菊と薔薇の悪結び。
時間がないからそのままでいいと言われた僕は、いつものように学ラン、黒手袋、銀のピアスを付けて居間へ向かった。
そして明らか用意されている机の前へ正座する。
左隣に目をやると、黒い着物に扇子、銀のピアスを付けた父の姿。
右に目をやると、障子の前に立つ一楓。黒く二つに分けられた前髪に左目下にある黒子。黒いシャツにカーディガンを着ている一楓はいつ見ても大人だ。
どうしても落ち着かない僕は左に目を向ける。
父を通り越したその先にある庭を。
庭へ続く廊下への障子は開いていて、ここからでも庭を見ることができる。
丁度今の季節は桜が満開だ。
どんな人が来るのか、なんで僕が、、。
不安や疑問は沢山あるが、父の言うことだ。
何かしら意味があるのだろう。
「失礼します。お相手様がお見えです。」
そんな声がしたと思えば、障子が開き、正座をした黒髪ボブの女性が現れた。
インナーカラーは青色で、少しつり目の瞳は赤色。
そんなかっこいい女性は僕の補佐の[漢字]九重 和心[/漢字][ふりがな]ここのえ わこ[/ふりがな]だ。
「ここへ通してくれ。」
父がそう和心へ伝えると、和心は「承知しました」と一言。
そして障子を閉めて玄関へ行った。
緊張する。
どんな人かも何もかも言われていないのだ。
写真ぐらい見せて貰えばよかった。今なら間に合うか?
なんて色々考え、父に話しかけようとしたとき。
またもや障子が開いた。開けたのは一楓。
お相手様がいらしたのだ。
「[漢字]Schéin dech ze treffen[/漢字][ふりがな]はじめまして[/ふりがな]。答えてくれ、感謝するよ。[漢字]Här Kuga[/漢字][ふりがな]久我さん[/ふりがな]。」
そう声がする方向、障子を見る。
そこには2名の男性の姿。
金色の少し長い髪、青い瞳を持ち、耳にはサファイアのような宝石のピアス。白い手袋をつける大人びた人。
そして、金色のウルフ髪に赤い瞳を持ち、サファイアの宝石のピアス、白手袋をつける青年の2名だ。
「ようこそ。こちらこそ感謝する。」
父がそう述べ、座布団の方へ座ってほしいと指示する。
その指示に従う2名は見た目から西洋が漂ってきた。
って、、え?僕の相手様って、男性、、、?
_________________________
、、、そして今に至る。
まだ混乱するし、なんなら今の方が混乱している。
が、しかし。時はすぎるものであり、緊張を知らぬ父達は平然と話を進めようとしている。
「遠いところよう来てくれたな。改めて、久我組、組長の久我史輝や。」
「こちらこそ、[漢字]gutt Geschicht[/漢字][ふりがな]いい話[/ふりがな]をありがとう。[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家のBOSS、[漢字]Carlo Schmit[/漢字][ふりがな]カルロ シュミート[/ふりがな]だ。」
[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家。聞いたことがある。
西洋の中でもトップクラスの、ルクセンブルク公認マフィア。
確か、喧嘩の売り方はこちらと同じで、国を守る為に動くマフィアだとか。
とても強くて、西洋では誰も逆らえない。
そんな風ないろいろ噂を聞いている。
そして、僕の目の前にいる人はそんな[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家の一人。
この人が僕の相手様、?
