【 大型参加型 】 私立・桜御坂学園高校 教師も生徒も大募集中 !!
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「 おはよ 〜 ございま ー す !! 」
? 「 はい 、 おはよう 〜 」
柚 「 今日も頑張ってね 〜 」
翌日 。
柚は校門の前に立ち 、 登校してくる生徒たちに挨拶をする 。
? 「 … あ 、 柚先輩 、 おはようございます … 」
柚 「 おはよう 〜 ! 」
控えめに挨拶をしてきた女の子にも 、 柚はにこやかに挨拶を返す 。
? 「 相変わらず元気な挨拶ね 、 柚さんは 」
柚 「 それはどうも 笑 」
柚の隣に立っている 、 桃色の髪をした女性教師 。
にこやかに生徒たちに挨拶をしていく彼女の名前は 、 “ [漢字]花[/漢字][ふりがな]か[/ふりがな][漢字]街[/漢字][ふりがな]がい[/ふりがな] [漢字]芽詩[/漢字][ふりがな]めし[/ふりがな] ” 。
その名前にちなんで 、 「 ご飯先生 」 という愛称で親しまれている 。
柚 「 ご飯先生 、 今日は国語の授業ありましたっけ ? 」
芽詩「 柚さんは3Aだよね ? 確か 、 あったと思うよ 」
柚 「 今はまだ簡単ですけど 、 これから難しくなってくるから不安です … 」
? 「 高3の内容で簡単って言えちゃう先輩がすごい … 」
肩を落とした柚の隣で 、 同じく挨拶をしていた男子生徒が苦笑いした 。
柚 「 あ 、 別に驕ってる訳じゃないからね !? [漢字]朔[/漢字][ふりがな]さく[/ふりがな]くんは国語得意 ? 」
? 「 俺すか 。 まあ 、 数学以外は大体できますよ 」
柚 「 あは 、 そうだったね 。 会計無理 〜 っていっつも言ってるもんねぇ 」
? 「 あれはほんとに意味分かんないんで 。 先輩がハイスペすぎるだけっす 」
真顔でそう言った男子生徒は 、 生徒会執行委員の “ [漢字]鬼[/漢字][ふりがな]おに[/ふりがな][漢字]ケ[/漢字][ふりがな]が[/ふりがな][漢字]原[/漢字][ふりがな]はら[/ふりがな] [漢字]朔[/漢字][ふりがな]さく[/ふりがな] ” 。
弓道部員で 、 2年生ながら響と並ぶくらい上手いと話題になった生徒である 。
朔 「 そ ー いや最近 、 天狐先輩見ないっすね 」
柚 「 あ 、 だよね 。 昨日のうちに報告来るかなあって思ってたんだけど … 」
柚と朔がそう話していると 、 2人の肩にぽんと手が置かれた 。
? 「 なになに 、 俺がかっこええっちゅう話 ? 聞いたろやないか 〜 」
朔 「 げ … 」
朔が露骨に顔を顰めると 、 関西弁を話すその男子生徒は 、 朔の頭に手刀を入れた 。
朔 「 いって … ! ちょ 、 何するんすか天狐先輩 !! 」
? 「 人の顔見て 『 げ … 』 はないやろ !! 失礼すぎるわ !! 」
“ 天狐先輩 ” と呼ばれた生徒の名前は 、 “ 天狐 梦宇 ” 。
校内でも超有名な糸目金髪イケメンで 、 その顔面と優しさに恋をする女子は非常に多い 。
ただ 、 優しさに関しては表面上だけである 。
優しいと思ったらすぐに揶揄ってくるので 、 男子の中では人気もありつつ
「 あいつ中々に性格悪いよな 」 と言われているらしい 。
梦宇「 生徒会長 、 おはよぉさん 」
柚 「 うん 、 おはよう 」
2人が挨拶を交わしたところで 、 朝の会が始まる10分前のチャイムが鳴った 。
梦宇「 あ 、 やば 。 んじゃ 、 今日の放課後生徒会室行くわ 。 またな 〜 」
柚 「 またね 〜 」
慌てて走っていく梦宇を見送って 、 柚たち3人も校門を閉めて戻ろうとした 。
? 「 ちょっと待ってくださあああい !! 」
柚 「 へ !? 」
そう叫びながら走ってくる 、 金髪ロングの女子生徒 。
芽詩「 あらあら 、 日和ちゃんまたギリギリねぇ 」
芽詩が苦笑いをしたところで 、 その女子生徒は校門に駆け込んだ 。
? 「 すいません柚先輩 !! 今日はギリギリ無遅刻チャレンジ失敗しましたッ !! 」
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