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今作は第1部「能力者たちの詩編歌」、第2部「希望に満てる知識欲」、第3部「誠と偽りの狂情曲」
の続編です。
まだそれらを見ていない人は、先にそちらをご覧いただけると話がわかりやすいと思います。
第1部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=1969&no=1
第2部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2089&no=1
第3部→novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2280#JumpTitle

暴言、暴力表現があります。苦手な人は逃げて想像内で柵を飛び越えるサフォーク羊を数えてください((

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【質問コーナー開催、コメントしてね】真実、誠実の優等生

#13

慈愛、そして

黄夏視点

ざっくり切られていたレイル先輩の背中の傷が、少しずつ塞がっていく。



シエル「…あ、傷が…。…よかったぁ」


黄夏「…レイル先輩…っ」


レイル「…黄夏ちゃん…ごめんね、心配かけて。」



黄夏「謝らないでください!…でも、もう一人で抱え込まないでくださいよ。
…わたし全然知らなかったんですからね!さっきのレイルさんの話…」

レイル「…そうね。ごめ…ううん。ありがとう。」


コツン


黄夏「?」


レイル「…これは…?」


シエル「あ!それもしかして、[太字]サファイアの指輪[/太字]じゃない?!」


レイル先輩の頭に落ちて来たその指輪は、わたしにはやっぱり鈍く光って見えて。


レイル「…綺麗」


レイル「…[太字]神様が認めてくれたのかしら[/太字]」


シエル「…そうだったら、いいね!」


レイル「…そうね!」



アルト「…あのさ。
今言うことじゃないかもしれないんだけど、ここからどうやって帰るわけ」


黄夏「……あ」


[水平線]


レイル視点


黄夏「完全に失念してた!!ここ深海だよね、どうしよう!?」

レイル「う、う~ん…」

シエル「泳いでいく…のは無理があるよねえ…うーんうーん、どうしよう~!」




ソプラノ「…私に案がある」

神威「えっ!?」

アルト「どーいうことだ」


ソプラノ「多分だが…これは遺跡じゃなくて[太字]沈没船[/太字]じゃないかと思う」

アルト「( ゚Д゚)ハァ?」
レイル「え?でも遺跡って本には…」


ソプラノ「遺跡なら、なぜ[太字]ロープと碇が放置されていたんだ?[/太字]
…まぁ、どのみちこの奥に進まないと確証はないが…皆、ついてきてくれ」

シエル「お、お~。…ほんとに船なのかなぁ…」

[水平線]


ソプラノ「ビンゴだ」

黄夏「…おぉ…」


この部屋には確かに、ハンドルなどがあり、正面には大きな窓もある。
操舵できる人がいれば、操作可能みたいだ。


アルト「んで、それがわかったからどうすんだ?」

ソプラノ「無論。この船を操舵して深海を抜ければいい」


アルト「…はっ?」

神威「ええ!?でもそういうのって特別な技術がいるんじゃ…」


ソプラノ「…私の生まれは港町。灯台守の元で生まれてね。
…この世界の灯台守っていうのは、船を使って海の安全を守る役割をしているんだ」


黄夏「…と、いうことは…つまり…」


ソプラノ「そう。私が操舵するよ。」


シエル「ええええぇぇぇえ!!!」
神威「できるんですか?!操縦できるんですか!?」
ソプラノ「まぁ、あんまり複雑なものじゃなければ」

アルト「…初耳」

ソプラノ「言ってなかったか?」
アルト「聞いてねえ!」

神威「じゃあ、じゃあ!!「おもかーじ!!」ってやつやってくれるんですか!?」
ソプラノ「やろうか、後でな」
神威「わーい!!」

[水平線]


正面の窓から、深海の青さが一望できる。


ソプラノ「…それでは、面舵、一杯!!」


ゴゴゴゴ…

シエル「うわうわうわ!!揺れてる揺れてる!」
レイル「操作できてるってことね!…凄いわ…!」
黄夏「うわーっ!すごいすごい、青いです!!」
神威「お魚だーっ!!」
アルト「…はしゃぎすぎだろ…ってツッコむのがオレ(最年少、16歳)なのはなんで!!!」

海をどんどん進んでいく。


レイル「…」

ふと、左手の親指にはめたサファイアの指輪を見る。


海の光に負けないくらい、強く輝くその宝石は。


今までずっと沈んでいた心を、少しずつ引き上げてくれる気がする。


深海からこうして進む船のように、広い世界へ連れて行ってくれる気がする。


すぐには変われないかもしれないけれど、自分に誠実でいること。
周りに誠実でいること、頑張ってみようかな。


シエル「ねえ、お姉ちゃん!」

レイル「何?」

シエル「…[太字]この世界があって…そして、この世界にみんながいて…
…お姉ちゃんがいてよかった![/太字]」


レイル「…ええ。[太字]私も。
シエルがいて…生まれてきて本当によかったわ![/太字]」

作者メッセージ

4章完結~~~!!!

何とか日付を跨がずに書き上げました。((
5章もお楽しみに。ではSee you again!!

2025/01/07 23:50

おとうふ ID:≫rpvJPv02lqkiQ
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