【質問コーナー開催、コメントしてね】真実、誠実の優等生
レイル視点
レイル「はぁ、はぁ…見つからない…」
貴重な休日。私は図書館に入り浸って、神様関連の資料をひたすら漁っていた。
レイル「せめて世界創造録とかがないかなあ…」
高校でよく使う世界史の資料だ。もしかしたらヒントが載っているかもしれない。
「おーい」
突然、服を軽く引っ張られる感覚とともに、やっと聞きなれた声がする。
レイル「アルトくん?」
アルト「ちょっとあそこの本取ってほしいんだけど…」
レイル「うん、いいわよ」
本を取って手渡す。
アルト「サンキュ」
レイル「どういたしまして。…どうしてこんなところにいるの?」
アルト「今ソプラノがシエルの家行ってるから暇で。…意外にもオレ結構本好きなんだよ」
レイル「へぇ、そうなの?意外」
アルト「だろ?…レイルさんは?」
レイル「私は…装飾品の在り処を調べてたところよ」
アルト「ふーん。なんか見つかった?」
レイル「何も。…私、資料漁り下手くそなのよねぇ…」
アルト「手伝おうか?どうせまだソプラノ帰らないだろうし。」
レイル「本当?じゃあお言葉に甘えてお願いしようかな…」
年下に甘えるなんて…やっぱり私情けないわね。
2人無言で図書館を探し回っているうち、
アルトさんが「おっ」と小さく声を上げてから、こちらに来る。
アルト「なんか怪しいのあった」
レイル「本当?!…見たところ地理の資料だけど…」
アルト「これ。神殿の軽い紹介のとこに[太字]恵みの指輪[/太字]って書いてある」
本当だ。…流石だなぁ。
レイル「すごいわね…ありがと。これ私名義で借りてくるから」
アルト「おう」
図書館から二人で出て、冬の寒い道を歩く。
レイル「ほんとありがとう。…私だけじゃ見つけられなかったわ」
アルト「…どーいたしまして。」
レイル「…」
否定するでもなく素っ気なく返される。
アルト「…あんたもしかして、自信無くしてる?」
レイル「えっ…?」
アルト「なんとなくだけどさ。[太字]自分ができない奴だって思いすぎじゃない?[/太字]」
レイル「…」
アルト「追い詰めちゃうのはわかるよ、すごく。…でも、なんというか…」
アルト「[太字]自分卑下してると、本当にダメになるよ。[/太字]」
そう言うアルトくんの目は、どこか憂いを帯びていて。
[太字]…今まで本当に自分がそうだったかのように。[/太字]
レイル「…そう。…ありがとう。」
アルト「ん。」
小さくつぶやくその声色が、ひどく私の心を荒らしていた。
[水平線]
家に帰って、ひざに飼い猫のささみを乗せて。
私は借りて来た本を開く。
[中央寄せ]凪蜘蛛神殿[/中央寄せ]
[中央寄せ]みずぼらしい外観、内観。[/中央寄せ]
[中央寄せ]伝説上では、ここに恵みの指輪が眠っているとか。[/中央寄せ]
[中央寄せ]しかし海底にある故、誰一人そこに近づいたことはない。[/中央寄せ]
レイル「…海底神殿…」
怪しいところは掴んだけど…どうやって行けばいいの?
このあたりの地理を調べないといけないわね。
レイル「…私にできるのかしら…」
不安な心を紛らわせるように、私は傍に置いたコーヒーを飲む。
レイル「はぁ、はぁ…見つからない…」
貴重な休日。私は図書館に入り浸って、神様関連の資料をひたすら漁っていた。
レイル「せめて世界創造録とかがないかなあ…」
高校でよく使う世界史の資料だ。もしかしたらヒントが載っているかもしれない。
「おーい」
突然、服を軽く引っ張られる感覚とともに、やっと聞きなれた声がする。
レイル「アルトくん?」
アルト「ちょっとあそこの本取ってほしいんだけど…」
レイル「うん、いいわよ」
本を取って手渡す。
アルト「サンキュ」
レイル「どういたしまして。…どうしてこんなところにいるの?」
アルト「今ソプラノがシエルの家行ってるから暇で。…意外にもオレ結構本好きなんだよ」
レイル「へぇ、そうなの?意外」
アルト「だろ?…レイルさんは?」
レイル「私は…装飾品の在り処を調べてたところよ」
アルト「ふーん。なんか見つかった?」
レイル「何も。…私、資料漁り下手くそなのよねぇ…」
アルト「手伝おうか?どうせまだソプラノ帰らないだろうし。」
レイル「本当?じゃあお言葉に甘えてお願いしようかな…」
年下に甘えるなんて…やっぱり私情けないわね。
2人無言で図書館を探し回っているうち、
アルトさんが「おっ」と小さく声を上げてから、こちらに来る。
アルト「なんか怪しいのあった」
レイル「本当?!…見たところ地理の資料だけど…」
アルト「これ。神殿の軽い紹介のとこに[太字]恵みの指輪[/太字]って書いてある」
本当だ。…流石だなぁ。
レイル「すごいわね…ありがと。これ私名義で借りてくるから」
アルト「おう」
図書館から二人で出て、冬の寒い道を歩く。
レイル「ほんとありがとう。…私だけじゃ見つけられなかったわ」
アルト「…どーいたしまして。」
レイル「…」
否定するでもなく素っ気なく返される。
アルト「…あんたもしかして、自信無くしてる?」
レイル「えっ…?」
アルト「なんとなくだけどさ。[太字]自分ができない奴だって思いすぎじゃない?[/太字]」
レイル「…」
アルト「追い詰めちゃうのはわかるよ、すごく。…でも、なんというか…」
アルト「[太字]自分卑下してると、本当にダメになるよ。[/太字]」
そう言うアルトくんの目は、どこか憂いを帯びていて。
[太字]…今まで本当に自分がそうだったかのように。[/太字]
レイル「…そう。…ありがとう。」
アルト「ん。」
小さくつぶやくその声色が、ひどく私の心を荒らしていた。
[水平線]
家に帰って、ひざに飼い猫のささみを乗せて。
私は借りて来た本を開く。
[中央寄せ]凪蜘蛛神殿[/中央寄せ]
[中央寄せ]みずぼらしい外観、内観。[/中央寄せ]
[中央寄せ]伝説上では、ここに恵みの指輪が眠っているとか。[/中央寄せ]
[中央寄せ]しかし海底にある故、誰一人そこに近づいたことはない。[/中央寄せ]
レイル「…海底神殿…」
怪しいところは掴んだけど…どうやって行けばいいの?
このあたりの地理を調べないといけないわね。
レイル「…私にできるのかしら…」
不安な心を紛らわせるように、私は傍に置いたコーヒーを飲む。