オリキャラ短編集~~~
憎かった。
何不自由なく幸せに笑っている奴が。
…なんて、どこぞの殺人鬼みたいなことは思っちゃいないけど。
でも、そうだな。
[太字]アレにはなれないな、って感じだった。[/太字]
羨ましいけど、手に入らない。
[太字]俺はみんなにとって[漢字]悪[/漢字][ふりがな]ヴィラン[/ふりがな]にしかなれないから。[/太字]
ずっと昔から治ってない手首の傷を搔きむしる。
それが俺。…[太字]ソレイユ[/太字]という少年が見た、都会の商店街の景色だった。
[水平線]
思えば生まれる家を間違えた。
物心ついたときから、周りにはズラっと女しかいなかった。
「こんなにたくさん美人さんがいるのに、全然そういう感情わかないのね」
「勿体無い子ね。この里でもずいぶんとお前は良い環境で育ってるというのに」
言い忘れてたけど、俺はサキュバスと人間のハーフだ。
…生まれてから家出するまで人間は運び込まれる餌としてしか見たことなかったけど。
まぁ、何というか名家ではあったから、お金はかけてくれていた。
服は良いものがあったし、勉強道具とか何でも与えてくれるはくれた。
欲しいものは買ってもらえなかったけど。
はたから見たら幸せに見えるのだろうか。そんな家庭の中で、
俺が毎日毎日、耳に胼胝ができるほど言われてきた言葉。
「[太字]貴方はなんで女の子が好きになれないの[/太字]」
いわゆる[太字]ゲイ[/太字]ってやつだった、俺は。
初恋は小学校のクラスメイトだった。
サキュバスってさ、やっぱり異性を餌にするからさ。
恋愛対象も女性の方が都合が良いみたいで。
昨今の世間一般論を説く間もなく、まぁ、否定された。
挙句女を好きになれるようにって、偽物の幼馴染までつけられた。
納得はしてなかったけど、正直申し訳なさもあった。
[太字]だって実際、これって異常じゃん?[/太字]
それを正しくしてくれようとしてるのに、変われなくてごめんとは思った。
ただ本当、どうにもならなかった。
幼馴染さんにも酷いことしたと思う。誰でも好きになってくれるって自信を傷つけたのは間違いなく俺だ。
実際学校で孤立したのも、俺がそういう異常なのを隠さなかったからだし。
手をつなぐだけで、誰かの隣に立っただけで、
俺は誰かを侵害してるって実感はその時に沸いたし、
[太字]こうしてモノローグでしか過去を言えなくなったこの性格も多分、その時にできたんじゃないかなぁ。[/太字]
[水平線]
齢17歳、もう限界になって、里を出ることにした。
なんか特別なことがその時起こったわけじゃない。
20歳まで待てば里から出れるのも知ってた。
ただ、もうあと3年が無理だっただけ。
親も去るもの追わずっていうか、そもそもそんな大事じゃない子一人いなくなったところで探すわけがなかった。
完全に一人になった世界は、香水の甘ったるい匂いがしなくて素晴らしいものだった。
ただ家と金とこれからのあてはなかった。
さて万事休す、ってなったときのことだった。
「……キミもしかしてホームレスって感じ?」
直球じゃん。
急に目の前に来てそう言う男は丸眼鏡をかけてた。
自分より幼いようで、背も低かったけど、
[太字]なんていうか圧があった。[/太字]
ソレイユ「………あ、はい、……まぁ、そういう感じ、で」
「やっぱりそうだよねー!服とか汚いもんねぇ!えっ、やっぱり辛いでしょ?寒さも暑さも凌げなくて…」
なんだこいつ、遠慮とかないのか?
自分がひ弱じゃなければ多分殴ってる、と思った時だった。
「[太字]だからさ、うちの組においでよ![/太字]」
ソレイユ「…は?」
「ぼく、「死からの救済卿」っていう組織のトップやってるんだけどさ!来てみない?危ない仕事だけど給料も入るし休みもあるしプライバシーは守られるよ!」
そういう時って危ない仕事とか言わない方がいい気がするんだけど。
正直関わっちゃいけないタイプの組織だなっていうのは一瞬でわかった。
っていうか怪しすぎる。
…けどさ。
もう別にどうでもいいかなって思って。そんなこと。
死に場所見っけぐらいのノリで承諾してしまった。
「本当!?うれしいよ、ありがとう!!……あ、ぼくの名前は[太字]三色菫也[/太字]。キミは?」
ソレイユ「…ソレイユ」
普通に返しただけ。なのに目の前のこいつはなんて言ったと思う?
