二次創作
東方願い井戸 〜 少女と少年の繋いだ未来
里の境界付近、鬱蒼と茂る木々の隙間を、黒葛野 翔我(つづらの しょうが)たちは一列になって駆け抜けていた。
全員がしっかりと互いの手を繋ぎ、その体温を確かめ合っている。彼らが目指すのは博麗大結界の最深部――しかし、彼らが一体そこで何をしようとしているのか、その真の目的を知る者は、まだこの幻想郷には誰もいない。ただ分かっているのは、少年少女たちの瞳に、引き返せないほどの強い覚悟が宿っているということだけだった。
「待て待てーい! 里の人間がこんなところでコソコソ何企んでるんだ?」
突如、頭上から生意気そうな声が響き、周囲の空気が一気に凍りついた。
現れたのは、氷の妖精・チルノだ。その背後には大妖精、闇を操る妖怪のルーミア、そして一本足の傘を持った多々良小傘までが勢揃いしている。
「あたいの最強の弾幕で、お家へ追い返してやるからな!」
チルノが胸を張って宣言すると同時に、四人の妖怪と妖精が一斉にスペルカードを展開した。
「くるぞ……みんな、手を離すなよ!」
翔我が叫び、雛鶴姫の手を強く引き寄せる。
空中からまず仕掛けてきたのは小傘とルーミアだ。
小傘が驚かすように傘を大きく広げ、色鮮やかな雨のような弾幕を降らせる。
【傘符】『大雨降らさぬ純情な感情』
さらにルーミアが周囲の光を奪い、真っ暗な闇の塊を放ってきた。
【月符】『ムーンライトレイ』
「おっと、目がチカチカするねぇ。でも、僕の目は誤魔化せないよ」
後方で下水流 楓鈴(しもづる ふうりん)が草牟田 呼子(そうむた よびこ)の手をひょいと握り、その不敵な能力を発動させた。
【錯符】『鯨呑亭の幻影廊(レンコン・ミラージュ)』
楓鈴の空間錯乱により、小傘の雨弾もルーミアの闇の光線もぐにゃりと軌道がねじ曲がり、同士討ちするように激突して霧散した。
「わわっ!? どっちを狙えばいいの〜!?」と小傘が慌てる。
「いまだ、呼子ちゃん!」
「オッケー、ちょっと大人しくしててもらうわね!」
呼子がド派手な袖を揺らし、すかさず追撃の封印術を放つ。
【封符】『ゲートキーパー・タイムロック』
見えない鎖がルーミアと小傘の自由を一時的に奪い、二人は空中でもつれ合って地面へと落ちていった。
「あたいの仲間をよくもやったな! これをくらえ!」
怒ったチルノが、大妖精の援護を受けながら極大の氷柱の群れを呼び出す。
大妖精:【体術】『妖精の悪戯弾』
チルノ:【氷符】『アイシクルフォール』
圧倒的な質量を誇る氷の矢が、鋭い音を立てて翔我たちに降り注ぐ。
「皇子、茉莉花、上を頼む!」
「応よ! 振り落とされるなよ、茉莉花!」
押領司 皇子(おうりょうじ おうじ)が 苅萱 茉莉花(かるかや まつりか)の手を掴んだまま地面を力強く蹴り上げた。皇子の飛行能力が二人を垂直に急上昇させ、さらに茉莉花の解析能力が発動する。
「チルノの弾幕、冷気の中心を見切ったわ! 皇子、最大出力で撃ち抜くわよ!」
茉莉花が強化された光弾を放つ。
【二人合体技】『ハイパー・ストラトス・バースト』
極限まで威力を高められた彗星のような弾幕が、大妖精の悪戯弾を消し飛ばし、チルノの氷柱を正面から粉砕していく。
「なっ、あたいの氷が……!?」
驚愕するチルノの目の前へ、地上からさらに影が飛び出してきた。黒葛野翔我だ。
茶屋道 雛鶴姫(ちゃやみち ひなづるひめ)の手から伝わる圧倒的な生命力を纏い、翔我が右手を突き出す。
【二人合体技】『ゼロ・グラビティ・サンクチュアリ』
翔我の無力化の領域がチルノの残った冷気を完全に消滅させ、その衝撃波がチルノと大妖精を優しく、けれど確実に吹き飛ばした。
「うわああ、最強のあたいが負けるなんてー!」と叫びながら、チルノたちはたまらず森の奥へと退散していった。
静まり返る境界の空と大地。
しっかり、頑ななまでに手を繋いだまま、呼吸を合わせて立ち尽くす6人の姿があった。
「……嘘でしょ」
その一部始終を、上空の木々の隙間から目撃していた博麗霊夢は、絶句して御幣を握る手を震わせていた。
「おいおい、冗談だろ……? 里の人間が、妖怪や妖精を相手にあんな完璧な弾幕ごっこで勝っちまうなんてな」
魔理沙も箒の上で身を乗り出し、帽子のつばを押し上げて驚きを隠せない。
能力を持たないはずの里の子供たちが、見たこともない強大な力を操り、誰も知らない目的のために結界の奥へと進んでいく。その異常な光景に、幻想郷の「最強」である二人の表情から、完全に余裕の笑みが消え去っていた。
