【参加〆】彼らの冬休み最終日より
一ノ鳥居、二ノ鳥居をくぐり、ようやく三ノ鳥居の前まで来た。
のはいいものの、
十朱「なーーーーんも感じねーけど??」
なんというか、拍子抜けした。
もっとこうなんか……
オーラ的なものをビンビン感じるかと思ってたのに。
大崎「"タタリ"なんてホントにいんのか?」
伊川「胡散臭いとは思ってたけどさー…」
ここまで来て行かないのも勿体ないじゃん、と澪が言う。
まあそれはそうだ。
ニト「…おい小僧、降ろせ」
大崎「へいへい」
ニトさんは、地面に降り立った瞬間バサッという衣擦れのような音とともに、人間の姿になった。服装は以前と変わらない、黒と赤の水干だ。
初めて見た時ほどボロボロではないが、背中の翼の片方が折れている。
伊川「クソ…イケメン…!」
大崎「イケメンになんの恨みがあんだよ…w」
ニト「無駄口をたたくな。この三ノ鳥居をくぐってからが本番だぞ」
十朱「そういや、"祟"ってどうやって祓うの?」
ニト「それを今から説明する」
まず、祟を祓うには霊力が必要だという話をしたな?
ああ、あったね。
私達も霊力ってもってんの?
祟に比べれば、すずめの涙ほどの量だがな。
ニトさんは?
…それなりに多くの霊力を持っている。神々の中では、2、3番手といったところだ。
それって凄いの?
全部の神ン中で2、3番手なんだからスゲェんじゃねえの?
まあ、俺の話はどうでもいい。
すずめの涙って…俺たちじゃ祓えないっつーこと?
え、どーすんの。
"道具"を使うんだ。お前たちの霊力を補うためのな。
道具?
ニト「これだ」
ニトさんは、どこから取りだしたのやら、風呂敷のようなものに包まれた大量の刀を地面に広げてみせた。
慌ててスマホのライトの光量を上げる。
伊川「刀…!?」
十朱「初めて見たわ…」
大崎「すっげえな、しかもめっちゃある」
ニト「おい、感心してないでさっさと選べ」
十朱「選んで良いのか」
パッと全ての刀を見る。とその時、ある刀に目を吸い寄せられた。
十朱「(なんだ、コレ)」
真っ黒な刀だ。他の刀の鞘や柄には模様が施されているが、この刀だけはそれが無い。ただ、全て黒い。
唯一の装飾は、柄の先端に金色の金具が付いているということだ。
スマホを傍に置き、刀を手に取る。
十朱「…抜いてみていい?」
ニト「構わん」
はやる気持ちを抑え、スっと刀を抜く。
十朱「うわぁ…」
思わず感嘆の溜息が漏れた。
鞘と同じく漆黒の刀身。しかし鞘とは違い、持つ角度を変えれば、ちらちらとスマホの光が反射して、眩しい。
決めた。
十朱「…俺、これにするわ」
ニト「ハッ、お目が高い。それを扱い切れるかはお前次第だぞ」
十朱「え?」
どういう事だろうか。
…まあ、今聞いても教えてくれなさそうだし、また今度でいいか。
大崎「ニトさん!俺こいつに決めた!!」
伊川「私これ〜!」
奏真が選んだのは、柄が狐色、刀の角度を変えると、光がピカピカと閃光のように黄色く反射する刀だった。鞘には雷のようなギザギザした模様が描かれている。
澪が選んだ刀は、俺と同じように柄の先端に金色の金具がついていて、柄が萌葱色。これも、刀の角度を変えると、きらきらと光が緑色に反射する。鞘には、葉や草を連想させる模様が描かれていた。
ニト「全員、それでいいか?」
3人が頷く。
ニトさんが風呂敷を畳むと、それがふっと消えた。
大崎「神様スゲェ…」
十朱「つか、ニトさんも刀持ってんだ?」
伊川「え?あ、ホントだ」
暗くて気づかなかったが、よく見るとニトさんの腰には刀が差さっていた。
ニト「見る分には構わんが、くれぐれも触るなよ」
神様の刀だ。触るなんてハイリスクなことできねーよ、と3人で目線を合わせる。
ニト「…行くぞ。お前らにとっては、初陣だな」
と、ニトさんが少し笑った。
3人「「「笑ったあぁぁぁぁあああ!!!!!!」」」
ニト「黙れ((」
のはいいものの、
十朱「なーーーーんも感じねーけど??」
なんというか、拍子抜けした。
もっとこうなんか……
オーラ的なものをビンビン感じるかと思ってたのに。
大崎「"タタリ"なんてホントにいんのか?」
伊川「胡散臭いとは思ってたけどさー…」
ここまで来て行かないのも勿体ないじゃん、と澪が言う。
まあそれはそうだ。
ニト「…おい小僧、降ろせ」
大崎「へいへい」
ニトさんは、地面に降り立った瞬間バサッという衣擦れのような音とともに、人間の姿になった。服装は以前と変わらない、黒と赤の水干だ。
初めて見た時ほどボロボロではないが、背中の翼の片方が折れている。
伊川「クソ…イケメン…!」
大崎「イケメンになんの恨みがあんだよ…w」
ニト「無駄口をたたくな。この三ノ鳥居をくぐってからが本番だぞ」
十朱「そういや、"祟"ってどうやって祓うの?」
ニト「それを今から説明する」
まず、祟を祓うには霊力が必要だという話をしたな?
