オリキャラ短編集~~~
黄夏「初めてわたしがレイル先輩と旅行に行ったときのことです。
わたしが計画を立てて、二人で温泉旅館巡りに行ったんですよ。
レイル先輩が温泉は初めてと言っていたので。
それで、1日目の夜に部屋の中の温泉に入ったんです。
ふとレイル先輩を見てみたら。…彼女の目には、見たことない感動に出会ったように、
きらきら輝いて、緊張もしてた。
わたしが「そんなに温泉楽しみにしてたんですか?」
って聞いたら、レイル先輩はぼそっとこう言った。
「____これが、湯舟なんだ」
わたしは驚いて「…湯舟、浸かったことないんですか?」って訊いたんです。
そしたら、先輩は…
「昔はお母さんと一緒にお風呂入ってて。その時からずっと「シャワーで済ませたほうが早く済むから楽なのよ」って教わってた。
シエルが生まれてから、お母さんはシエルとお風呂に入るようになって。
私は二人のあとにお風呂に入ってたの。
ある日、髪を洗い終わってふと湯舟を見たら、ちょっとだけお湯が残ってたの。
その時は「シャワーのお湯が入ったかな」と思ってあんまり気にしなかったんだけど…
いつだったか、お風呂場の近くにいたとき、ちょうどシエルたちがお風呂に入ってて。
「お湯気持ちいいね!」って声がしたの。
その時、なんかすべてを察しちゃった。
私、湯舟に浸からせてもらえてなかったんだって。
こんな些細なことでも、私はシエルと差別されるんだなぁって…」
語るレイルさんは、悲しい顔をしていたな…
慌てて、「あ、ごめんね、こんな暗い話するつもりじゃなかったの」
って言ってくれたけど。
わたしは耐えれなくなって、先輩を抱きしめて。
「…ありがとうございます。」
って、言った。
先輩は困惑してたけど、わたしは続けた。
「そうして、先輩が話してくれたこと、わたしはすごくうれしいんです」
「…話せるときに、話せるだけ話してくださいね」
言ったら、先輩は笑ってくれた。
その日の温泉は、わたしの知るどんな思い出の中の温泉より暖かかったな」
わたしが計画を立てて、二人で温泉旅館巡りに行ったんですよ。
レイル先輩が温泉は初めてと言っていたので。
それで、1日目の夜に部屋の中の温泉に入ったんです。
ふとレイル先輩を見てみたら。…彼女の目には、見たことない感動に出会ったように、
きらきら輝いて、緊張もしてた。
わたしが「そんなに温泉楽しみにしてたんですか?」
って聞いたら、レイル先輩はぼそっとこう言った。
「____これが、湯舟なんだ」
わたしは驚いて「…湯舟、浸かったことないんですか?」って訊いたんです。
そしたら、先輩は…
「昔はお母さんと一緒にお風呂入ってて。その時からずっと「シャワーで済ませたほうが早く済むから楽なのよ」って教わってた。
シエルが生まれてから、お母さんはシエルとお風呂に入るようになって。
私は二人のあとにお風呂に入ってたの。
ある日、髪を洗い終わってふと湯舟を見たら、ちょっとだけお湯が残ってたの。
その時は「シャワーのお湯が入ったかな」と思ってあんまり気にしなかったんだけど…
いつだったか、お風呂場の近くにいたとき、ちょうどシエルたちがお風呂に入ってて。
「お湯気持ちいいね!」って声がしたの。
その時、なんかすべてを察しちゃった。
私、湯舟に浸からせてもらえてなかったんだって。
こんな些細なことでも、私はシエルと差別されるんだなぁって…」
語るレイルさんは、悲しい顔をしていたな…
慌てて、「あ、ごめんね、こんな暗い話するつもりじゃなかったの」
って言ってくれたけど。
わたしは耐えれなくなって、先輩を抱きしめて。
「…ありがとうございます。」
って、言った。
先輩は困惑してたけど、わたしは続けた。
「そうして、先輩が話してくれたこと、わたしはすごくうれしいんです」
「…話せるときに、話せるだけ話してくださいね」
言ったら、先輩は笑ってくれた。
その日の温泉は、わたしの知るどんな思い出の中の温泉より暖かかったな」