雨宮詩音の、100楽曲。
僕が帰るところは家じゃない。
いわゆる、学生寮ってやつだ。
寮に帰ると、受付のおばさんがにこにこ笑顔で迎えてくれる。
「あら、おかえり〜」
…気づいたらここに住むことになっていた。
僕は本来なら、ここにいないはずなのだ。
僕のせいで、記憶が書き換えられてしまったのだろう。
僕のことを何も疑わずに笑っているおばさんを見て、後ろめたい気分になる。
部屋のドアを開け、宿題を終わらせ、寮のみんなはここでゲームしたり漫画読んだりするんだろうけど、僕が取り出したのは鉛筆と紙。
鉛筆をぎゅっと握りしめ…想像する。溢れ出す世界を。
…でも。無理なんだ。ダメなんだ。何も、思いつかない。
いつの日か、僕は何も思いつかなくなってしまった。
はあ、とため息をつく。
こんなときは、気分転換。
僕が想像するのは、彼女の笑顔。
あ、よくいう「カレカノ」の「カノジョ」じゃない。彼女からしたら僕はまだただの友達だ。
ああ、でも。
こんなふうに彼女とたくさん話せる日が来るなんて、思いもしなかった。
…僕が普通だったら。
彼女を見るたびにこんな思い、しなくて済んだのに…。
そんなこと考えても仕方がない。終わってしまったことは変わらないのだから。
──そろそろだぞ。
「!」
ゾッとして、後ろを見るも、誰もいない。いるはずがないのだ。
だけど、これはただの幻覚じゃない。
──タイムミリットは、あと少しだぞ。
そんなの、わかってる! わかってるんだよ! だから!
「待って…待ってください!」
僕は消えるわけにはいかない。
■を■うまでは…。
僕にこんな声が聞こえる理由。
それは、僕が本当はもう、■ん■■から。
いま、ここに■■て■はず■ないから。
いわゆる、学生寮ってやつだ。
寮に帰ると、受付のおばさんがにこにこ笑顔で迎えてくれる。
「あら、おかえり〜」
…気づいたらここに住むことになっていた。
僕は本来なら、ここにいないはずなのだ。
僕のせいで、記憶が書き換えられてしまったのだろう。
僕のことを何も疑わずに笑っているおばさんを見て、後ろめたい気分になる。
部屋のドアを開け、宿題を終わらせ、寮のみんなはここでゲームしたり漫画読んだりするんだろうけど、僕が取り出したのは鉛筆と紙。
鉛筆をぎゅっと握りしめ…想像する。溢れ出す世界を。
…でも。無理なんだ。ダメなんだ。何も、思いつかない。
いつの日か、僕は何も思いつかなくなってしまった。
はあ、とため息をつく。
こんなときは、気分転換。
僕が想像するのは、彼女の笑顔。
あ、よくいう「カレカノ」の「カノジョ」じゃない。彼女からしたら僕はまだただの友達だ。
ああ、でも。
こんなふうに彼女とたくさん話せる日が来るなんて、思いもしなかった。
…僕が普通だったら。
彼女を見るたびにこんな思い、しなくて済んだのに…。
そんなこと考えても仕方がない。終わってしまったことは変わらないのだから。
──そろそろだぞ。
「!」
ゾッとして、後ろを見るも、誰もいない。いるはずがないのだ。
だけど、これはただの幻覚じゃない。
──タイムミリットは、あと少しだぞ。
そんなの、わかってる! わかってるんだよ! だから!
「待って…待ってください!」
僕は消えるわけにはいかない。
■を■うまでは…。
僕にこんな声が聞こえる理由。
それは、僕が本当はもう、■ん■■から。
いま、ここに■■て■はず■ないから。