菊と薔薇の悪結び。
僕の隣には僕と同じく白い髪、大きな傷跡を持つ父の姿。
そして目の前には金のウルフ髪に、によによとした表情をする青年。
の、隣には金のショートボブヘアの男性。
[漢字]久我 士恩[/漢字][ふりがな]くが しおん[/ふりがな]、日本男児21歳。お見合いです。
[太字]ってなるかい!!!!![/太字]
いけない。
いつもの冷静さを忘れるほど驚いてしまった。
まああんたの方が混乱しているだろう。
いいよ。教えてあげる。あれはそうだね。
1時間前のことだ。
_________________________
「士恩〜。史輝がお呼びやでぇ〜。」
僕が自室で太刀についた赤いものを拭いていたとき、障子越しの廊下側から声がした。
関西弁で伸ばした大人っぽい声。
僕はそんな[漢字]泉 一楓[/漢字][ふりがな]いずみ いふう[/ふりがな]に返事をした。
「あぁ。一楓、わかった。」
「、、こりゃまたえらい派手にやったなぁ〜。」
いつの間にか開いていた障子に少し背を預ける一楓。そんな一楓に僕はツッコむ。
「なに勝手に入ってるのさ…太刀拭いてくれるの?」
「うわぁ〜。そんなつもりはなかったんやけど〜?まあええわ。やったるよ〜。」
嫌そうな顔をしながら渋々と了承する一楓に僕は太刀を預ける。
「お願いするよ。」
そう伝えると僕は[漢字]久我 史輝[/漢字][ふりがな]くが しき[/ふりがな]、父の元へと向かった。
「父さん。入るよ。」
とある部屋の障子の前。僕は向こう側へとそう伝えた。
「ん。入り。」
その二言の返事を確認した僕は障子を優しく開け、あぐらをかいて座る父の前へと歩み寄り、正座をした。
「何の用でしょうか。また喧嘩ですか?」
僕がそう尋ねると父は首を横に振った。
喧嘩じゃないなら何か、、、僕には見当もつかなかった。
僕の家は大人数。
それはここが久我組という組織だからだ。
所謂、ヤグザというものだろう。
改めて説明しようか。
この組の組長は久我史輝。
そして泉一楓は指揮官。
僕、久我士恩は若頭だ。
まだまだいるのだが、それはまた順次に説明しよう。
久我組は「最強で最狂」という言葉が似合う組だ。
そのままではあるが、本当に最強で最狂なのだ。
組長、指揮官、若頭、若頭補佐、5名の若頭助勤、2名の諸士調役兼観察。
全て強い。そして、隠すのが上手い。
誰一人として警察にバレていないのだ。
まあ、バレたとしてもあまり痛くはないのだがね。
久我組はヤグザでありながら国の味方だ。
依頼を引き受けるのは何か犯罪を犯した犯人や、僕らが判断した悪い奴らのみ。
ならば政府に公認された方が楽なのだが、簡単には
いかずこうやって身を潜めているのだ。
そんな久我組の僕が喧嘩、所謂依頼以外に呼び出されることなんてない。
だから見当もつかないのだ。
「違う、ならば、、なんでしょうか、?」
僕が不思議そうに尋ねると、父は少し口角を上げてこう言った。
[太字]「お前に結婚相手が来る。いわゆる、お見合いだな。」[/太字]
「、、、、え?」
焦りと不安、そして驚きが入り混じる。
「えっ、ちょ、父さん?!どういうこと?!僕何も聞いてないけど、、」
冷静になることもできぬ僕は、慌てて父に尋ねた。父はまっすぐな赤い瞳でこちらを見つめると、
「言ってへんからな。」
と当たり前のことをさらっと答えた。
「いや、そうじゃなくてさ、」とまたもやツッコミたかったが、キリがない。
僕はこれも命令であり、父からのお願いなのだから、断れないだろ。
と自分に言い聞かせ、僕はこの話を受け入れた。
