カリモトリブレは理解する
やあやあ、カリモトリブレだ。
今日は、アメリカで警備員になった話をしよう。
アルバイトということではなく、依頼という意味でね。
こんなに落ち着いてるけど、実際死にそうになった…
二度とアメリカに行くもんか、と思ったお話だ。
[水平線]
「ホント…アメリカから?」
現在、困惑している。
アメリカから依頼のメールが来ているからだ。
アメリカの人が、わざわざ僕を見つけてくれたなんて嬉しい。
依頼の内容は、『[太字]ピザ屋のマスコットたちが動かないか見張ってほしい[/太字]』そうだ。
そんなの現地の警備員に任せとけばいいと思うのだが、僕に頼むということはそれだけヤバい状況なんだろう。
マスコットが動く…どういう原理かは分からないが、絶対理屈では証明できないと思っている。
そろそろアメリカに行こうか…
---
[中央寄せ]アメリカ到着[/中央寄せ]
飛行機の席が窓際じゃなくて最悪だったが、そんなことはもう忘れてしまうほどにスゴい世界だ。
だが、景色を楽しんでいる暇はない。
僕は例のピザ屋へ向かった。
森の入り口付近にピザ屋があったのだが、そこは電気が消されているし、人もいないみたいだ。
やけに広い駐車場があるのだが、誰も居ない。
中に入ってみると、一枚の手紙が置いてあった。
「オイ…嘘だろ? 置き手紙?」
内容は「わざわざ来てくれてありがとう! 6時まで頑張れ!」
どういうことだ……?
もう嫌な予感しかしなかったので、帰ろうと思ったのだが…
「…開かない…」
非情にもドアは開かない……
僕は外に出れる場所を探す。
壁には子供が描いたような絵が貼ってあった。
絵の中には何か動物みたいなのが描かれている。
「もしかして…これが…マスコット?」
これが動く…
僕が次に行ったところは、ダイニングエリア。
テーブルと椅子が沢山並んでいるので、ここでピザを食べるのだろう。
そこで一番目を引いたのは、3体のマスコット。
僕の身長よりも大きい…
それぞれ動物を模している、それぞれクマ、ウサギ、ヒヨコだろう。
誰も居ないのに、誰か居るように感じる。
そろそろ日が暮れる……
さっきまでは明るかったのだが、いつの間にか暗くなってしまった。
そもそもなんのためにここに来たんだろう?
……警備だ……もうすっかり忘れていた。
そうして歩き回ってる最中…
『[太字]ガシャン[/太字]』
という音がしたが、何の音かは分からない…いや分かりたくなかった。
今の時刻は午前3時…もうそれだけ時間が経っていたのか…
あと、3時間。
持ってきた懐中電灯を照らす。
前しか見れない…
最初はダイニングエリアに向かった。
さっきまで、3体のマスコットが居たはずなんだが…
「マジか……」
[下線]2体[/下線]になっているじゃないか……[下線]ウサギのマスコットが居ない。
[/下線]
精神をすり減らすような緊張感が僕を襲う。
「どこだ……? どこに行ったんだ……?」
懐中電灯で周りを照らす。
その時…
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
さっき聞こえた音だ…
この規則的なリズム、歩いている…
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
このピザ屋の店内を歩き回っているはず…
どうやらマスコットが動いてるというのは本当みたいだ。
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
この音は…
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
近づいてきている!!
後ろだ!!
懐中電灯で後ろを照らした。
ウサギのマスコットが僕の方へ近づいてくる。
日本人が……アメリカで死ぬ訳にはいかない。
後ろを向いて走りながら虫眼鏡でマスコットを覗く。
見えた…感情が……
『[太字]着ぐるみを着せよう![/太字]』
着ぐるみ…何かの隠語か?
とりあえず、僕はその感情を手で弾き飛ばした。
そうしたことによって、マスコットの動きが止まる。
「ふう……良かった…」
現在時刻、午前5時…あと少しだ…
『[太字]ガシャ[/太字]……』
……また動き始めた…さっきのウサギが!
感情を消したはず…それなのにまさか感情を復活させたのか…?
こっちに…こっちに向かって来る!!
絶体絶命の時…
『[太字]キーン♪……コーン♪[/太字]』
6時のチャイムが鳴った…
マスコットは元の居場所へと戻っていく。
「助かった……」
僕は安心して胸をなで下ろす。
どうにかドアも開いたみたい…
僕は暗いピザ屋を背に歩き始めた。
[水平線]
マスコット…何故、動いていたのだろうか?
