二次創作
宮益坂女子学園に転校してきた私は愛されたい。
こはね そっか。私も、美恋ちゃんを見て、そんなことする人じゃないと思ったから話すけど...
こはね [大文字]美恋ちゃんが、誰かの上履きに画鋲を入れてる[/大文字]って...
一歌 七瀬さん...本当、なんですか?
美恋 (...あーあ、結局こうなるんだ。)
美恋 そう、なんだ。じゃあ、私が知ってる情報を話すけど、信じてくれる?
そういって彼女はいつもとは違う、無理したような笑顔を見せた、いや。作った。
えむ (あ...)
えむ あ、あたし!信じるよ!!だって、もうみこちゃんは大事な友達だもん!
咲希 アタシもアタシも!!
志歩 私も...正直言って美恋がそんなことすると思えない。同じクラスの友達として。
穂波 そっか、みんながそこまで言うならわたしも、信じてみようかな...?
一歌 そうだね。少ししか見てなくても、そんなことしそうだとは思わないし。
こはね 私も、そう思う。
美恋 じゃあ話すね。今日の朝に、いつも通り靴から上履きに履き替えようとしたら、私の上履きに画鋲が大量に入ってたの。
穂波 え...?
志歩 嘘...!
えむ みこちゃんは!?みこちゃんは大丈夫だったの!?
美恋 うん。履く前に気づけたから良かった。
咲希 それって、早く先生に言ったほうが良いんじゃ!
美恋 ううん。大丈夫。...[小文字]いつものことだから[/小文字]
えむ (いつもの、こと?)
一歌 じゃあ、美恋は誰かの上履きに画鋲を入れたんじゃなくて、逆に入れられたってこと?
美恋 うん。そういうことになるね...
美恋の笑顔が初めて会った時より崩れていっている。
えむ (みこちゃん...)
こはね あ、そうだ!もし、また上履きに画鋲が入ってたら、この中の誰かを呼んでくれないかな?
美恋 え?う、うん!分かった!
志歩 なるほど。そうしたら信用できるってことね。良い案だ。
穂波 じゃあそろそろ日が暮れちゃうし、今日は一緒に帰らない?
咲希 良いね良いね!一緒に帰ろー!!
えむ う、うん!!
美恋 (...えむちゃん、無理してる?まあ、どうでもいいか。)
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昇降口前
一歌 ...あれ?美恋の靴、何か入ってない?
美恋 あ...画鋲だ。
志歩 え...!?本当だ...。
こはね これで完全に信じられるけど...先生に言う?
美恋 ううん。もう、良いの。私が耐えれば良い話だから。
美恋の作り笑顔は、もう誰にでも分かるような作り笑顔になっていた。
穂波 美恋ちゃん。大丈夫?無理しないでね。
美恋 え?...うん。私は、大丈夫...だよ...
気づいたら、美恋の大きな瞳から雫がこぼれ落ちていた。
美恋 (あれ?私...なんで泣いて...)
えむ 大丈夫じゃない!!
美恋 ...え?
美恋が[漢字]荒んだ[/漢字][ふりがな]すさんだ[/ふりがな]瞳でえむに問いかける。
えむ みこちゃんは『自分が耐えれば良い』とか、いっつもみんなのことを気にしてばっかりで!!あたしは、みこちゃんに笑っててほしいよ!!!
美恋 (...へえ)
美恋 ...ありがとう、えむちゃん。今はまだ、無理かもしれないけど、明日は笑えるように、頑張るから!!
咲希 じゃあ一段落ついたところで!一緒に帰ろ!!
全員 うんっ!!!
美恋 (馬鹿だな、みんな)
美恋 (そう簡単に心から笑えたらこんなに苦しくないのに)
美恋 (私には、笑えない理由があるんだから)