菫也「[太字]ソレイユか!なんだか似合わない名前だね![/太字]」
ズバっと言うじゃん、とは思ったけど。
正直、「やっぱそう思う?」が最初に来た。
俺もこの名前は嫌いだったから。
そしてこいつはまだ続ける。
菫也「それじゃあ、…そうだなあ。君には僕のオールになってほしいと思ってるんだよ!」
菫也「オール…別名、櫂っていうんだけど。名前に付けると、
自分の力で人生を力強く進む」「自立」「前進」とかみたいな意味になるんだ。」
急にうんちくを言いだした。別に聞いてないのに。
頭にハテナを浮かべて呆然としてたら、
菫也「[太字]だからね、苗字は「櫂野」。[/太字]」
菫也「[太字]名前は…そうだなぁ、ソレイユだから…「日ノ丸」!…どうかな?[/太字]」
ソレイユ「……っ!」
その瞬間、何ていうか。
今までの自分がどっかに消えた感じがした。
物理的に名前は変わったけどそういうことじゃなくて。
[太字]今まで貼っ付けられてたすべてが、「ソレイユ」って四文字に込められてたようで、それが全部消えた感じ。[/太字]
今までこんなに世界が綺麗に見えたことがあっただろうか。
今までこんなに生きてる人に自分を肯定されたことがあっただろうか。
その瞬間、理性とかそういうのも全部ひっくるめて、目の前のこいつに頭を垂れた。
菫也「気に入ってくれた?よかったぁ!」
菫也「じゃあ、これからよろしくね!日ノ丸くん!」
そう笑う彼はやっぱりあどけなくて、明るくて。
ああ、これから俺はこの光の元で生きていけるんだと思っていたよ。
[太字]____なんで神様って、俺たちが大切に想った人から消していくんだろうね。
[/太字]
何不自由なく幸せに笑っている奴が。
…なんて、どこぞの殺人鬼みたいなことは思っちゃいないけど。
でも、そうだな。
[太字]アレにはなれないな、って感じだった。[/太字]
羨ましいけど、手に入らない。
[太字]俺はみんなにとって[漢字]悪[/漢字][ふりがな]ヴィラン[/ふりがな]にしかなれないから。[/太字]
ずっと昔から治ってない手首の傷を搔きむしる。
それが俺。…[太字]ソレイユ[/太字]という少年が見た、都会の商店街の景色だった。
[水平線]
思えば生まれる家を間違えた。
物心ついたときから、周りにはズラっと女しかいなかった。
「こんなにたくさん美人さんがいるのに、全然そういう感情わかないのね」
「勿体無い子ね。この里でもずいぶんとお前は良い環境で育ってるというのに」
言い忘れてたけど、俺はサキュバスと人間のハーフだ。
…生まれてから家出するまで人間は運び込まれる餌としてしか見たことなかったけど。
まぁ、何というか名家ではあったから、お金はかけてくれていた。
服は良いものがあったし、勉強道具とか何でも与えてくれるはくれた。
欲しいものは買ってもらえなかったけど。
はたから見たら幸せに見えるのだろうか。そんな家庭の中で、
俺が毎日毎日、耳に胼胝ができるほど言われてきた言葉。
「[太字]貴方はなんで女の子が好きになれないの[/太字]」
いわゆる[太字]ゲイ[/太字]ってやつだった、俺は。
初恋は小学校のクラスメイトだった。
サキュバスってさ、やっぱり異性を餌にするからさ。
恋愛対象も女性の方が都合が良いみたいで。
昨今の世間一般論を説く間もなく、まぁ、否定された。
挙句女を好きになれるようにって、偽物の幼馴染までつけられた。
納得はしてなかったけど、正直申し訳なさもあった。
[太字]だって実際、これって異常じゃん?[/太字]
それを正しくしてくれようとしてるのに、変われなくてごめんとは思った。
ただ本当、どうにもならなかった。
幼馴染さんにも酷いことしたと思う。誰でも好きになってくれるって自信を傷つけたのは間違いなく俺だ。
実際学校で孤立したのも、俺がそういう異常なのを隠さなかったからだし。
