わたしなんて猫である
布団に飛び込んだとき、埃が舞うばかりで嗅覚が刺激されなかった。
わたしの住んでいる家はつまらないもので、フローリングの床は綺麗に木材が整列されて作られているし、壁はただ薄く黄色が混ざったような白である。
その真ん中に置かれた布団はといえば、中途半端な厚さの掛け布団が乱雑に、しかしどこか安心感のある様子で敷布団から身を乗り出している。
そんな中で見つけられるわたしの楽しみは、朝晩2回のご飯の味を噛み締めること、あとは寝ることくらいだ。
そして、時折食べ物の匂いが家中を包み込むことがある。わたしのご飯とは全く違う、塩味を感じる匂い。その空気を鼻に抱えたまま飯を食べると、いつもと違う刺激を得ることができる。
しかし最近、特に今日は何の匂いもしない。わたしに高揚感を与えてくれるものが何一つとして無い。
どうしたものかと息を吸って吐き出してを繰り返していると、ふと一つの瓶が目に入った。
わたしは特段輝くものが好きとかそのような趣味はないが、美しい金色の装飾が施されたガラス瓶には、猫であろうと人であろうと目を惹かれるだろう。
わたしの住んでいる家はつまらないもので、フローリングの床は綺麗に木材が整列されて作られているし、壁はただ薄く黄色が混ざったような白である。
その真ん中に置かれた布団はといえば、中途半端な厚さの掛け布団が乱雑に、しかしどこか安心感のある様子で敷布団から身を乗り出している。
そんな中で見つけられるわたしの楽しみは、朝晩2回のご飯の味を噛み締めること、あとは寝ることくらいだ。
そして、時折食べ物の匂いが家中を包み込むことがある。わたしのご飯とは全く違う、塩味を感じる匂い。その空気を鼻に抱えたまま飯を食べると、いつもと違う刺激を得ることができる。
しかし最近、特に今日は何の匂いもしない。わたしに高揚感を与えてくれるものが何一つとして無い。
どうしたものかと息を吸って吐き出してを繰り返していると、ふと一つの瓶が目に入った。
わたしは特段輝くものが好きとかそのような趣味はないが、美しい金色の装飾が施されたガラス瓶には、猫であろうと人であろうと目を惹かれるだろう。