考えていてもしょうがない。
とにかく……もう二度と思い出したくない…
飛行機の席が窓際じゃなかったことよりも最悪な出来事だったことは確かだ。
今日は、アメリカで警備員になった話をしよう。
アルバイトということではなく、依頼という意味でね。
こんなに落ち着いてるけど、実際死にそうになった…
二度とアメリカに行くもんか、と思ったお話だ。
[水平線]
「ホント…アメリカから?」
現在、困惑している。
アメリカから依頼のメールが来ているからだ。
アメリカの人が、わざわざ僕を見つけてくれたなんて嬉しい。
依頼の内容は、『[太字]ピザ屋のマスコットたちが動かないか見張ってほしい[/太字]』そうだ。
そんなの現地の警備員に任せとけばいいと思うのだが、僕に頼むということはそれだけヤバい状況なんだろう。
マスコットが動く…どういう原理かは分からないが、絶対理屈では証明できないと思っている。
そろそろアメリカに行こうか…
---
[中央寄せ]アメリカ到着[/中央寄せ]
飛行機の席が窓際じゃなくて最悪だったが、そんなことはもう忘れてしまうほどにスゴい世界だ。
だが、景色を楽しんでいる暇はない。
僕は例のピザ屋へ向かった。
森の入り口付近にピザ屋があったのだが、そこは電気が消されているし、人もいないみたいだ。
やけに広い駐車場があるのだが、誰も居ない。
中に入ってみると、一枚の手紙が置いてあった。
「オイ…嘘だろ? 置き手紙?」
内容は「わざわざ来てくれてありがとう! 6時まで頑張れ!」
どういうことだ……?
もう嫌な予感しかしなかったので、帰ろうと思ったのだが…
「…開かない…」
非情にもドアは開かない……
僕は外に出れる場所を探す。
壁には子供が描いたような絵が貼ってあった。
絵の中には何か動物みたいなのが描かれている。
「もしかして…これが…マスコット?」
これが動く…
僕が次に行ったところは、ダイニングエリア。
テーブルと椅子が沢山並んでいるので、ここでピザを食べるのだろう。
そこで一番目を引いたのは、3体のマスコット。
僕の身長よりも大きい…
それぞれ動物を模している、それぞれクマ、ウサギ、ヒヨコだろう。
誰も居ないのに、誰か居るように感じる。
そろそろ日が暮れる……
さっきまでは明るかったのだが、いつの間にか暗くなってしまった。
そもそもなんのためにここに来たんだろう?
……警備だ……もうすっかり忘れていた。
そうして歩き回ってる最中…
『[太字]ガシャン[/太字]』
という音がしたが、何の音かは分からない…いや分かりたくなかった。
今の時刻は午前3時…もうそれだけ時間が経っていたのか…
あと、3時間。
持ってきた懐中電灯を照らす。
前しか見れない…
最初はダイニングエリアに向かった。
さっきまで、3体のマスコットが居たはずなんだが…
「マジか……」
[下線]2体[/下線]になっているじゃないか……[下線]ウサギのマスコットが居ない。
[/下線]
精神をすり減らすような緊張感が僕を襲う。
「どこだ……? どこに行ったんだ……?」
懐中電灯で周りを照らす。
その時…
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
さっき聞こえた音だ…
この規則的なリズム、歩いている…
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
このピザ屋の店内を歩き回っているはず…
どうやらマスコットが動いてるというのは本当みたいだ。
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
この音は…
『[太字]ガシャン…ガシャン[/太字]』
近づいてきている!!
後ろだ!!
懐中電灯で後ろを照らした。
ウサギのマスコットが僕の方へ近づいてくる。
日本人が……アメリカで死ぬ訳にはいかない。
後ろを向いて走りながら虫眼鏡でマスコットを覗く。
見えた…感情が……
『[太字]着ぐるみを着せよう![/太字]』
着ぐるみ…何かの隠語か?
とりあえず、僕はその感情を手で弾き飛ばした。
そうしたことによって、マスコットの動きが止まる。
「ふう……良かった…」
現在時刻、午前5時…あと少しだ…
『[太字]ガシャ[/太字]……』
……また動き始めた…さっきのウサギが!
感情を消したはず…それなのにまさか感情を復活させたのか…?
こっちに…こっちに向かって来る!!
絶体絶命の時…
『[太字]キーン♪……コーン♪[/太字]』
6時のチャイムが鳴った…
マスコットは元の居場所へと戻っていく。
「助かった……」
僕は安心して胸をなで下ろす。
どうにかドアも開いたみたい…
僕は暗いピザ屋を背に歩き始めた。
[水平線]
マスコット…何故、動いていたのだろうか?
考えていてもしょうがない。
とにかく……もう二度と思い出したくない…
飛行機の席が窓際じゃなかったことよりも最悪な出来事だったことは確かだ。
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