【大人組・神様組、再度参加募集中!!!3/12〆】彼らの冬休み最終日より
奏真side
大崎「よっこいせ、」
多目的トイレに入り、ベビーシートにリュックを置く。そのままチャックを開けてニトさんを外に出した。
ニト「全く。本当に窮屈だな、この中は」
地面に降りると同時に、衣擦れの音とともにニトさんが人間の姿になる。
大崎「あれ?翼無いんだな」
片方折れてるやつ。
ニト「あんなものがあったら目立つだろうが」
京都の観光において、リュックに常時1m半の鶏を入れていたら肩が死ぬ。だから、ニトさんには人間の姿になって歩いてもらうことになったのだ。
ちなみに瀬成たちは寒い寒い外で待っている。かわいそうに。
大崎「つーか翼って仕舞えるんだ」
ニト「負荷はかかるがな。で? 服はこれで良いのか?」
前と変わらず黒と赤の水干。かなり背もある上に日本刀まで持っているから、傍から見ればかなり怖い。しかも髪は灰色、イケメンときた。
まあ、ちょっと綺麗なヤクザである。
大崎「まあ京都だし大丈夫じゃねえの?」
大崎「てか、それちょっと寒いと思うんだよな。多分マイナスいってるぞ、気温」
着物とか水干はめっちゃスースーしそうだ。瀬成なんかはサッカーで使ってたベンチコートまで着ている。
ニト「構わない。寒さ程度で死にはしないだろう」
大崎「神様すんげ((」
ニト「それより刀だ。持っているとまずいとかいう話をしてなかったか?」
大崎「そうそうそれなんだけど…」
リュックからいそいそとあるものを取り出す。
大崎「さっきたまたま売っててさあ!刀袋!」
500円ほどで売られていたから、全員それを買った。真っ黒で無地だから、澪は可愛くないとか言ってたけど文句は言ってられない。
大崎「ニトさんの分もあるぜ!」
ニト「随分安っぽいな」
大崎「文句言うなら返せよ」
ニト「有難く貰っておく((」
[中央寄せ]*[/中央寄せ]
瀬成side
大崎「おーい瀬成ー!」
十朱「お!おかえ……り……」
伊川「なになに……うーわえぐい…」
火室「うひゃ〜…イッケメンだなあ…」
ニト「ジロジロ見るな。気色悪い」
伊川「性格の悪さでなんとかトントンだよね」
大崎「ははっ言えてるわw」
十朱「神様キレるぞ〜w」
ニト「十朱、貴様は後で覚えておけ。伊川もな」
火室「うわ死んだなお前らー!w」
大崎「バチが当たったなw」
そんな会話をしながら駅の外へ向かう。
火室「なんか人多くねえか〜?」
京都駅を出ると、外では大きめの人だかりができていた。
イベントでもやってんのか?
大崎「行ってみようぜ!」
十朱「気になるしな」
ニト「はぁ…」
伊川「ほらニトさん!ため息つかないの」
ニト「チッ」
人だかりに近づく。その中心には1人のコスプレイヤーがいた。
伊川「えええええええ!!!ちょっと待って!!!」
火室「うおマジかよ本物かー??」
十朱「あ?誰だアレ」
伊川「はあ!?知らないの!?」
十朱「わりいかよ」
大崎「テンション爆アゲじゃん澪」
ニト「耳障りだ」
伊川「ぬるいお湯だよ!!超超ちょ〜〜~人気コスプレイヤー!!!」
火室「知らねえ方が珍しいんじゃねえのー?」
伊川「ホントそう!!刀剣男子のコスで有名で…ほらこれ!!」
澪にスマホの画面を突きつけられる。
伊川「見て!!この造形!!この布の落ち感!!この刀の再現!!」
火室「めちゃくちゃリアルなんだよなー!!」
伊川「そう!!!」
大崎「ガチ勢じゃねえか」
十朱「まあすげえのは分かった」
大崎「…マッジで完成度高いな、アレも」
人だかりの中心にいるのは長い銀髪の青年コスプレイヤー…いや、女性らしいけど。
風に揺れる衣装、鞘に収まった模造刀。全てにおいて完璧なコスプレだった。
ニト「刀もしっかりしているな。流石に切れはしないだろうが」
火室「神サマにも認められるとはなあ…」
伊川「さっすがぬるいお湯!!」
十朱「てかなんだよぬるいお湯って」
伊川「かわいくていいじゃん!」
伊川「てゆーか写真だけ撮ってきていい!?いいよね!!」
澪が群衆の前に出る。
その瞬間。
空気がほんの一瞬だけ重くなった。人々のざわめきが遠くなる。頬を生ぬるい風が、でも体の芯から冷えるような不気味な風が、撫でる。
