「いいじゃん！！かっこよ！」
「めっちゃバチバチでいいね！」
「じゃあ、これでいくか！」
「いえーい！」

夢に知らない人と自分が仲微笑ましく笑っている。

わからないけれど

わからないけれど




朝、起きると毎回涙が溢れ出ている。

「はぁ、、」
乱暴に手で涙をぬぐい、平然と何もなかったように看護師さんを待つ。
「おはようございまーす！今日も暑いですねー、、ほんと。」
「そうですねー、、そうだ、子供たちとか熱中症なってないですか？」
「それがですねー、、結構なってる子多いんですよー、、でもまだ軽症の子が多いのでまだましってところですねー。」
「そうなんですか。いつもお疲れ様です！」
「あっ、ありがとうございます！具合とか悪くないですか？」
「はい、大丈夫そうです。」
「そうですか、だったらよかったです！それでは、私はここで。」

毎日毎日病院の中は退屈で、暇をつぶせるものがない。
「はぁ、、暇だなぁ、、」
そんなとき、近くで何かが聞こえた。
「、、、？」
耳を澄ますと、高校の学生たちが文化祭でライブをしているみたいだった。

ただ、それだけのこと。

ただ、それだけのことなのに。

朝みたいに、涙が溢れ出てくる。

「、、、なんで、、？」

音楽を聴くと、たまに記憶にないのに鮮明な映像がフラッシュバックする。


「じゃあ、快（かい）はギターバチバチに。」
「おけ！」
「じゃあ、奏良（そら）ドラムバチバチに！」
「任せといて！」
「じゃあ、侑生(ゆいと)はボーカルでめっちゃ目立つから、音程とか外さないようにね！」
「もちのろん！」
「ふふｗじゃあ、文化祭ライブ成功させるぞー！！！」
おー！！！！！！


フラッシュバックすると、少し頭が痛くなる。
「っ、、、音楽なんか聴きたくない。」