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【参加〆】彼らの冬休み最終日より

#13

布陣

一ノ鳥居、二ノ鳥居をくぐり、ようやく三ノ鳥居の前まで来た。
のはいいものの、


十朱「なーーーーんも感じねーけど??」
なんというか、拍子抜けした。
もっとこうなんか……
オーラ的なものをビンビン感じるかと思ってたのに。
大崎「"タタリ"なんてホントにいんのか?」
伊川「胡散臭いとは思ってたけどさー…」
ここまで来て行かないのも勿体ないじゃん、と澪が言う。
まあそれはそうだ。
ニト「…おい小僧、降ろせ」
大崎「へいへい」
ニトさんは、地面に降り立った瞬間バサッという衣擦れのような音とともに、人間の姿になった。服装は以前と変わらない、黒と赤の水干だ。
初めて見た時ほどボロボロではないが、背中の翼の片方が折れている。

伊川「クソ…イケメン…!」
大崎「イケメンになんの恨みがあんだよ…w」
ニト「無駄口をたたくな。この三ノ鳥居をくぐってからが本番だぞ」
十朱「そういや、"祟"ってどうやって祓うの?」
ニト「それを今から説明する」



まず、祟を祓うには霊力が必要だという話をしたな?
ああ、あったね。
私達も霊力ってもってんの?
祟に比べれば、すずめの涙ほどの量だがな。
ニトさんは?
…それなりに多くの霊力を持っている。神々の中では、2、3番手といったところだ。
それって凄いの?
全部の神ン中で2、3番手なんだからスゲェんじゃねえの?
まあ、俺の話はどうでもいい。
すずめの涙って…俺たちじゃ祓えないっつーこと?
え、どーすんの。
"道具"を使うんだ。お前たちの霊力を補うためのな。
道具?



ニト「これだ」
ニトさんは、どこから取りだしたのやら、風呂敷のようなものに包まれた大量の刀を地面に広げてみせた。
慌ててスマホのライトの光量を上げる。
伊川「刀…!?」
十朱「初めて見たわ…」
大崎「すっげえな、しかもめっちゃある」
ニト「おい、感心してないでさっさと選べ」
十朱「選んで良いのか」
パッと全ての刀を見る。とその時、ある刀に目を吸い寄せられた。

十朱「(なんだ、コレ)」
真っ黒な刀だ。他の刀の鞘や柄には模様が施されているが、この刀だけはそれが無い。ただ、全て黒い。
唯一の装飾は、柄の先端に金色の金具が付いているということだ。
スマホを傍に置き、刀を手に取る。
十朱「…抜いてみていい?」
ニト「構わん」
はやる気持ちを抑え、スっと刀を抜く。
十朱「うわぁ…」

思わず感嘆の溜息が漏れた。
鞘と同じく漆黒の刀身。しかし鞘とは違い、持つ角度を変えれば、ちらちらとスマホの光が反射して、眩しい。
決めた。
十朱「…俺、これにするわ」
ニト「ハッ、お目が高い。それを扱い切れるかはお前次第だぞ」
十朱「え?」
どういう事だろうか。
…まあ、今聞いても教えてくれなさそうだし、また今度でいいか。
大崎「ニトさん!俺こいつに決めた!!」
伊川「私これ〜!」

奏真が選んだのは、柄が狐色、刀の角度を変えると、光がピカピカと閃光のように黄色く反射する刀だった。鞘には雷のようなギザギザした模様が描かれている。

澪が選んだ刀は、俺と同じように柄の先端に金色の金具がついていて、柄が萌葱色。これも、刀の角度を変えると、きらきらと光が緑色に反射する。鞘には、葉や草を連想させる模様が描かれていた。

ニト「全員、それでいいか?」
3人が頷く。
ニトさんが風呂敷を畳むと、それがふっと消えた。
大崎「神様スゲェ…」
十朱「つか、ニトさんも刀持ってんだ?」
伊川「え?あ、ホントだ」
暗くて気づかなかったが、よく見るとニトさんの腰には刀が差さっていた。
ニト「見る分には構わんが、くれぐれも触るなよ」
神様の刀だ。触るなんてハイリスクなことできねーよ、と3人で目線を合わせる。


ニト「…行くぞ。お前らにとっては、初陣だな」
と、ニトさんが少し笑った。








3人「「「笑ったあぁぁぁぁあああ!!!!!!」」」

ニト「黙れ((」

作者メッセージ

祟の祓い方とか見た目とか決めてたらこんな遅くなっちゃいました…。
めっちゃ反省してます。
あと新しい小説投稿したので、よかったら見てください👍

2025/05/17 00:01

Ariadne ID:≫ 21wZBxLeuknvc
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