカれ野郎とシェアハウスしませんか?
レイは荷物を持ちながら、大きな屋敷を見つめる。
「…ここかあ。」
ちょっとした禍々しい雰囲気が漂うそこは、今日からレイの住居となる場所だった。とても豪華で、話によると未成年者が五人住んでいるらしいのだが、その収入源がどこか分からないというのが不透明さを増させている。
こんこんこん、とノックをするとがちゃりとすぐにこの家の住人が現れる。彼は黒髪ツインテールで眼鏡をかけている可愛らしい青年だった。
「君だね? 話は聞いているよ。さあ、入って。」
ドアを大きく開き、彼はレイを招き入れる。リビングには、愉快な愉快なメンバーが揃っていた。なにかを書き殴っている黒髪ポニーテールの青年、ぶつぶつ一人で喋っている黒髪サイドテールの青年、ずっとその二人を見つめている黒髪ロングで編み込みがある青年、ずっと絵を描いている赤い髪に青のメッシュが入っている青年。誰も彼も興味がないのか気づいていないのか、レイの方に視線すらも向けようとしない。
「…先に名前だけ訊いておこう。」
「レイ。よろしく。」
「レイくんだね。わたしの名はノアだよ。よろしく。」
物腰柔らかでいい人に見える。ちょっとした苦労人なのだろうか、とれいな心の中で呟いた。ノアはすぐにマイペースな彼らに話しかける。
「ほら、レイくんに挨拶をするんだ。」
ノアがそう叫ぶと、全員がちらりとこちらを見つめる。
「ン?」
「ああすまないね。気付かなかったよ。」
「承知しました。ノア様。」
「はーい。」
黒髪ポニーテールの青年はペンを止め、黒髪サイドテールの青年は毅然と毒を吐き、黒髪ロングで編み込みがある青年はノアに向かって深くお辞儀をした。赤い髪に青のメッシュが入っている青年は手を止め、レイに挨拶を始める。
「ワタシの名前はカノだよ。一応、ノア兄さんの弟だね。」
カノと名乗った青年は、それだけ言うとすぐにまたなにかを書き始めた。あまりレイに興味がないらしく、今は自分の事だけに集中したいのだろう。がっがっがっ、と威勢よく鳴る音が大きなリビングに響かせられる。
「私はヒノだ。ノアの兄だな。」
彼もそう言うと、すぐにまた喋り始める。耳を澄まして聞いてみると、なにかを紹介するように話している。まるでそこになにかがいるかのように。
「えっと…ぼ、僕はレノです…っ、よろしく…。」
挙動不審になりながら彼は挨拶をした。レイをじいっと観察しており、恐らく一番まともな人物であろう。レイは少なくともそう感じていた。
だが、一人だけレイは挨拶していない人がいるのに気が付く。ずっとこちらを見つめてはいるが、口を開こうとはしない。
「あれ、クイ兄貴。挨拶しないんすか?」
レノが平然とした態度でそう訊くと、彼は口を開ける。
「いや、まずは住まわせてもらうこいつから挨拶するべきだろォ? なんでこのボク様がまずは挨拶しなくちゃならねェんだよォ? これじゃァ納得が出来ねェぜ。」
「それはそうだね。」
常識人と思われていたノアが納得してしまった。納得すればノアはもう口を出さない。レイが引くか彼が引くか。レイは大きなため息を吐きながらクイを見つめる。
「…面倒だから言う。僕はレイ。」
「ボク様の名前はクイだぜェ。」
ノアは挨拶が終わったという事を確認すると、にこにこと笑いながらレイに近づいてきた。
「それじゃあ、部屋に案内しよう。」
彼に連れられて、レイは部屋へと案内される。大きな屋敷の外見のように広い部屋で、少しスペースを持て余してしまいそうなほどだ。これだけあれば、きっと快適に過ごせるであろう。
「ここが君の部屋だよ。自分の好みにしてもらって構わない。」
「ありがと。」
段ボールが山積みにされている。テレビやクローゼットなどはもう配置されていた。その他一人でも運べるようなものは自分で開けろという事のようだ。面倒ではあるがゲームはしたい。ガチらないと意味はない為、ちゃんとした環境をレイは整え始める。
「それじゃ、何かあったのなら呼んでくれ。」
ノアはそれだけ伝えると、そそくさと部屋から出て行った。
・・・
「…よし…これで、いいかな…。」
とても落ち着く、レイの為だけの部屋が爆誕した。黒を基調とし黒と青で統一されている部屋はシックで落ち着いたイメージを与える。荷解きは終了。あとはやるべき事はなにもない。
「ゲームしよ…。」
レイはベッドにダイブし、やりこんでいる携帯ゲームを起動する。
