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今作は第1部「能力者たちの詩編歌」、第2部「希望に満てる知識欲」、第3部「誠と偽りの狂情曲」
の続編です。
まだそれらを見ていない人は、先にそちらをご覧いただけると話がわかりやすいと思います。
第1部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=1969&no=1
第2部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2089&no=1
第3部→novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2280#JumpTitle

暴言、暴力表現があります。苦手な人は逃げて想像内で柵を飛び越えるサフォーク羊を数えてください((

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【質問コーナー開催、コメントしてね】真実、誠実の優等生

#4

出来ない

レイル視点

レイル「はぁ、はぁ…見つからない…」

貴重な休日。私は図書館に入り浸って、神様関連の資料をひたすら漁っていた。

レイル「せめて世界創造録とかがないかなあ…」

高校でよく使う世界史の資料だ。もしかしたらヒントが載っているかもしれない。

「おーい」

突然、服を軽く引っ張られる感覚とともに、やっと聞きなれた声がする。

レイル「アルトくん?」

アルト「ちょっとあそこの本取ってほしいんだけど…」
レイル「うん、いいわよ」

本を取って手渡す。

アルト「サンキュ」
レイル「どういたしまして。…どうしてこんなところにいるの?」
アルト「今ソプラノがシエルの家行ってるから暇で。…意外にもオレ結構本好きなんだよ」
レイル「へぇ、そうなの?意外」
アルト「だろ?…レイルさんは?」

レイル「私は…装飾品の在り処を調べてたところよ」
アルト「ふーん。なんか見つかった?」
レイル「何も。…私、資料漁り下手くそなのよねぇ…」
アルト「手伝おうか?どうせまだソプラノ帰らないだろうし。」
レイル「本当?じゃあお言葉に甘えてお願いしようかな…」

年下に甘えるなんて…やっぱり私情けないわね。

2人無言で図書館を探し回っているうち、
アルトさんが「おっ」と小さく声を上げてから、こちらに来る。

アルト「なんか怪しいのあった」
レイル「本当?!…見たところ地理の資料だけど…」
アルト「これ。神殿の軽い紹介のとこに[太字]恵みの指輪[/太字]って書いてある」

本当だ。…流石だなぁ。

レイル「すごいわね…ありがと。これ私名義で借りてくるから」
アルト「おう」

図書館から二人で出て、冬の寒い道を歩く。

レイル「ほんとありがとう。…私だけじゃ見つけられなかったわ」
アルト「…どーいたしまして。」

レイル「…」

否定するでもなく素っ気なく返される。

アルト「…あんたもしかして、自信無くしてる?」
レイル「えっ…?」

アルト「なんとなくだけどさ。[太字]自分ができない奴だって思いすぎじゃない?[/太字]」

レイル「…」

アルト「追い詰めちゃうのはわかるよ、すごく。…でも、なんというか…」

アルト「[太字]自分卑下してると、本当にダメになるよ。[/太字]」

そう言うアルトくんの目は、どこか憂いを帯びていて。

[太字]…今まで本当に自分がそうだったかのように。[/太字]

レイル「…そう。…ありがとう。」

アルト「ん。」

小さくつぶやくその声色が、ひどく私の心を荒らしていた。

[水平線]

家に帰って、ひざに飼い猫のささみを乗せて。

私は借りて来た本を開く。

[中央寄せ]凪蜘蛛神殿[/中央寄せ]

[中央寄せ]みずぼらしい外観、内観。[/中央寄せ]

[中央寄せ]伝説上では、ここに恵みの指輪が眠っているとか。[/中央寄せ]

[中央寄せ]しかし海底にある故、誰一人そこに近づいたことはない。[/中央寄せ]

レイル「…海底神殿…」

怪しいところは掴んだけど…どうやって行けばいいの?

このあたりの地理を調べないといけないわね。

レイル「…私にできるのかしら…」

不安な心を紛らわせるように、私は傍に置いたコーヒーを飲む。

作者メッセージ

アルト成長したなぁ‥‥((

2024/12/28 00:15

おとうふ ID:≫rpvJPv02lqkiQ
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