ほんの一瞬。
誰も気づかないくらい。
火室「……さっみい」
大崎「…気のせいだろ」
十朱「ちょっと気持ち悪かったな」
ニト「…あの小娘が戻ったらすぐに行くぞ」
反論はない。
伊川「ごめんごめん!お待たせ〜!」
ニト「よし、行くぞ」
伊川「えっもう?」
ニト「特定の場所に長居するのは危険だ。いつ祟に襲われるか予想できない」
十朱「はあ!?神社の外でも来んのかよ…」
火室「祟ってああいう人たちには見えんのかー?」
月姫が人だかりを親指で指しながら言う。
ニト「…霊力が特別多い人間は別だが、基本的には見えない」
ニトさんは人だかりを一瞥し、また歩き出す。
ニト「だが、気性の荒い祟なら、見えなくても殺されかねん」
大崎「なにそれ最悪じゃん」
火室「もしそうなったらら俺たちが守るしかねえっつーことかぁ」
伊川「よっしゃあ!やってやるぞ!」
十朱「全員ぶっ倒す!!」
大崎「祓う、な」
火室「細けえって奏真〜」
ニト「…今のお前たちでは必ず返り討ちにあうぞ。威勢がいいのは構わないが、調子には乗るなよ」
ニトさんの忠告に、各々がバラバラに返事をする。
そのとき。
遠くのビルの上空を白いなにかが横切った。
伊川「あれ?今あそこに何かいなかった?」
十朱「マジ?見えなかったわ」
大崎「祟じゃねーの?w」
火室「かもな〜w」
伊川「えー最悪!」
誰も見ていない上空で、キラッと一瞬だけ空気が光った。ダイヤモンドダストみたいに。
次の瞬間には消えている。
彼らの後ろ、電柱の影では、大きな黄色い狐が尾をゆらりと揺らしていた。
そしてさらに高い場所。ビルの屋上。
小さな影がくすりと笑う。
?「へェ…京都、賑やかになるねェ」
風が強く吹く。
千年の都で、人ではないものが目を覚ましていた。
大崎「よっこいせ、」
多目的トイレに入り、ベビーシートにリュックを置く。そのままチャックを開けてニトさんを外に出した。
ニト「全く。本当に窮屈だな、この中は」
地面に降りると同時に、衣擦れの音とともにニトさんが人間の姿になる。
大崎「あれ?翼無いんだな」
片方折れてるやつ。
ニト「あんなものがあったら目立つだろうが」
京都の観光において、リュックに常時1m半の鶏を入れていたら肩が死ぬ。だから、ニトさんには人間の姿になって歩いてもらうことになったのだ。
ちなみに瀬成たちは寒い寒い外で待っている。かわいそうに。
大崎「つーか翼って仕舞えるんだ」
ニト「負荷はかかるがな。で? 服はこれで良いのか?」
前と変わらず黒と赤の水干。かなり背もある上に日本刀まで持っているから、傍から見ればかなり怖い。しかも髪は灰色、イケメンときた。
まあ、ちょっと綺麗なヤクザである。
大崎「まあ京都だし大丈夫じゃねえの?」
大崎「てか、それちょっと寒いと思うんだよな。多分マイナスいってるぞ、気温」
着物とか水干はめっちゃスースーしそうだ。瀬成なんかはサッカーで使ってたベンチコートまで着ている。
ニト「構わない。寒さ程度で死にはしないだろう」
大崎「神様すんげ((」
ニト「それより刀だ。持っているとまずいとかいう話をしてなかったか?」
大崎「そうそうそれなんだけど…」
リュックからいそいそとあるものを取り出す。
大崎「さっきたまたま売っててさあ!刀袋!」
500円ほどで売られていたから、全員それを買った。真っ黒で無地だから、澪は可愛くないとか言ってたけど文句は言ってられない。
大崎「ニトさんの分もあるぜ!」
ニト「随分安っぽいな」
大崎「文句言うなら返せよ」
ニト「有難く貰っておく((」
[中央寄せ]*[/中央寄せ]
瀬成side
大崎「おーい瀬成ー!」
十朱「お!おかえ……り……」
伊川「なになに……うーわえぐい…」
火室「うひゃ〜…イッケメンだなあ…」
ニト「ジロジロ見るな。気色悪い」
伊川「性格の悪さでなんとかトントンだよね」
大崎「ははっ言えてるわw」
十朱「神様キレるぞ〜w」
ニト「十朱、貴様は後で覚えておけ。伊川もな」
火室「うわ死んだなお前らー!w」
大崎「バチが当たったなw」
そんな会話をしながら駅の外へ向かう。
火室「なんか人多くねえか〜?」
京都駅を出ると、外では大きめの人だかりができていた。
イベントでもやってんのか?