彼を見つめると僕たちは、ぱちっと目が合った。
僕を見つめる彼はにこ、と笑うと僕に向かってこう言う。
「初めまして。[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家、副BOSSの[漢字]Léon Schmit[/漢字][ふりがな]レオン シュミート[/ふりがな]だよ。」
目を瞑って笑って見せる彼が少し動くと、金の髪とサファイアの宝石はキラリと光り揺れる。
「は、初めまして。久我組、若頭の久我士恩、。」
緊張と外国人に日本語が通じるかの不安を抱きながらもそう述べると、彼は彼等について色々話をしてくれた。
彼等の母国、ルクセンブルクの話や日本の話。
彼等の構成までも教えてくれた。
彼等の他に日本へ着いてきた者は後7人はいるらしく、7人もまたいずれ紹介すると伝えられた。
いまだに理解が追いつかない僕を置いて、父は何やらカルロと話をしていた。
「その7名が日本へ来たんなら、この家の空き部屋を貸すことはできるで。ただ、空き部屋は4つしかないわ。どうわける?」
「7 [漢字]leit[/漢字][ふりがな]人[/ふりがな]を呼び決めたい。だけれど、そうすれば[漢字]Diskussioun[/漢字][ふりがな]議論[/ふりがな]で1[漢字]Dag[/漢字][ふりがな]日[/ふりがな]は過ぎそうだ。」
少しカタコトながらも日本語で話してくれるカルロの話は僕も理解ができる。
「じゃあ。[漢字]Papp[/漢字][ふりがな]パパ[/ふりがな]は[漢字]Mamm[/漢字][ふりがな]ママ[/ふりがな]と、[漢字]Martial[/漢字][ふりがな]マーシャル[/ふりがな]は[漢字]Clarisse[/漢字][ふりがな]クラリス[/ふりがな]と、[漢字]Yvan[/漢字][ふりがな]イヴァン[/ふりがな]は[漢字]Micheline[/漢字][ふりがな]ミシェル[/ふりがな]、[漢字]Arthur[/漢字][ふりがな]アーサー[/ふりがな]は[漢字]Ange[/漢字][ふりがな]アンジュ[/ふりがな]と一緒でいいんじゃない?[漢字]Léon[/漢字][ふりがな]レオン[/ふりがな]は、、」
そこまで述べると、レオンは僕の腕を掴みに来た。
そしてこう続ける。
[太字]「士恩と一緒の部屋に行くよ!」[/太字]
「、、、、へ?!」
そして明らか用意されている机の前へ正座する。
左隣に目をやると、黒い着物に扇子、銀のピアスを付けた父の姿。
右に目をやると、障子の前に立つ一楓。黒く二つに分けられた前髪に左目下にある黒子。黒いシャツにカーディガンを着ている一楓はいつ見ても大人だ。
どうしても落ち着かない僕は左に目を向ける。
父を通り越したその先にある庭を。
庭へ続く廊下への障子は開いていて、ここからでも庭を見ることができる。
丁度今の季節は桜が満開だ。
どんな人が来るのか、なんで僕が、、。
不安や疑問は沢山あるが、父の言うことだ。
何かしら意味があるのだろう。
「失礼します。お相手様がお見えです。」
そんな声がしたと思えば、障子が開き、正座をした黒髪ボブの女性が現れた。
インナーカラーは青色で、少しつり目の瞳は赤色。
そんなかっこいい女性は僕の補佐の[漢字]九重 和心[/漢字][ふりがな]ここのえ わこ[/ふりがな]だ。
「ここへ通してくれ。」
父がそう和心へ伝えると、和心は「承知しました」と一言。
そして障子を閉めて玄関へ行った。
緊張する。
どんな人かも何もかも言われていないのだ。
写真ぐらい見せて貰えばよかった。今なら間に合うか?
なんて色々考え、父に話しかけようとしたとき。
またもや障子が開いた。開けたのは一楓。
お相手様がいらしたのだ。
「[漢字]Schéin dech ze treffen[/漢字][ふりがな]はじめまして[/ふりがな]。答えてくれ、感謝するよ。[漢字]Här Kuga[/漢字][ふりがな]久我さん[/ふりがな]。」
そう声がする方向、障子を見る。
そこには2名の男性の姿。
金色の少し長い髪、青い瞳を持ち、耳にはサファイアのような宝石のピアス。白い手袋をつける大人びた人。
そして、金色のウルフ髪に赤い瞳を持ち、サファイアの宝石のピアス、白手袋をつける青年の2名だ。
「ようこそ。こちらこそ感謝する。」
父がそう述べ、座布団の方へ座ってほしいと指示する。
その指示に従う2名は見た目から西洋が漂ってきた。
って、、え?僕の相手様って、男性、、、?
