二次創作
【参加型】つまりそれって、冒涜的なサークル活動【HQホラー】
「そういえばこの学校って、7番までちゃんとあるだね」
プリントを広げて残り2つになった七不思議一覧を見つめる結衣の隣で、聖は自分の小さな発見を溢した。
「と、いうと?」
「七不思議で思い出したんだけど、私が昔通ってた小学校の七不思議って7番がなかったんだよね」
「あーもしかして、7番を知ったら死ぬみたいなやつ?」
「そうそれ!7番を知ったら死神が迎えに来ますって、言われて結局教えてくれないやつ。結衣ちゃんの学校は七不思議とかあったの?」
「いや、小学生も中学生も比較的新しいところだったからそういうのは………でも、高校は7つもないけど不思議はあったわよ」
「絶対それナッちゃん先輩のことじゃん」
「よく分かったわね」
性別、年齢、そのほか色々不明。下手したら本当に日本人かも怪しいナッちゃん先輩は高校でも謎の存在として扱われていた。
ナッちゃんとは、正体不明の愉快犯。正体不明が正体。そう言っていいほど不明確で不確かな存在を皆恐ると思っていたが、案外ナッちゃんはマスコット的立ち位置に収まっていた。
歩けば声をかけられる、菓子を恵まれる。まるでありがたいお地蔵様を拝むみたく、結衣の高校はナッちゃんを可愛がった。
最初こそその状況に愉快を見出していたナッちゃんだが、同じ状況を繰り返せばその状況はつまらないものとなった。
面白いと評判のゲームも、何十回、何百回とプレイすればそれはただのゲーム。
新習慣も毎日やればただの習慣。
己の快不快を基準に生きるナッちゃん。
「だから私にちょっかいをかけたんでしょうね……」
忌々しい記憶に結衣は歯噛みした。
退屈だと言って校庭にナスカの地上絵を書いていたのを、結衣が注意したのをきっかけにナッちゃんは結衣の周りを彷徨き始めた。
高校にはオカルト部なんてなかったけど、ナッちゃんはお構いなしに怪現象を調べては、結衣に関わらせ、あちこちに連れました。
廃村になった因習村訪問、黄昏時のかくれんぼ in 神社、コックリさん、真夜中の学校侵入、UMAが出るトンネルの探検………そのほかetc。
確かに視野や交友関係は広がったし、肝も据わった。
だが、いいことよりも苦労の方が圧倒的に多かった気がするなぁ。不思議だなぁ!
暴走特急列車のナッちゃんに振り回されて胃が痛くなる高校生活を一部に話すと、聖は目をキラキラ輝かせた。
そういうやこの子、オカルト好きだった……。
「素敵、私も行ってみたい!!ねえねえ結衣ちゃん、オカサーも合宿とかあるのかな?ナッちゃん先輩と一緒にオカルトスポット回れるかな?」
「多分あると思うわよ。大学生になったし、行動できる範囲も広がるからもしかしたら海外までいけるかも」
「か、海外!?じゃあバビロンの城壁とか、ロードスの巨像とかマチュピチュも実際に見に行けるの!?!?」
「あんまり遠いところは無理だと思うわよ。行けるとしたら近場の韓国とか、台湾とかかしら」
「韓国か〜行くんだったらシャーマン見たいね!」
「行けると決まったわけじゃないけどね」
まだ見ぬ海外に思いを馳せている聖には悪いが、ナッちゃんのオカルトスポット巡礼は幽霊関係の方が多い。
幽霊が苦手の聖にはちょっと厳しい気も……。
まぁ、聖が後悔しないのらないいだろう。結衣は説明を投げ出した。
暫くして最初の宣言通り、7番目の噴水がある広場は結衣だけで行く。その間、聖が一人で待っておくのは効率が悪いので聖は5番目の美術棟の噂を確かめに行くことになった。
数時間とはいえ、一緒に七不思議を調査してきたので離れるのはちょっぴり寂しかったりする。
だが、幽霊を確かめに行く勇気は聖にはないので大人しく(※人が死んでいる噂だけど、比較的安全そうな)5番を調査しに行くのだ。
「じゃあ、美術棟の教授には失礼のないようにね」
「もっちのろんだよ!」
さっきの黒尾教授のことはすっかり忘れているようだ。
いちいち突っ込んだらキリがなさそうなので「はいはい」っと、適当に返事をして結衣は広場に続く道を進んだ。聖もそれを見送ったあと、美術棟に向かった。
