時計の針が5を指し、空が夕焼け色に染まっていた。
「、、もうそろそろ約束の時間だなぁ、、ぼちぼち行くかぁ、、」
そんな感じで、簡単に準備し足を動かす。

「あ、来たね。侑生くん。」
屋上には、きれいな夕焼けと奏良さんがいた。
「どうもです。」
「こっちきて。ちゃんと話すから。」
「分かりました。」

近くに寄ると、柔軟剤のいい匂いがした。
「、、ふふｗもしかして柔軟剤の匂い気になる？」
「え、、！ご、ごめんなさい、、。不快でしたよね、、」
「ううんｗ、、昔から変わってないなぁー、、って。」
「、、自分は昔、どんな人でしたか、、？」
「え、、？」
「、、事故に遭ってから自分以外の記憶がないんです。話しているときに、自分を知っているようなそんな話し方をしていらっしゃったので、そうなんじゃないかなって、、」
「、、そうだよ。大事な、大事な、友達であり、大事な、、、なんでもない、。」
「、、ごめんなさい。嫌なこと思い出しちゃいましたよね、、ｗすいません。、、忘れてもらっても大丈夫なんで、、ｗそれじゃ、ｗ」
「え、、ちょ、、！！」
「っ、、！」
なんでかわかんないけど、怖くなった。逃げ出したくなった。

˝君の顔を見ると、苦しくなる。˝


「ひぐっ、、、あぅ、、、泣」
奏良さんの顔を見ると、つらくなる。
それと同時に、あそこで逃げ出した自分が滑稽に見えてさらに情けなく思う。
「、、ぅ、、泣」
そうして、泣き疲れたのかいつの間にか意識を手放した。