あぁ、不安だ、、、、、。
そして目の前には金のウルフ髪に、によによとした表情をする青年。
の、隣には金のショートボブヘアの男性。
[漢字]久我 士恩[/漢字][ふりがな]くが しおん[/ふりがな]、日本男児21歳。お見合いです。
[太字]ってなるかい!!!!![/太字]
いけない。
いつもの冷静さを忘れるほど驚いてしまった。
まああんたの方が混乱しているだろう。
いいよ。教えてあげる。あれはそうだね。
1時間前のことだ。
_________________________
「士恩〜。史輝がお呼びやでぇ〜。」
僕が自室で太刀についた赤いものを拭いていたとき、障子越しの廊下側から声がした。
関西弁で伸ばした大人っぽい声。
僕はそんな[漢字]泉 一楓[/漢字][ふりがな]いずみ いふう[/ふりがな]に返事をした。
「あぁ。一楓、わかった。」
「、、こりゃまたえらい派手にやったなぁ〜。」
いつの間にか開いていた障子に少し背を預ける一楓。そんな一楓に僕はツッコむ。
「なに勝手に入ってるのさ…太刀拭いてくれるの?」
「うわぁ〜。そんなつもりはなかったんやけど〜?まあええわ。やったるよ〜。」
嫌そうな顔をしながら渋々と了承する一楓に僕は太刀を預ける。
「お願いするよ。」
そう伝えると僕は[漢字]久我 史輝[/漢字][ふりがな]くが しき[/ふりがな]、父の元へと向かった。
「父さん。入るよ。」
とある部屋の障子の前。僕は向こう側へとそう伝えた。
「ん。入り。」
その二言の返事を確認した僕は障子を優しく開け、あぐらをかいて座る父の前へと歩み寄り、正座をした。
「何の用でしょうか。また喧嘩ですか?」
僕がそう尋ねると父は首を横に振った。
喧嘩じゃないなら何か、、、僕には見当もつかなかった。
僕の家は大人数。
それはここが久我組という組織だからだ。
所謂、ヤグザというものだろう。
改めて説明しようか。
この組の組長は久我史輝。
そして泉一楓は指揮官。
僕、久我士恩は若頭だ。
まだまだいるのだが、それはまた順次に説明しよう。
久我組は「最強で最狂」という言葉が似合う組だ。
そのままではあるが、本当に最強で最狂なのだ。
組長、指揮官、若頭、若頭補佐、5名の若頭助勤、2名の諸士調役兼観察。
全て強い。そして、隠すのが上手い。
誰一人として警察にバレていないのだ。
まあ、バレたとしてもあまり痛くはないのだがね。
久我組はヤグザでありながら国の味方だ。
依頼を引き受けるのは何か犯罪を犯した犯人や、僕らが判断した悪い奴らのみ。
ならば政府に公認された方が楽なのだが、簡単には
いかずこうやって身を潜めているのだ。
そんな久我組の僕が喧嘩、所謂依頼以外に呼び出されることなんてない。
だから見当もつかないのだ。
「違う、ならば、、なんでしょうか、?」
僕が不思議そうに尋ねると、父は少し口角を上げてこう言った。
[太字]「お前に結婚相手が来る。いわゆる、お見合いだな。」[/太字]
「、、、、え?」
焦りと不安、そして驚きが入り混じる。
「えっ、ちょ、父さん?!どういうこと?!僕何も聞いてないけど、、」
冷静になることもできぬ僕は、慌てて父に尋ねた。父はまっすぐな赤い瞳でこちらを見つめると、
「言ってへんからな。」
と当たり前のことをさらっと答えた。
「いや、そうじゃなくてさ、」とまたもやツッコミたかったが、キリがない。
僕はこれも命令であり、父からのお願いなのだから、断れないだろ。
と自分に言い聞かせ、僕はこの話を受け入れた。
あぁ、不安だ、、、、、。