全員がしっかりと互いの手を繋ぎ、その体温を確かめ合っている。彼らが目指すのは博麗大結界の最深部――しかし、彼らが一体そこで何をしようとしているのか、その真の目的を知る者は、まだこの幻想郷には誰もいない。ただ分かっているのは、少年少女たちの瞳に、引き返せないほどの強い覚悟が宿っているということだけだった。
「待て待てーい! 里の人間がこんなところでコソコソ何企んでるんだ?」
突如、頭上から生意気そうな声が響き、周囲の空気が一気に凍りついた。
現れたのは、氷の妖精・チルノだ。その背後には大妖精、闇を操る妖怪のルーミア、そして一本足の傘を持った多々良小傘までが勢揃いしている。
「あたいの最強の弾幕で、お家へ追い返してやるからな!」
チルノが胸を張って宣言すると同時に、四人の妖怪と妖精が一斉にスペルカードを展開した。
「くるぞ……みんな、手を離すなよ!」
翔我が叫び、雛鶴姫の手を強く引き寄せる。
空中からまず仕掛けてきたのは小傘とルーミアだ。
小傘が驚かすように傘を大きく広げ、色鮮やかな雨のような弾幕を降らせる。
【傘符】『大雨降らさぬ純情な感情』
さらにルーミアが周囲の光を奪い、真っ暗な闇の塊を放ってきた。
【月符】『ムーンライトレイ』
「おっと、目がチカチカするねぇ。でも、僕の目は誤魔化せないよ」
後方で下水流 楓鈴(しもづる ふうりん)が草牟田 呼子(そうむた よびこ)の手をひょいと握り、その不敵な能力を発動させた。
【錯符】『鯨呑亭の幻影廊(レンコン・ミラージュ)』
楓鈴の空間錯乱により、小傘の雨弾もルーミアの闇の光線もぐにゃりと軌道がねじ曲がり、同士討ちするように激突して霧散した。
「わわっ!? どっちを狙えばいいの〜!?」と小傘が慌てる。
「いまだ、呼子ちゃん!」
「オッケー、ちょっと大人しくしててもらうわね!」
呼子がド派手な袖を揺らし、すかさず追撃の封印術を放つ。
【封符】『ゲートキーパー・タイムロック』
見えない鎖がルーミアと小傘の自由を一時的に奪い、二人は空中でもつれ合って地面へと落ちていった。
「あたいの仲間をよくもやったな! これをくらえ!」
怒ったチルノが、大妖精の援護を受けながら極大の氷柱の群れを呼び出す。
大妖精:【体術】『妖精の悪戯弾』
チルノ:【氷符】『アイシクルフォール』
圧倒的な質量を誇る氷の矢が、鋭い音を立てて翔我たちに降り注ぐ。
「皇子、茉莉花、上を頼む!」
「応よ! 振り落とされるなよ、茉莉花!」
押領司 皇子(おうりょうじ おうじ)が 苅萱 茉莉花(かるかや まつりか)の手を掴んだまま地面を力強く蹴り上げた。皇子の飛行能力が二人を垂直に急上昇させ、さらに茉莉花の解析能力が発動する。
「チルノの弾幕、冷気の中心を見切ったわ! 皇子、最大出力で撃ち抜くわよ!」
茉莉花が強化された光弾を放つ。
【二人合体技】『ハイパー・ストラトス・バースト』
極限まで威力を高められた彗星のような弾幕が、大妖精の悪戯弾を消し飛ばし、チルノの氷柱を正面から粉砕していく。
「なっ、あたいの氷が……!?」
驚愕するチルノの目の前へ、地上からさらに影が飛び出してきた。黒葛野翔我だ。
茶屋道 雛鶴姫(ちゃやみち ひなづるひめ)の手から伝わる圧倒的な生命力を纏い、翔我が右手を突き出す。
【二人合体技】『ゼロ・グラビティ・サンクチュアリ』
翔我の無力化の領域がチルノの残った冷気を完全に消滅させ、その衝撃波がチルノと大妖精を優しく、けれど確実に吹き飛ばした。
「うわああ、最強のあたいが負けるなんてー!」と叫びながら、チルノたちはたまらず森の奥へと退散していった。
静まり返る境界の空と大地。
しっかり、頑ななまでに手を繋いだまま、呼吸を合わせて立ち尽くす6人の姿があった。
「……嘘でしょ」
その一部始終を、上空の木々の隙間から目撃していた博麗霊夢は、絶句して御幣を握る手を震わせていた。
「おいおい、冗談だろ……? 里の人間が、妖怪や妖精を相手にあんな完璧な弾幕ごっこで勝っちまうなんてな」
魔理沙も箒の上で身を乗り出し、帽子のつばを押し上げて驚きを隠せない。
能力を持たないはずの里の子供たちが、見たこともない強大な力を操り、誰も知らない目的のために結界の奥へと進んでいく。その異常な光景に、幻想郷の「最強」である二人の表情から、完全に余裕の笑みが消え去っていた。