_________________________
、、、そして今に至る。
まだ混乱するし、なんなら今の方が混乱している。
が、しかし。時はすぎるものであり、緊張を知らぬ父達は平然と話を進めようとしている。
「遠いところよう来てくれたな。改めて、久我組、組長の久我史輝や。」
「こちらこそ、[漢字]gutt Geschicht[/漢字][ふりがな]いい話[/ふりがな]をありがとう。[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家のBOSS、[漢字]Carlo Schmit[/漢字][ふりがな]カルロ シュミート[/ふりがな]だ。」
[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家。聞いたことがある。
西洋の中でもトップクラスの、ルクセンブルク公認マフィア。
確か、喧嘩の売り方はこちらと同じで、国を守る為に動くマフィアだとか。
とても強くて、西洋では誰も逆らえない。
そんな風ないろいろ噂を聞いている。
そして、僕の目の前にいる人はそんな[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家の一人。
この人が僕の相手様、?
彼を見つめると僕たちは、ぱちっと目が合った。
僕を見つめる彼はにこ、と笑うと僕に向かってこう言う。
「初めまして。[漢字]Schmit[/漢字][ふりがな]シュミート[/ふりがな]家、副BOSSの[漢字]Léon Schmit[/漢字][ふりがな]レオン シュミート[/ふりがな]だよ。」
目を瞑って笑って見せる彼が少し動くと、金の髪とサファイアの宝石はキラリと光り揺れる。
「は、初めまして。久我組、若頭の久我士恩、。」
緊張と外国人に日本語が通じるかの不安を抱きながらもそう述べると、彼は彼等について色々話をしてくれた。
彼等の母国、ルクセンブルクの話や日本の話。
彼等の構成までも教えてくれた。
彼等の他に日本へ着いてきた者は後7人はいるらしく、7人もまたいずれ紹介すると伝えられた。
いまだに理解が追いつかない僕を置いて、父は何やらカルロと話をしていた。
「その7名が日本へ来たんなら、この家の空き部屋を貸すことはできるで。ただ、空き部屋は4つしかないわ。どうわける?」
「7 [漢字]leit[/漢字][ふりがな]人[/ふりがな]を呼び決めたい。だけれど、そうすれば[漢字]Diskussioun[/漢字][ふりがな]議論[/ふりがな]で1[漢字]Dag[/漢字][ふりがな]日[/ふりがな]は過ぎそうだ。」
少しカタコトながらも日本語で話してくれるカルロの話は僕も理解ができる。
「じゃあ。[漢字]Papp[/漢字][ふりがな]パパ[/ふりがな]は[漢字]Mamm[/漢字][ふりがな]ママ[/ふりがな]と、[漢字]Martial[/漢字][ふりがな]マーシャル[/ふりがな]は[漢字]Clarisse[/漢字][ふりがな]クラリス[/ふりがな]と、[漢字]Yvan[/漢字][ふりがな]イヴァン[/ふりがな]は[漢字]Micheline[/漢字][ふりがな]ミシェル[/ふりがな]、[漢字]Arthur[/漢字][ふりがな]アーサー[/ふりがな]は[漢字]Ange[/漢字][ふりがな]アンジュ[/ふりがな]と一緒でいいんじゃない?[漢字]Léon[/漢字][ふりがな]レオン[/ふりがな]は、、」
そこまで述べると、レオンは僕の腕を掴みに来た。
そしてこう続ける。
[太字]「士恩と一緒の部屋に行くよ!」[/太字]
「、、、、へ?!」