プリントを広げて残り2つになった七不思議一覧を見つめる結衣の隣で、聖は自分の小さな発見を溢した。
「と、いうと?」
「七不思議で思い出したんだけど、私が昔通ってた小学校の七不思議って7番がなかったんだよね」
「あーもしかして、7番を知ったら死ぬみたいなやつ?」
「そうそれ!7番を知ったら死神が迎えに来ますって、言われて結局教えてくれないやつ。結衣ちゃんの学校は七不思議とかあったの?」
「いや、小学生も中学生も比較的新しいところだったからそういうのは………でも、高校は7つもないけど不思議はあったわよ」
「絶対それナッちゃん先輩のことじゃん」
「よく分かったわね」
性別、年齢、そのほか色々不明。下手したら本当に日本人かも怪しいナッちゃん先輩は高校でも謎の存在として扱われていた。
ナッちゃんとは、正体不明の愉快犯。正体不明が正体。そう言っていいほど不明確で不確かな存在を皆恐ると思っていたが、案外ナッちゃんはマスコット的立ち位置に収まっていた。
歩けば声をかけられる、菓子を恵まれる。まるでありがたいお地蔵様を拝むみたく、結衣の高校はナッちゃんを可愛がった。
最初こそその状況に愉快を見出していたナッちゃんだが、同じ状況を繰り返せばその状況はつまらないものとなった。
面白いと評判のゲームも、何十回、何百回とプレイすればそれはただのゲーム。
新習慣も毎日やればただの習慣。
己の快不快を基準に生きるナッちゃん。
「だから私にちょっかいをかけたんでしょうね……」
忌々しい記憶に結衣は歯噛みした。
退屈だと言って校庭にナスカの地上絵を書いていたのを、結衣が注意したのをきっかけにナッちゃんは結衣の周りを彷徨き始めた。
高校にはオカルト部なんてなかったけど、ナッちゃんはお構いなしに怪現象を調べては、結衣に関わらせ、あちこちに連れました。
廃村になった因習村訪問、黄昏時のかくれんぼ in 神社、コックリさん、真夜中の学校侵入、UMAが出るトンネルの探検………そのほかetc。
確かに視野や交友関係は広がったし、肝も据わった。
だが、いいことよりも苦労の方が圧倒的に多かった気がするなぁ。不思議だなぁ!
暴走特急列車のナッちゃんに振り回されて胃が痛くなる高校生活を一部に話すと、聖は目をキラキラ輝かせた。
そういうやこの子、オカルト好きだった……。
「素敵、私も行ってみたい!!ねえねえ結衣ちゃん、オカサーも合宿とかあるのかな?ナッちゃん先輩と一緒にオカルトスポット回れるかな?」
「多分あると思うわよ。大学生になったし、行動できる範囲も広がるからもしかしたら海外までいけるかも」
「か、海外!?じゃあバビロンの城壁とか、ロードスの巨像とかマチュピチュも実際に見に行けるの!?!?」
「あんまり遠いところは無理だと思うわよ。行けるとしたら近場の韓国とか、台湾とかかしら」
「韓国か〜行くんだったらシャーマン見たいね!」
「行けると決まったわけじゃないけどね」
まだ見ぬ海外に思いを馳せている聖には悪いが、ナッちゃんのオカルトスポット巡礼は幽霊関係の方が多い。
幽霊が苦手の聖にはちょっと厳しい気も……。
まぁ、聖が後悔しないのらないいだろう。結衣は説明を投げ出した。
暫くして最初の宣言通り、7番目の噴水がある広場は結衣だけで行く。その間、聖が一人で待っておくのは効率が悪いので聖は5番目の美術棟の噂を確かめに行くことになった。
数時間とはいえ、一緒に七不思議を調査してきたので離れるのはちょっぴり寂しかったりする。
だが、幽霊を確かめに行く勇気は聖にはないので大人しく(※人が死んでいる噂だけど、比較的安全そうな)5番を調査しに行くのだ。
「じゃあ、美術棟の教授には失礼のないようにね」
「もっちのろんだよ!」
さっきの黒尾教授のことはすっかり忘れているようだ。
いちいち突っ込んだらキリがなさそうなので「はいはい」っと、適当に返事をして結衣は広場に続く道を進んだ。聖もそれを見送ったあと、美術棟に向かった。