二次創作
現代最強の娘に転生したけど、それが何だっていうの?
呪い、呪霊、呪術師、呪詛師、生得術式、縛り、御三家………。
「なるほどね……つまり呪術界はクソってことだ」
「初めてでそれ理解出来とるんやったら上出来やな」
男の身の上話を交えつつ呪術について色々説明してもらった。
呪いという概念についてはまだふんわりとしか理解出来なかったけど、呪術界はクソということが分かった。
正直あまり関わりたくないけど、この男曰く私の呪力量は多い方でお化けちゃんを操る力……術式を持っている。
そして性別は女。
使いようは幾らでもあるし、パトロンは居て親や親族などの血の繋がりのある人間は居ない私が、呪術界に関わらないようにするのはほぼ無理だろう。
聞くところによると総監部はかなり保守的で強欲らしいじゃないか。
狙われるか理由はいっぱいってことだ。
こりゃあ早々に力のある呪術師の後ろ盾が必要だな……。
「それはそうとパトロンに戸籍を作ってもらうって、お前なぁ…」
「ああ、パトロンって言っても性的関係にはないわよ。ただちょっとロリコンの木がある人を誘惑して後援者にさせてるだけ。
あなたの戸籍作ってくれる人も、それについて理解してる。相手は雪の精霊にごとき美幼女によしよしされて、私は美味しいご飯と寝床を確保出来る……Win-Winでしょ?」
「全部自分で言うんかいな!!」
にっこり笑ってやれば、男は引き攣った歪な笑みを浮かべた。
まぁ、糸目だからいつも笑ってるように見えるけどね。
「戸籍のついでにいい医者も紹介してあげる」
「別に昔の傷やし、もう治ってるからええねんけど、」
「そっちじゃないわよ。私が言いたいのは突然の胸の痛みや息切れ、咳などに心当たりがあるんじゃないのってこと」
「えぇ、何でそんなん知ってんの…………」
「[漢字]見たら[/漢字][ふりがな]・・・[/ふりがな]分かるでしょ。素人判断だけど多分それ気胸っていう肺の病気だから放置せずにちゃん処置もしてもらった方がいいわよ。戸籍もないから治療が受けられないってのもあるだろうけど、そのまま放置するのはやめときなさい。破裂するわよ、肺が」
「肺が……破裂……」
「そう破裂するの、肺が」
倒置法で言えば、男はわかりやすく顔を青くした。
継承の場合は自然気胸は安静のみで改善することも可能だけど、恩は売っといて損はないので医者を紹介してやろう。
それに、もしものことがあってこの人に死なれたら私困っちゃうしね。
「そうだ。申し訳ないんだけど今夜だけ家に止めさせてくれない?」
「全然申し訳なさそうな顔しとらんがな…………まぁええわ。ほんまに止めさせるだけやかな。服とか物は買わんから」
「ああ、それは大丈夫。ランドセルに全部入ってる」
「準備いいなぁ」
ということでお泊まり決定。
歯磨きセットもあるしパジャマも体操服で代用したらいいだろう。
布団はまだあったかい季節だし、カーディガン羽織ったらいけるでしょ。
「じゃあ今夜はよろしく。もし手を出したり私が寝ている間に手を出そうとしたり、誘拐して他所に売ろうとしてみなさい。次の日には海のお魚さんの餌になるから覚悟しね♡」
「怖……」
一応釘を刺して、焼肉屋を出た。
お会計のときの男の顔と財布の減り具合は中々見ものだった。
久しぶりにお腹いっぱい食べれて幸せな私は上機嫌なまま、男の家に向かった。
パトロンの家に泊まりにいったことは何回かあったけど、年齢差が20未満の男性とのお泊まりはよくよく考えたら初めてだ。
ちょっとワクワクしていたけど、そのワクワクは一瞬で壊された。
築30年ぐらいのアパートの2階。
男が鍵を差し込み、扉をそっと開けて見えて来た中身を見て、私は絶望した。
あまりにも汚い。
床に散乱した服、コップ、段ボール、紙、鋏、ストローが刺さったままのフラッペ、空き缶、ペットボトル。
カーテンもカーテンレールから外れていて哀愁感が漂う。
匂いもえげつないし、耳がいいせいでゴミとゴミの隙間から黒いGが床に這う音も聞こえてしまった。
「ついたぞ。ちょいと散らかっとるけど気にせんといてな」
「………ティラノサウルスにでも荒らされた?」
「失礼なガキやな!!」
「じゃあこれ貴方が自分で散らかしたっていうの?」
「まぁ家に人なんぞ入れんからなぁ。俺が普通に暮らしとったのに間にこうなったねん」
「嘘でしょ………」
人間が家の中で文化的に生活してるっていうのに、どうやったらここまで散らかるの?