ああ、あったね。
私達も霊力ってもってんの?
祟に比べれば、すずめの涙ほどの量だがな。
ニトさんは?
…それなりに多くの霊力を持っている。神々の中では、2、3番手といったところだ。
それって凄いの?
全部の神ン中で2、3番手なんだからスゲェんじゃねえの?
まあ、俺の話はどうでもいい。
すずめの涙って…俺たちじゃ祓えないっつーこと?
え、どーすんの。
"道具"を使うんだ。お前たちの霊力を補うためのな。
道具?
ニト「これだ」
ニトさんは、どこから取りだしたのやら、風呂敷のようなものに包まれた大量の刀を地面に広げてみせた。
慌ててスマホのライトの光量を上げる。
伊川「刀…!?」
十朱「初めて見たわ…」
大崎「すっげえな、しかもめっちゃある」
ニト「おい、感心してないでさっさと選べ」
十朱「選んで良いのか」
パッと全ての刀を見る。とその時、ある刀に目を吸い寄せられた。
十朱「(なんだ、コレ)」
真っ黒な刀だ。他の刀の鞘や柄には模様が施されているが、この刀だけはそれが無い。ただ、全て黒い。
唯一の装飾は、柄の先端に金色の金具が付いているということだ。
スマホを傍に置き、刀を手に取る。
十朱「…抜いてみていい?」
ニト「構わん」
はやる気持ちを抑え、スっと刀を抜く。
十朱「うわぁ…」
思わず感嘆の溜息が漏れた。
鞘と同じく漆黒の刀身。しかし鞘とは違い、持つ角度を変えれば、ちらちらとスマホの光が反射して、眩しい。
決めた。
十朱「…俺、これにするわ」
ニト「ハッ、お目が高い。それを扱い切れるかはお前次第だぞ」
十朱「え?」
どういう事だろうか。
…まあ、今聞いても教えてくれなさそうだし、また今度でいいか。
大崎「ニトさん!俺こいつに決めた!!」
伊川「私これ〜!」
奏真が選んだのは、柄が狐色、刀の角度を変えると、光がピカピカと閃光のように黄色く反射する刀だった。鞘には雷のようなギザギザした模様が描かれている。
澪が選んだ刀は、俺と同じように柄の先端に金色の金具がついていて、柄が萌葱色。これも、刀の角度を変えると、きらきらと光が緑色に反射する。鞘には、葉や草を連想させる模様が描かれていた。
ニト「全員、それでいいか?」
3人が頷く。
ニトさんが風呂敷を畳むと、それがふっと消えた。
大崎「神様スゲェ…」
十朱「つか、ニトさんも刀持ってんだ?」
伊川「え?あ、ホントだ」
暗くて気づかなかったが、よく見るとニトさんの腰には刀が差さっていた。
ニト「見る分には構わんが、くれぐれも触るなよ」
神様の刀だ。触るなんてハイリスクなことできねーよ、と3人で目線を合わせる。
ニト「…行くぞ。お前らにとっては、初陣だな」
と、ニトさんが少し笑った。
3人「「「笑ったあぁぁぁぁあああ!!!!!!」」」
ニト「黙れ((」