暗くただある闇
運命の羅針盤の指し示す通りに突き進んできたはずなのに
どうして今僕は立ち止まっているんだろう

弱い自分を捨てたくて
ヒーローになりたくて
余計なものは切り捨てた
冬風を正面に受けて立つ

凍てつく刃で傷ついて
繕いきれない
上手く治せない千切れ目
助けなんて求められない
強くなりたいから
荒れ野に一本咲く花のように

絶海でもがき続ける
辛くても苦しくても
ギブアップなんて絶対しない
諦めるなんてできるわけがない

羅針盤が指し示す未来
それだけを信じて歩んできた
それなのに僕の目の前は暗く
何も見えない

ふと 後ろを振り返る
何千何万もの星が光る
思い出す
君と過ごした日々を
一緒に星を見上げた日を

大丈夫だ
今の僕は一人じゃない
闇に突っ込んでいく
靄が晴れて
見えた星

掴めるはずがないのに
思わず光に手を伸ばす
希望を得たくて
君にこの想いを伝えたくて

答えが見つからなくて右往左往
本当は答えなんてないから
だけど探し喘いで傷ついてしまう僕ら

傷まで全部
僕だと思えるようになりたい
ヒーローにはなれないけど
まだまた強くなれないけど
今の僕を大事にして
少しずつ

欠けていく羅針盤の針
僕は背を向け駆け出す
もう 大丈夫だ
僕は一人じゃない

隣に君がいる
一歩二人で踏み出そう
未来を創ろう
輝く星のような……