大崎「行ってみようぜ!」
十朱「気になるしな」
ニト「はぁ…」
伊川「ほらニトさん!ため息つかないの」
ニト「チッ」
人だかりに近づく。その中心には1人のコスプレイヤーがいた。
伊川「えええええええ!!!ちょっと待って!!!」
火室「うおマジかよ本物かー??」
十朱「あ?誰だアレ」
伊川「はあ!?知らないの!?」
十朱「わりいかよ」
大崎「テンション爆アゲじゃん澪」
ニト「耳障りだ」
伊川「ぬるいお湯だよ!!超超ちょ〜〜~人気コスプレイヤー!!!」
火室「知らねえ方が珍しいんじゃねえのー?」
伊川「ホントそう!!刀剣男子のコスで有名で…ほらこれ!!」
澪にスマホの画面を突きつけられる。
伊川「見て!!この造形!!この布の落ち感!!この刀の再現!!」
火室「めちゃくちゃリアルなんだよなー!!」
伊川「そう!!!」
大崎「ガチ勢じゃねえか」
十朱「まあすげえのは分かった」
大崎「…マッジで完成度高いな、アレも」
人だかりの中心にいるのは長い銀髪の青年コスプレイヤー…いや、女性らしいけど。
風に揺れる衣装、鞘に収まった模造刀。全てにおいて完璧なコスプレだった。
ニト「刀もしっかりしているな。流石に切れはしないだろうが」
火室「神サマにも認められるとはなあ…」
伊川「さっすがぬるいお湯!!」
十朱「てかなんだよぬるいお湯って」
伊川「かわいくていいじゃん!」
伊川「てゆーか写真だけ撮ってきていい!?いいよね!!」
澪が群衆の前に出る。
その瞬間。
空気がほんの一瞬だけ重くなった。人々のざわめきが遠くなる。頬を生ぬるい風が、でも体の芯から冷えるような不気味な風が、撫でる。
ほんの一瞬。
誰も気づかないくらい。
火室「……さっみい」
大崎「…気のせいだろ」
十朱「ちょっと気持ち悪かったな」
ニト「…あの小娘が戻ったらすぐに行くぞ」
反論はない。
伊川「ごめんごめん!お待たせ〜!」
ニト「よし、行くぞ」
伊川「えっもう?」
ニト「特定の場所に長居するのは危険だ。いつ祟に襲われるか予想できない」
十朱「はあ!?神社の外でも来んのかよ…」
火室「祟ってああいう人たちには見えんのかー?」
月姫が人だかりを親指で指しながら言う。
ニト「…霊力が特別多い人間は別だが、基本的には見えない」
ニトさんは人だかりを一瞥し、また歩き出す。
ニト「だが、気性の荒い祟なら、見えなくても殺されかねん」
大崎「なにそれ最悪じゃん」
火室「もしそうなったらら俺たちが守るしかねえっつーことかぁ」
伊川「よっしゃあ!やってやるぞ!」
十朱「全員ぶっ倒す!!」
大崎「祓う、な」
火室「細けえって奏真〜」
ニト「…今のお前たちでは必ず返り討ちにあうぞ。威勢がいいのは構わないが、調子には乗るなよ」
ニトさんの忠告に、各々がバラバラに返事をする。
そのとき。
遠くのビルの上空を白いなにかが横切った。
伊川「あれ?今あそこに何かいなかった?」
十朱「マジ?見えなかったわ」
大崎「祟じゃねーの?w」
火室「かもな〜w」
伊川「えー最悪!」
誰も見ていない上空で、キラッと一瞬だけ空気が光った。ダイヤモンドダストみたいに。
次の瞬間には消えている。
彼らの後ろ、電柱の影では、大きな黄色い狐が尾をゆらりと揺らしていた。
そしてさらに高い場所。ビルの屋上。
小さな影がくすりと笑う。
?「へェ…京都、賑やかになるねェ」
風が強く吹く。
千年の都で、人ではないものが目を覚ましていた。