手をつなぐだけで、誰かの隣に立っただけで、
俺は誰かを侵害してるって実感はその時に沸いたし、
[太字]こうしてモノローグでしか過去を言えなくなったこの性格も多分、その時にできたんじゃないかなぁ。[/太字]
[水平線]
齢17歳、もう限界になって、里を出ることにした。
なんか特別なことがその時起こったわけじゃない。
20歳まで待てば里から出れるのも知ってた。
ただ、もうあと3年が無理だっただけ。
親も去るもの追わずっていうか、そもそもそんな大事じゃない子一人いなくなったところで探すわけがなかった。
完全に一人になった世界は、香水の甘ったるい匂いがしなくて素晴らしいものだった。
ただ家と金とこれからのあてはなかった。
さて万事休す、ってなったときのことだった。
「……キミもしかしてホームレスって感じ?」
直球じゃん。
急に目の前に来てそう言う男は丸眼鏡をかけてた。
自分より幼いようで、背も低かったけど、
[太字]なんていうか圧があった。[/太字]
ソレイユ「………あ、はい、……まぁ、そういう感じ、で」
「やっぱりそうだよねー!服とか汚いもんねぇ!えっ、やっぱり辛いでしょ?寒さも暑さも凌げなくて…」
なんだこいつ、遠慮とかないのか?
自分がひ弱じゃなければ多分殴ってる、と思った時だった。
「[太字]だからさ、うちの組においでよ![/太字]」
ソレイユ「…は?」
「ぼく、「死からの救済卿」っていう組織のトップやってるんだけどさ!来てみない?危ない仕事だけど給料も入るし休みもあるしプライバシーは守られるよ!」
そういう時って危ない仕事とか言わない方がいい気がするんだけど。
正直関わっちゃいけないタイプの組織だなっていうのは一瞬でわかった。
っていうか怪しすぎる。
…けどさ。
もう別にどうでもいいかなって思って。そんなこと。
死に場所見っけぐらいのノリで承諾してしまった。
「本当!?うれしいよ、ありがとう!!……あ、ぼくの名前は[太字]三色菫也[/太字]。キミは?」
ソレイユ「…ソレイユ」
普通に返しただけ。なのに目の前のこいつはなんて言ったと思う?
菫也「[太字]ソレイユか!なんだか似合わない名前だね![/太字]」
ズバっと言うじゃん、とは思ったけど。
正直、「やっぱそう思う?」が最初に来た。
俺もこの名前は嫌いだったから。
そしてこいつはまだ続ける。
菫也「それじゃあ、…そうだなあ。君には僕のオールになってほしいと思ってるんだよ!」
菫也「オール…別名、櫂っていうんだけど。名前に付けると、
自分の力で人生を力強く進む」「自立」「前進」とかみたいな意味になるんだ。」
急にうんちくを言いだした。別に聞いてないのに。
頭にハテナを浮かべて呆然としてたら、
菫也「[太字]だからね、苗字は「櫂野」。[/太字]」
菫也「[太字]名前は…そうだなぁ、ソレイユだから…「日ノ丸」!…どうかな?[/太字]」
ソレイユ「……っ!」
その瞬間、何ていうか。
今までの自分がどっかに消えた感じがした。
物理的に名前は変わったけどそういうことじゃなくて。
[太字]今まで貼っ付けられてたすべてが、「ソレイユ」って四文字に込められてたようで、それが全部消えた感じ。[/太字]
今までこんなに世界が綺麗に見えたことがあっただろうか。
今までこんなに生きてる人に自分を肯定されたことがあっただろうか。
その瞬間、理性とかそういうのも全部ひっくるめて、目の前のこいつに頭を垂れた。
菫也「気に入ってくれた?よかったぁ!」
菫也「じゃあ、これからよろしくね!日ノ丸くん!」
そう笑う彼はやっぱりあどけなくて、明るくて。
ああ、これから俺はこの光の元で生きていけるんだと思っていたよ。
[太字]____なんで神様って、俺たちが大切に想った人から消していくんだろうね。
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