今日から、今からレイと彼らの奇妙な共同生活が始まるのだ。
「…ここかあ。」
ちょっとした禍々しい雰囲気が漂うそこは、今日からレイの住居となる場所だった。とても豪華で、話によると未成年者が五人住んでいるらしいのだが、その収入源がどこか分からないというのが不透明さを増させている。
こんこんこん、とノックをするとがちゃりとすぐにこの家の住人が現れる。彼は黒髪ツインテールで眼鏡をかけている可愛らしい青年だった。
「君だね? 話は聞いているよ。さあ、入って。」
ドアを大きく開き、彼はレイを招き入れる。リビングには、愉快な愉快なメンバーが揃っていた。なにかを書き殴っている黒髪ポニーテールの青年、ぶつぶつ一人で喋っている黒髪サイドテールの青年、ずっとその二人を見つめている黒髪ロングで編み込みがある青年、ずっと絵を描いている赤い髪に青のメッシュが入っている青年。誰も彼も興味がないのか気づいていないのか、レイの方に視線すらも向けようとしない。
「…先に名前だけ訊いておこう。」
「レイ。よろしく。」
「レイくんだね。わたしの名はノアだよ。よろしく。」
物腰柔らかでいい人に見える。ちょっとした苦労人なのだろうか、とれいな心の中で呟いた。ノアはすぐにマイペースな彼らに話しかける。
「ほら、レイくんに挨拶をするんだ。」
ノアがそう叫ぶと、全員がちらりとこちらを見つめる。
「ン?」
「ああすまないね。気付かなかったよ。」
「承知しました。ノア様。」
「はーい。」
黒髪ポニーテールの青年はペンを止め、黒髪サイドテールの青年は毅然と毒を吐き、黒髪ロングで編み込みがある青年はノアに向かって深くお辞儀をした。赤い髪に青のメッシュが入っている青年は手を止め、レイに挨拶を始める。
「ワタシの名前はカノだよ。一応、ノア兄さんの弟だね。」
カノと名乗った青年は、それだけ言うとすぐにまたなにかを書き始めた。あまりレイに興味がないらしく、今は自分の事だけに集中したいのだろう。がっがっがっ、と威勢よく鳴る音が大きなリビングに響かせられる。
「私はヒノだ。ノアの兄だな。」
彼もそう言うと、すぐにまた喋り始める。耳を澄まして聞いてみると、なにかを紹介するように話している。まるでそこになにかがいるかのように。
「えっと…ぼ、僕はレノです…っ、よろしく…。」
挙動不審になりながら彼は挨拶をした。レイをじいっと観察しており、恐らく一番まともな人物であろう。レイは少なくともそう感じていた。
だが、一人だけレイは挨拶していない人がいるのに気が付く。ずっとこちらを見つめてはいるが、口を開こうとはしない。
「あれ、クイ兄貴。挨拶しないんすか?」
レノが平然とした態度でそう訊くと、彼は口を開ける。
「いや、まずは住まわせてもらうこいつから挨拶するべきだろォ? なんでこのボク様がまずは挨拶しなくちゃならねェんだよォ? これじゃァ納得が出来ねェぜ。」
「それはそうだね。」
常識人と思われていたノアが納得してしまった。納得すればノアはもう口を出さない。レイが引くか彼が引くか。レイは大きなため息を吐きながらクイを見つめる。
「…面倒だから言う。僕はレイ。」
「ボク様の名前はクイだぜェ。」
ノアは挨拶が終わったという事を確認すると、にこにこと笑いながらレイに近づいてきた。
「それじゃあ、部屋に案内しよう。」
彼に連れられて、レイは部屋へと案内される。大きな屋敷の外見のように広い部屋で、少しスペースを持て余してしまいそうなほどだ。これだけあれば、きっと快適に過ごせるであろう。
「ここが君の部屋だよ。自分の好みにしてもらって構わない。」
「ありがと。」
段ボールが山積みにされている。テレビやクローゼットなどはもう配置されていた。その他一人でも運べるようなものは自分で開けろという事のようだ。面倒ではあるがゲームはしたい。ガチらないと意味はない為、ちゃんとした環境をレイは整え始める。
「それじゃ、何かあったのなら呼んでくれ。」
ノアはそれだけ伝えると、そそくさと部屋から出て行った。
・・・
「…よし…これで、いいかな…。」
とても落ち着く、レイの為だけの部屋が爆誕した。黒を基調とし黒と青で統一されている部屋はシックで落ち着いたイメージを与える。荷解きは終了。あとはやるべき事はなにもない。
「ゲームしよ…。」
レイはベッドにダイブし、やりこんでいる携帯ゲームを起動する。
今日から、今からレイと彼らの奇妙な共同生活が始まるのだ。