いや、この男の家は散らかってるっていう表現も生ぬるいレベルだ。
私は今夜だけとはいえ、こんな部屋に泊まるのだろうか。
今更行く当てもないし繁華街で野宿する勇気もない。
………。
…………やるか。
「今からコンビニに行って150Lのゴミ袋とゴム手袋、不織布マスクも買ってきなさい」
「はぁ?」
「あと、ドラッグストアとホームセンターに行って今から私の言うものを全部買って来なさい」
気持ち程度びしかならないが、ランドセルからマスク袋を取り出して装着した。
「この汚部屋を綺麗にするわよ」
泊まるだけと言ったな?アレは嘘だ。
今日はコイツの部屋を全部綺麗さっぱり清掃してやる。
後に「チキチキ☆綺麗になるまで帰れま10!!〜深夜0時の地獄の大掃除〜」と言われる清掃活動が、今幕を開けた。
「なるほどね……つまり呪術界はクソってことだ」
「初めてでそれ理解出来とるんやったら上出来やな」
男の身の上話を交えつつ呪術について色々説明してもらった。
呪いという概念についてはまだふんわりとしか理解出来なかったけど、呪術界はクソということが分かった。
正直あまり関わりたくないけど、この男曰く私の呪力量は多い方でお化けちゃんを操る力……術式を持っている。
そして性別は女。
使いようは幾らでもあるし、パトロンは居て親や親族などの血の繋がりのある人間は居ない私が、呪術界に関わらないようにするのはほぼ無理だろう。
聞くところによると総監部はかなり保守的で強欲らしいじゃないか。
狙われるか理由はいっぱいってことだ。
こりゃあ早々に力のある呪術師の後ろ盾が必要だな……。
「それはそうとパトロンに戸籍を作ってもらうって、お前なぁ…」
「ああ、パトロンって言っても性的関係にはないわよ。ただちょっとロリコンの木がある人を誘惑して後援者にさせてるだけ。
あなたの戸籍作ってくれる人も、それについて理解してる。相手は雪の精霊にごとき美幼女によしよしされて、私は美味しいご飯と寝床を確保出来る……Win-Winでしょ?」
「全部自分で言うんかいな!!」
にっこり笑ってやれば、男は引き攣った歪な笑みを浮かべた。
まぁ、糸目だからいつも笑ってるように見えるけどね。
「戸籍のついでにいい医者も紹介してあげる」
「別に昔の傷やし、もう治ってるからええねんけど、」
「そっちじゃないわよ。私が言いたいのは突然の胸の痛みや息切れ、咳などに心当たりがあるんじゃないのってこと」
「えぇ、何でそんなん知ってんの…………」
「[漢字]見たら[/漢字][ふりがな]・・・[/ふりがな]分かるでしょ。素人判断だけど多分それ気胸っていう肺の病気だから放置せずにちゃん処置もしてもらった方がいいわよ。戸籍もないから治療が受けられないってのもあるだろうけど、そのまま放置するのはやめときなさい。破裂するわよ、肺が」
「肺が……破裂……」
「そう破裂するの、肺が」
倒置法で言えば、男はわかりやすく顔を青くした。
継承の場合は自然気胸は安静のみで改善することも可能だけど、恩は売っといて損はないので医者を紹介してやろう。
それに、もしものことがあってこの人に死なれたら私困っちゃうしね。
「そうだ。申し訳ないんだけど今夜だけ家に止めさせてくれない?」
「全然申し訳なさそうな顔しとらんがな…………まぁええわ。ほんまに止めさせるだけやかな。服とか物は買わんから」
「ああ、それは大丈夫。ランドセルに全部入ってる」
「準備いいなぁ」
ということでお泊まり決定。
歯磨きセットもあるしパジャマも体操服で代用したらいいだろう。
布団はまだあったかい季節だし、カーディガン羽織ったらいけるでしょ。
「じゃあ今夜はよろしく。もし手を出したり私が寝ている間に手を出そうとしたり、誘拐して他所に売ろうとしてみなさい。次の日には海のお魚さんの餌になるから覚悟しね♡」
「怖……」
一応釘を刺して、焼肉屋を出た。
お会計のときの男の顔と財布の減り具合は中々見ものだった。
久しぶりにお腹いっぱい食べれて幸せな私は上機嫌なまま、男の家に向かった。
パトロンの家に泊まりにいったことは何回かあったけど、年齢差が20未満の男性とのお泊まりはよくよく考えたら初めてだ。
ちょっとワクワクしていたけど、そのワクワクは一瞬で壊された。
築30年ぐらいのアパートの2階。
男が鍵を差し込み、扉をそっと開けて見えて来た中身を見て、私は絶望した。
あまりにも汚い。
床に散乱した服、コップ、段ボール、紙、鋏、ストローが刺さったままのフラッペ、空き缶、ペットボトル。
カーテンもカーテンレールから外れていて哀愁感が漂う。
匂いもえげつないし、耳がいいせいでゴミとゴミの隙間から黒いGが床に這う音も聞こえてしまった。
「ついたぞ。ちょいと散らかっとるけど気にせんといてな」
「………ティラノサウルスにでも荒らされた?」
「失礼なガキやな!!」
「じゃあこれ貴方が自分で散らかしたっていうの?」
「まぁ家に人なんぞ入れんからなぁ。俺が普通に暮らしとったのに間にこうなったねん」
「嘘でしょ………」
人間が家の中で文化的に生活してるっていうのに、どうやったらここまで散らかるの?
いや、この男の家は散らかってるっていう表現も生ぬるいレベルだ。
私は今夜だけとはいえ、こんな部屋に泊まるのだろうか。
今更行く当てもないし繁華街で野宿する勇気もない。
………。
…………やるか。
「今からコンビニに行って150Lのゴミ袋とゴム手袋、不織布マスクも買ってきなさい」
「はぁ?」
「あと、ドラッグストアとホームセンターに行って今から私の言うものを全部買って来なさい」
気持ち程度びしかならないが、ランドセルからマスク袋を取り出して装着した。
「この汚部屋を綺麗にするわよ」
泊まるだけと言ったな?アレは嘘だ。
今日はコイツの部屋を全部綺麗さっぱり清掃してやる。
後に「チキチキ☆綺麗になるまで帰れま10!!〜深夜0時の地獄の大掃除〜」と言われる清掃活動が、今幕を開けた。